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Trademark Appeal Case

称呼・観念の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2010−685010(T2010−685010/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

国際登録第1007429号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件国際登録第1007429号商標(以下「本件商標」という。)は、「GOLFSKINS」の欧文字を横書きしてなり、2009(平成21)年6月23日に国際商標登録出願、第25類「Footwear.」を指定商品として、平成22年2月2日に登録査定、同年5月21日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要点)

(1)引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する商標は、次のとおりであり、現に有効に存続しているものである。

ア 登録第5050726号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、2006年3月29日にオーストラリア連邦においてした商標登録出願に基づき、パリ条約第4条の規定による優先権を主張して、平成18年9月14日に登録出願、第10類「手術着,手術用患者衣,外科治療用並びに医療用に供される圧迫ストッキング,外科治療用並びに医療用に供される圧迫パンツ,外科治療用並びに医療用に供される圧迫パンスト,外科治療用並びに医療用に供される圧迫ソックス,外科治療用並びに医療用に供される圧迫スリーブ,外科治療用並びに医療用に供される圧迫タイツ,外科治療用並びに医療用に供される圧迫ベスト,外科治療用並びに医療用に供される圧迫トップス,外科治療用並びに医療用に供されるその他の圧迫衣,身体の損傷を受けた部位を保護・治癒するための医療用弾性サポーター,その他の医療用弾性サポーター,その他の医療用の補助器具及び矯正器具,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,医療用手袋」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,吸湿発熱性繊維を使用した下着,その他の下着,水泳着,水泳帽,和服,保温性を有する被服,防水加工を施した被服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子,乳幼児用被服,その他の被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服」を指定商品として、同19年6月1日に設定登録されたものである。

イ 登録第5144974号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲1のとおりの構成よりなり、平成19年9月21日に登録出願、第18類「リュックサック,ハンドバッグ,ナップザック,スーツケース,旅行用かばん,ショルダーバッグ,その他のかばん類,カード入れ,キーケース,がま口,財布,信玄袋,その他の袋物,携帯用化粧道具入れ」及び第28類「クリケットバッグ,その他の運動用具」を指定商品として、同20年6月27日に設定登録されたものである。

ウ 登録第5345575号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、2009年5月8日にオーストラリア連邦においてした商標登録出願に基づき、パリ条約第4条の規定による優先権を主張して、平成21年11月9日に登録出願、第10類「手術着,手術用患者衣,外科治療用並びに医療用に供される圧迫衣服,外科用弾性ストッキング,身体の損傷を受けた部位を保護・治癒するための医療用弾性サポーター,その他の医療用サポーター,その他の医療用機械器具,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,医療用手袋」、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,伸縮性繊維を使用した下着,吸湿発熱性繊維を使用した下着,その他の下着,水泳着,水泳帽,和服,伸縮性繊維を使用した被服,保温性を有する被服,防水加工を施した被服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,防暑用ヘルメット,帽子,乳幼児用被服,その他の被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,ウィンドサーフィン用ウエットスーツ,その他の運動用特殊衣服,運動用特殊靴」、第28類「身体を強化するための運動用具,その他の運動用具,保護用パッド(運動用被服の部分品),運動用保護パッド,運動競技用アームガード,マウスガード(運動用具),キャディーバッグ,スキー及びサーフボード専用バッグ,スケートボード用バッグ,スノーボード専用バッグ,運動用具の収納用の特製バッグ」及び第35類「洋服、コート、セーター類、ワイシャツ類、寝巻き類、伸縮性繊維を使用した下着、吸湿発熱性繊維を使用した下着、その他の下着、水泳着、水泳帽、和服、伸縮性繊維を使用した被服、保温性を有する被服、防水加工を施した被服、エプロン、えり巻き、靴下、ゲートル、毛皮製ストール、ショール、スカーフ、足袋、足袋カバー、手袋、布製幼児用おしめ、ネクタイ、ネッカチーフ、バンダナ、保温用サポーター、マフラー、耳覆い、ずきん、すげがさ、ナイトキャップ、防暑用ヘルメット、帽子、乳幼児用被服、その他の被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルトに関するカタログ・テレビ・インターネット網を利用した通信販売をも含む小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物に関するカタログ・テレビ・インターネット網を利用した通信販売をも含む小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品及び指定役務として、同22年8月13日に設定登録されたものである。

