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Trademark Appeal Case

不使用取消と通常使用権

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2010−300890(T2010−300890/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2437697号商標(以下「本件商標」という。)は、「ブランダー」の片仮名と「BLONDOR」の欧文字とを上下二段に書してなり、平成元年10月27日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同4年7月31日に設定登録され、その後、同14年7月23日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。

そして、指定商品については、同15年7月30日に第3類「せっけん類,歯みがき,化粧品,香料類」とする指定商品の書換登録がされたものである。

2 請求人の主張

請求人は、本件商標の登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申立て、その理由を次のように述べている。

<請求の理由>

本件商標は、その指定商品について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。

3 被請求人の主張

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第5証(枝番号を含む。)を提出した。

<答弁の理由>

本件商標は、通常使用権者により審判請求の登録前3年以内に我が国においてその請求に係る指定商品中、「コンディショニングシャンプー」について使用している。

(1)使用の事実

ア 商標の使用者

乙第1号証の1「商品に標章を付した正面図の写真」、乙第1号証の2「商品に標章を付した背面図の写真」、乙第1号証の3「商品に標章を付した一部拡大背面図の写真」、乙第2号証「化粧品製造販売届書」、及び乙第3号証「納品書(控)」には、それぞれ「株式会社ビューティコスメティックス」(以下「ビューティ社」という。)及び「兵庫県西宮市池田町9番20号」が表示されている。

そして、ビューティ社は、商標権者より通常使用権の許諾を受け使用している。この点は、乙第4号証のビューティ社の登記簿謄本及び乙第5号証の商標権者の登記簿謄本には、「八木伸夫」及び「八木文明」の両名がそれぞれ代表取締役として記載されており、両名は両社の代表取締役を兼務しており、両者が密接な関係を有する事実からも首肯されるものである。

イ 使用商品

乙第1号証の1ないし3、乙第2号証及び乙第3号証には「コンディショニングシャンプー」の商品名が記載され、本件商標の指定商品中、「せっけん類」の一種である「シャンプー」について使用している。

ウ 使用商標

乙第1号証の1には、本件商標を構成する「BLONDOR」の英文字、乙第1号証の2及び3、乙第2号証並びに乙第3号証にはそれぞれ本件商標を構成する「ブランダー」の片仮名が記載され、本件商標について使用している。

エ 使用時期

乙第2号証の「化粧品製造販売届書」には、兵庫県健康生活部業務課の「17/4/28」付け受付け印及び乙第3号証の「納品書(控)」には「19/12/7」付け納品日が記載されており、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に「せっけん類」の一種である「シャンプー」について使用している。

(2)むすび

以上のとおり、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において通常使用権者により指定商品中、せっけん類の一種である「シャンプー」について使用している。

4 当審の判断

(1)乙第1号証ないし乙第5号証によれば、以下の事実を認めることができる。

ア 乙第1号証の1は、「BLONDOR」及び「CONDITIONING SHAMPOO」の文字が表示された容器の正面の写真である。

乙第1号証の2は、上部に「ブランダー」、「コンディショニング シャンプー」、「500ml」等の文字が表示され、下部に「製造販売元」としてビューティ社の会社名と住所が表示されている容器の背面の写真である。

また、乙第1号証の3は、前記した容器の背面の表示部分を拡大した写真である。

イ 乙第2号証は、ビューティ社が平成17年4月28日付けで兵庫県知事に届出をした「化粧品製造販売届書」であり、販売名の欄に「ブランダー コンディショニング シャンプー」との記載がされている。そして、その書面には、「兵庫県/健康生活部薬務課/17、4、28/薬第 号/受付」と表示された丸判の押印がある。

ウ 乙第3号証は、ビューティ社が株式会社ブランダー(鹿児島県川内市向田本町11−6)に宛てた「納品書(控)」である。これには、日付の欄に「19/12/7」、商品名の欄に「ブランダー コンディショニング シャンプー500ml(1048)」、数量の欄に「1,080」、単価の欄に「550.00」、金額の欄に「594,000」、合計の欄に「666,900」などの記載がある。

エ 乙第4号証及び乙第5号証は、ビューティ社及び株式会社ピカソ美化学研究所(以下「ピカソ社」という。)の登記簿謄本(現在事項全部証明書)である。そして、両社の代表取締役には、「八木伸夫」及び「八木文明」の2名が代表取締役として、それぞれ登記されている。

(2)上記(1)で認定した事実によれば、商標権者であるピカソ社及びビューティ社の代表取締役は、それぞれ同一人が兼務していることが認められ、両社は、非常に密接な関係にあるということができるから、ビューティ社は、商標権者から本件商標の使用を許諾された通常使用権者の立場にある者と認めて差し支えないというのが相当である。

そして、乙第3号証の「納品書(控)」によれば、ビューティ社は、「BLONDOR」及び「ブランダー」の文字を表示した「コンディショニング シャンプー(500ml)」(乙第1号証の1ないし3)を、平成19年12月7日に株式会社ブランダーに「1,080個」を販売したと認め得るものである。

また、乙第1号証の1ないし3に示された「コンディショニングシャンプー」には、「BLONDOR」の文字が容器の正面に表示され、「ブランダー」の文字が容器の背面に表示されており、一つの同じ容器の前面と背面に本件商標の構成文字である欧文字と片仮名を表示しているものであるから、その表示方法は、本件商標と社会通念上同一の商標の使用と認められるものである。

そうとすれば、本件商標の通常使用権者であるビューティ社は、本件商標の指定商品「せっけん類」の範ちゅうに属する「シャンプー」について、本件商標と社会通念上同一の範囲内の商標を付して、その商品の販売をしていたというべきである。

一方、請求人は、前記3の被請求人の答弁に対し、何ら弁駁するところがない。

(3)まとめ

以上のとおり、被請求人が提出した証拠を総合勘案すれば、本件商標は、通常使用権者であるビューティ社により、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、本件請求に係る指定商品中の「せっけん類」について使用されていたことが認められる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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