sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2011−900033(T2011−900033/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5365627号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5365627号商標(以下「本件商標」という。)は、「GERRY」の文字を標準文字で書してなり、平成21年2月16日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年11月5日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下(1)ないし(5)のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第3358008号商標(以下「引用商標1」という。)は、「GERRY WEBER」の文字を横書きしてなり、平成7年11月7日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成9年11月7日に設定登録され、その後、平成19年10月16日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(2)登録第4394204号商標(以下「引用商標2」という。)は、「GERRY WEBER」の文字を標準文字で書してなり、1999年2月1日にドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成11年8月2日に登録出願、第14類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成12年6月23日に設定登録され、その後、平成22年6月29日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(3)国際登録第804802号商標(以下「引用商標3」という。)は、「GERRY WEBER」の文字を横書きしてなり、2003年5月19日に国際登録され、第25類に属する国際商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成16年4月16日に日本国において設定登録されたものである。

(4)登録第1464933号商標(以下「引用商標4」という。)は、「ゲーリー」の文字を横書きしてなり、昭和52年12月26日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、昭和56年6月30日に設定登録され、その後、平成3年11月28日及び平成13年10月30日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(5)登録第4966202号商標(以下「引用商標5」という。)は、「GAILY」の文字と「ゲーリー」の文字を二段に横書きしてなり、平成12年12月1日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成18年6月30日に設定登録されたものである。

3 登録異議の申立ての理由

本件商標は、その構成文字より「ジェリー」又は「ゲリー」の称呼が生ずる。

引用商標1ないし3は、その構成中の「GERRY」の文字部分より「ジェリー」又は「ゲリー」の称呼が生ずる。また、引用商標4及び5は、その構成文字より「ゲーリー」の称呼が生ずる。

そうすると、本件商標と引用商標1ないし3は、「ジェリー」又は「ゲリー」の称呼を同じくするものであり、また、本件商標より生ずる「ゲリー」の称呼と引用商標4及び5より生ずる「ゲーリー」の称呼は、「ゲ」に長音を伴うか否かの差異にすぎない。

したがって、本件商標は、引用商標1ないし5と称呼上類似する商標であって、その指定商品は、引用商標1ないし5の指定商品と同一又は類似の商品である。

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

4 当審の判断

(1)本件商標と引用商標1ないし5の類否について

ア 本件商標

本件商標は、前記1のとおり、「GERRY」の文字を書してなるものであるところ、該文字(語)は、「男性名又は女性名」を意味する英語であり、「ゲリー」又は「ジェリー」と発音されるものと認められる。

そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して、「ゲリー」又は「ジェリー」の称呼を生ずるものであって、「男性名又は女性名」の観念を生ずるものということができる。

イ 引用商標1ないし5

(ア)引用商標1ないし3は、前記2(1)ないし(3)のとおり、「GERRY WEBER」の文字を書してなるものであるところ、その構成中の「GERRY」の文字部分は、本件商標と同様に、「ゲリー」又は「ジェリー」と発音される「男性名又は女性名」を意味する英語であり、また、「WEBER」の文字部分は、「ウェーバー」と発音される名字であるから、引用商標1ないし3は、構成全体をもって、「ゲリーウェーバー」又は「ジェリーウェーバー」と発音される人名を表したものと理解されるとみるのが相当であって、引用商標1ないし3を「GERRY」の文字部分のみを分離、抽出して、称呼、観念しなければならない特別の事情は見出せない。

そうすると、引用商標1ないし3は、その構成文字に相応して、「ゲリーウェーバー」又は「ジェリーウェーバー」の一連の称呼のみを生ずるものであって、単に「ゲリー」又は「ジェリー」の称呼及び「男性名又は女性名」の観念は生じないものといわなければならない。

(イ)引用商標4は、前記2(4)のとおり、「ゲーリー」の文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して、「ゲーリー」の称呼を生ずるものであって、片仮名文字よりなるものであるから、これよりは特定の観念は生じないものとみるのが相当である。

(ウ)引用商標5は、前記2(5)のとおり、「GAILY」の文字と「ゲーリー」の文字を二段に書してなるものであるから、その構成文字に相応して、「ゲーリー」の称呼及び「陽気に」などの観念を生ずるものである。

ウ 本件商標と引用商標1ないし5との対比

(ア)本件商標と引用商標1ないし3

本件商標は、「GERRY」の文字を書してなるものであるのに対し、引用商標1ないし3は、「GERRY WEBER」の文字を書してなるものであるから、両者は、外観上明らかに区別し得るものである。

また、本件商標より生ずる「ゲリー」又は「ジェリー」の称呼と引用商標1ないし3より生ずる「ゲリーウェーバー」又は「ジェリーウェーバー」の称呼を比較すると、両称呼は、いずれも「ウェーバー」の音の有無の差異を有するものであるから、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても、明瞭に聴別し得るものである。

さらに、本件商標は、「ゲリー」又は「ジェリー」なる「男性名又は女性名」の観念を生ずるものであるのに対し、引用商標1ないし3は、「ゲリーウェーバー」又は「ジェリーウェーバー」なる人名の観念を生ずるものであるから、両者は、観念上互いに紛れるおそれはない。

したがって、本件商標と引用商標1ないし3は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

(イ)本件商標と引用商標4

本件商標は、「GERRY」の文字を書してなるものであるのに対し、引用商標4は、「ゲーリー」の文字を書してなるものであるから、両者は、外観上明らかに区別し得るものである。

また、本件商標より生ずる「ゲリー」又は「ジェリー」の称呼と引用商標4より生ずる「ゲーリー」の称呼を比較すると、まず、「ゲリー」の称呼と「ゲーリー」の称呼は、語頭の「ゲ」の音に長音を伴うか否かの差異を有するものであるところ、「ゲ」の長音は、「ゲ」の母音「e」を1音分長く伸ばすように発音され、聴取されるものであるから、これが短い音構成よりなる両称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものではなく、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても、称呼全体の語調、語感が相違したものとなり、互いに聞き誤られるおそれはないというべきである。また、「ジェリー」の称呼と「ゲーリー」の称呼は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭において、音感、音質が著しく相違する「ジェ」と「ゲー」の音の差異を有するものであるから、これらの差異が両称呼全体に及ぼす影響は大きく、それぞれの称呼を一連に称呼した場合においても、明瞭に聴別し得るものである。

さらに、本件商標は、「ゲリー」又は「ジェリー」なる「男性名又は女性名」の観念を生ずるものであるのに対し、引用商標4は、特定の観念を有しない造語よりなるものであるから、両者は、観念上比較することができない。

したがって、本件商標と引用商標4は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

(ウ)本件商標と引用商標5

本件商標は、「GERRY」の文字を書してなるものであるのに対し、引用商標5は、「GAILY」の文字と「ゲーリー」の文字を二段に書してなるものであるから、両者は、外観上明らかに区別し得るものである。

また、本件商標より生ずる「ゲリー」又は「ジェリー」の称呼と引用商標5より生ずる「ゲーリー」の称呼は、前記(イ)の本件商標と引用商標4との称呼の対比と同様の理由により、互いに聞き誤られるおそれはないというべきである。

さらに、本件商標は、「ゲリー」又は「ジェリー」なる「男性名又は女性名」の観念を生ずるものであるのに対し、引用商標5は、「陽気に」などの観念を生ずるものであるから、両者は、観念上互いに紛れるおそれはない。

したがって、本件商標と引用商標5は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

エ 以上によれば、本件商標は、引用商標1ないし5のいずれとも互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきであるから、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとする申立人の主張は、理由がなく、採用することはできない。

(2)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。