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Trademark Appeal Case

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本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2011−900018(T2011−900018/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5363429号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5363429号商標(以下「本件商標」という。)は、「Twist Absorber」の欧文字と「ツイストアブソーバー」の片仮名とを上下2段に横書きしてなり、平成22年6月18日に登録出願され、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同年9月8日に登録査定、同年10月22日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する国際登録第980019号商標は、別掲のとおりの構成からなり、2008年4月28日にTurkeyにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、日本国を指定する国際登録において指定された第25類「Clothing, underclothing, outerclothing, underwear, drawers, underpants, brassieres, petticoats, camisoles, sleeveless undershirt, corsets, garters, dressing gowns, gowns, knitwear clothing, jean wear, clothing of leather, overcoats, coats, topcoats, raincoats, trench coats, jackets, trousers, skirts, dresses, vests, waistcoats, shirts, tee shirts, sweatshirts, jumpers, pullovers, sweaters, jerseys, blouses, shorts, overalls, work clothes, namely shirts, jackets, trousers, shorts, aprons for school, leisure wear, clothing for sport and gymnastic, beach cloths, bathing suits, socks, shoes, boots, slippers and their parts, sport shoes and their spikes, heels and soles for footwear, uppers for footwear, headgear for wear, caps, headwear, hats, berets, head scarfs, braces for clothing, belts, neckties, bow ties, gloves, shawls, cuffs, headbands, wristbands.」並びに第3類、第9類、第14類、第18類、第21類、第26類、第35類及び第43類に属する商品及び役務を指定商品及び指定役務として、2008年(平成20年)6月18日に国際商標登録出願されたものである(なお、該国際商標登録出願は、平成23年6月24日に設定登録された。以下「引用商標」という。)。

3 登録異議の申立ての理由(要旨)

申立人は、その申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第11号証(枝番号を含む。)を提出している。

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本件商標は、前記1のとおり、「Twist Absorber」の欧文字と「ツイストアブソーバー」の片仮名とを上下2段に横書きしてなるものであるところ、その構成中の「Twist」の文字は、「ねじる、ひねる」の意味を有する語(「広辞苑第六版」)であり、同じく、「Absorber/アブソーバー」の文字は、「吸収するもの、吸収材」の意味を容易に看取させるものであるから、本件商標は、その構成全体から容易に「ねじれ、ひねりを吸収するもの」の意味を理解させるものである。

しかして、このようなねじれ、ひねりを吸収するという機能は、被服や履物、特にねじれやひねりの動作を伴う運動競技(ゴルフや野球等)について、そのねじれやひねりから体を守ることが商品の機能として求められ(甲第3号証ないし甲第8号証)、さらに、「TWIST ABSORBER/ツイスト アブソーバー」の語が、「ねじれ吸収複合カッティング」を意味し、商品の機能を表すものとして用いられている(甲第9号証及び甲第10号証)。

してみれば、本件商標をその指定商品中、ねじれ、ひねりを吸収する機能を備えた商品に使用しても、これに接する需要者は、該商品がそのような機能を有する商品であることを容易に理解、認識するにとどまり、自他商品の識別標識としての機能を果たすものとはいえないから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

また、本件商標をその指定商品中、ねじれ、ひねりを吸収する機能を備えた商品以外の商品に使用するときは、該商品がそのような機能を有する商品であるかのように、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。

(2)商標法第8条第1項について

本件商標は、上記(1)のとおり、その構成全体として識別力を有しないものであるが、仮に識別力があると認められるとしても、引用商標と類似する商標である。

すなわち、本件商標は、「Twist」及び「Absorber」の各語頭が大文字で表され、かつ、両語間にスペースを有していることから、その構成上2つの語は分断され、また、称呼が長音を含め10音で冗長となることから、「Twist」の語のみで称呼される場合があるといえる。

他方、引用商標は、別掲のとおり、「TWIST」の欧文字の上方に、2つの矢印を曲線上に表した図形を配してなるものである。そして、該欧文字に相応する「ツイスト」の称呼及び「ねじる、ひねる」の観念を生じ、また、該図形部分は、矢印が示す方向にねじる、ひねる、という「TWIST」の内容を表現したものであるから、引用商標は、全体として「TWIST」を表現したものである。

そこで、本件商標と引用商標とを比較すると、本件商標の要部「Twist」から生ずる称呼「ツイスト」と引用商標から生ずる「ツイスト」の称呼は、同一である。また、両者から生ずる観念は、いずれも「ねじる、ひねる」である。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼及び観念において類似する商標である。

また、本件商標に係る指定商品と引用商標に係る指定商品とは、同一又は類似のものである。

本件商標は、引用商標の出願日後に出願され、同一又は類似する指定商品について使用する、類似する後願商標であるにもかかわらず登録されたものであるから、商標法第8条第1項に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について

