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結論

敗訴(請求棄却)

第4条第1項第11号「図案化欧文字の類似性判断」の商標審決・判断理由(審判番号:異議2011−900090(T2011−900090/J7)|登録維持)

審判番号
異議2011−900090(T2011−900090/J7)
審判種別
異議

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
図案化欧文字の類似性判断
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第1類・第2類・第3類・第5類・第29類・第30類・第32類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2011−900090(T2011−900090/J7)・異議)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「図案化欧文字の類似性判断」です。指定商品・役務は第1類・第2類・第3類・第5類ほかに属します。特許庁は「登録第5375106号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第5375106号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

登録第5375106号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成22年1月28日に登録出願、第1類、第2類、第3類、第5類、第29類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同年10月27日に登録査定、同年12月10日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由

(1)登録異議申立人の引用する商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する登録第4671611号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成14年10月16日に登録出願、第5類、第10類及び第16類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成15年5月16日に設定登録されたものである。

(2)理由の要点

本件商標は、アルファベット「AT」よりなるものであるから、「エイテイ」の称呼を生ずるのに対し、引用商標も、「AT」のアルファベットと「*」の図形からなるものであるから、「AT」の文字部分より「エイテイ」の称呼を生ずる。してみれば、両商標は、「エイテイ」の称呼を共通にする類似のものである。

また、本件商標は、アルファベット「AT」を横書きしたもので、引用商標は、図形「*」を有するが、アルファベット「AT」を横書きしたものであるから、両商標は、文字部分「AT」において、外観も類似する。

さらに、本件商標と引用商標は、その指定商品も同一又は類似のものである。

したがって、本件商標の指定商品中第5類「薬剤」の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから取り消されるべきである。

3 当審の判断

本件商標は、別掲1のとおり、「A」字状と「T」字状のものが、その横線に相当する部分を同じ形状の曲線を用いて、図案化し表現されているものである。

他方、引用商標は、別掲2のとおり、「A」字状と「T」字状のものが、極細の直線と極太の直線を用いて、一部が重なるようにモノグラム風に表現され、その左上に小さな図形が配されているものである。

ところで、普通に用いられる方法で表された欧文字2字は、商品の品番等を表す記号、符号として広く使用されているものであって、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章といい得るものであるから、当該欧文字自体が自他商品の識別のために格別の意義を有するものとはいえない。

加えて、引用商標は、モノグラム風に表現されているものである。

これらのことからすると、本件商標や引用商標に接する取引者、需要者は、両商標を、単に「AT」の文字として把握、理解するものとはいい難く、両商標から「エイテイ」の称呼を生ずるものということができない。

そうすると、本件商標及び引用商標は、「AT」よりなるもので、該文字より「エイテイ」の称呼を生ずることを前提に、その上で本件商標が引用商標と称呼において類似するとする申立人の主張は、採用することができない。

また、外観においては、本件商標が、曲線を用いて柔らかい印象を与えるものといえるのに対し、引用商標は、直線のみを用いて鋭い印象を与えるものといえること、本件商標の「A」字状のものと「T」字状のものが重なり合うことなく表現されているのに対し、引用商標の「A」字状のものと「T」字状のものは、その一部を重ねて表現されていることから、両者は、看者に与える印象において異なり、外観上顕著な差異を有するものである。

そうすると、本件商標と引用商標が外観においても類似するとする申立人の主張は、採用することができない。

さらに、本件商標と引用商標は、共に特定の観念は生じないものであるから、観念においては比較できないものである。

したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきであり、かつ、他に両者が類似するというべき理由は見いだせないから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。

以上のとおり、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものはいえないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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