ア 本件商標は、前記1のとおり、「Twist Absorber」の欧文字と「ツイストアブソーバー」の片仮名とを上下2段に横書きしてなるところ、その構成中の「Twist」及び「ツイスト」の各文字が「ねじる、ひねる」といった意味を有する語、同じく、「Absorber」及び「アブソーバー」の各文字が「吸収するもの、吸収材」といった意味を有する語であるとしても、申立人の提出に係る証拠のいずれを見ても、これらの語が、申立てに係る指定商品を取り扱う業界において、それぞれの語の意味に即して、商品の品質等を表すものとして用いられている事実を見いだすことはできない。

イ 申立人は、本件商標は、その構成全体から容易に「ねじれ、ひねりを吸収するもの」の意味を理解させるものであって、「TWIST ABSORBER/ツイスト アブソーバー」の語が、「ねじれ吸収複合カッティング」を意味し、商品の機能を表すものとして用いられている旨主張し、甲第9号証及び甲第10号証を提出している。

そこで、甲第9号証及び甲第10号証についてみるに、これらは、いずれもインターネット上に掲載された情報であって、各葉の右下に「2011/02/17」の記載があることからすれば、2011年(平成23年)2月17日にプリント出力したものと推認される。そして、甲第9号証は、いわゆるインターネット通販サイト「楽天市場」における「ルコックゴルフ ブルゾン(ソフト撥水防風ストレッチ2WAY)」に関する情報であって、その中に「TWIST ABSORBER/ツイスト アブソーバー ねじれ吸収複合カッティング」、「【2011年春夏新商品】・・・ゴルフスイング動作解析から導き出された最新の最新の裁断技術 ツイストアブソーバー を採用。」の記載があり、甲第10号証は、株式会社デサントに係る「デサントオンラインショップ」における「ウインドジャケット 【ブランド】カッター&バック CUTTER&BUCK」に関する情報であって、その中に「ゴルフスウィング動作解析から導き出された、ツイストアブソーバー(ねじれ吸収複合カッティング)を採用。」の記載がある。

そうすると、これらの情報は、本件商標の登録査定日(平成22年9月8日)以後の平成23年2月17日の時点におけるものであって、かつ、その数もわずかに2件にとどまるものであり、さらに、その記載内容も裁断技術(方法)に係る名称を表したものとして認識されるにとどまるものであって、容易に「ねじれ、ひねりを吸収するもの」といった具体的な意味を理解させるとまではいい難い。

その他、本件商標を構成する「Twist Absorber」及び「ツイストアブソーバー」の各文字が、申立てに係る指定商品の具体的な品質等を表すものとして、普通に用いられている事実は発見できない。

ウ してみれば、本件商標は、その構成全体をもって特定の意味合いを認識させることのない一種の造語を表したものとみるのが相当であるから、これを申立てに係る指定商品中のいずれの商品について使用しても、その商品の品質等を表示してなるものとはいえず、また、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものともいえない。

したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものということはできない。

(2)商標法第8条第1項該当性について

ア 本件商標は、前記1のとおりの構成からなるところ、その上段に位置する欧文字部分は、「Twist」の文字と「Absorber」の文字との間に1文字程度の間隔があり、かつ、各文字の語頭部が大文字で表されているものの、その構成各文字は、同じ書体、同じ大きさにより、外観上まとまりよく一体的に表されているものであり、また、下段に位置する片仮名部分は、同じ書体、同じ大きさにより、一連に「ツイストアブソーバー」と表されているものであって、上段に位置する欧文字部分の読みを表したものとして認識されるものであり、その構成全体から生ずる「ツイストアブソーバー」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そうとすれば、本件商標は、その構成中の「Twist」及び「ツイスト」の各文字と「Absorber」及び「アブソーバー」の各文字との間に軽重の差がある等、そのいずれかが捨象され、その残りの文字部分のみをもって取引に資するとみるべき特段の事情は見いだし得ない。

してみれば、本件商標は、その上下段に位置する欧文字部分及び片仮名部分が、各々、その構成全体をもって、特定の語義を有することのない一連の造語を表したものとして認識されるというのが相当であるから、その構成文字全体に相応する「ツイストアブソーバー」の称呼のみを生ずるものである。

イ 引用商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、その構成中の図形部分は直ちに特定の読み及び観念を生ずることのないものである一方、該図形の下方に配された「TWIST」の欧文字は、「ねじる、ひねる」といった意味を有する語として、一般に知られているものであることから、これらがその全体をもって特定の意味合いを認識させることはないというのが相当である。

そうとすると、引用商標の構成中の図形部分及び欧文字部分が常に一体不可分のものとしてのみ看取、把握されるとみるべき特段の事情は見いだし難く、該欧文字部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るというべきであるから、これより、「ツイスト」の称呼及び「ねじる、ひねる」の観念を生ずるものである。

ウ 本件商標と引用商標との類否について検討すると、両者は、外観において明らかに相違するものであり、また、上記のとおり、本件商標が造語からなるものであることから、観念において両者を比較することはできない。そして、「ツイストアブソーバー」の称呼と「ツイスト」の称呼とを比較すると、両者は、その音構成及び音数に明らかな差異を有するものであるから、称呼において明瞭に聴別され得るものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものということはできない。

(3)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号、同法第4条第1項第16号及び同法第8条第1項に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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