エ 登録第5345576号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、2009年5月8日にオーストラリア連邦においてした商標登録出願に基づき、パリ条約第4条の規定による優先権を主張して、平成21年11月9日に登録出願、第10類「手術着,手術用患者衣,外科治療用並びに医療用に供される圧迫衣服,外科用弾性ストッキング,身体の損傷を受けた部位を保護・治癒するための医療用弾性サポーター,その他の医療用サポーター,その他の医療用機械器具,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,医療用手袋」、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,伸縮性繊維を使用した下着,吸湿発熱性繊維を使用した下着,その他の下着,水泳着,水泳帽,和服,伸縮性繊維を使用した被服,保温性を有する被服,防水加工を施した被服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,防暑用ヘルメット,帽子,乳幼児用被服,その他の被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,ウィンドサーフィン用ウエットスーツ,その他の運動用特殊衣服,運動用特殊靴」、第28類「身体を強化するための運動用具,その他の運動用具,保護用パッド(運動用被服の部分品),運動用保護パッド,運動競技用アームガード,マウスガード(運動用具),キャディーバッグ,スキー及びサーフボード専用バッグ,スケートボード用バッグ,スノーボード専用バッグ,運動用具の収納用の特製バッグ」及び第35類「洋服、コート、セーター類、ワイシャツ類、寝巻き類、伸縮性繊維を使用した下着、吸湿発熱性繊維を使用した下着、その他の下着、水泳着、水泳帽、和服、伸縮性繊維を使用した被服、保温性を有する被服、防水加工を施した被服、エプロン、えり巻き、靴下、ゲートル、毛皮製ストール、ショール、スカーフ、足袋、足袋カバー、手袋、布製幼児用おしめ、ネクタイ、ネッカチーフ、バンダナ、保温用サポーター、マフラー、耳覆い、ずきん、すげがさ、ナイトキャップ、防暑用ヘルメット、帽子、乳幼児用被服、その他の被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルトに関するカタログ・テレビ・インターネット網を利用した通信販売をも含む小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物に関するカタログ・テレビ・インターネット網を利用した通信販売をも含む小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品及び指定役務として、同22年8月13日に設定登録されたものである。

オ 登録第5345577号商標(以下「引用商標5」という。)は、別掲4のとおりの構成よりなり、2009年5月8日にオーストラリア連邦においてした商標登録出願に基づき、パリ条約第4条の規定による優先権を主張して、平成21年11月9日に登録出願、第10類「手術着,手術用患者衣,外科治療用並びに医療用に供される圧迫衣服,外科用弾性ストッキング,身体の損傷を受けた部位を保護・治癒するための医療用弾性サポーター,その他の医療用サポーター,その他の医療用機械器具,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,医療用手袋」、第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,伸縮性繊維を使用した下着,吸湿発熱性繊維を使用した下着,その他の下着,水泳着,水泳帽,和服,伸縮性繊維を使用した被服,保温性を有する被服,防水加工を施した被服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,防暑用ヘルメット,帽子,乳幼児用被服,その他の被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,ウィンドサーフィン用ウエットスーツ,その他の運動用特殊衣服,運動用特殊靴」、第28類「身体を強化するための運動用具,その他の運動用具,保護用パッド(運動用被服の部分品),運動用保護パッド,運動競技用アームガード,マウスガード(運動用具),キャディーバッグ,スキー及びサーフボード専用バッグ,スケートボード用バッグ,スノーボード専用バッグ,運動用具の収納用の特製バッグ」及び第35類「洋服、コート、セーター類、ワイシャツ類、寝巻き類、伸縮性繊維を使用した下着、吸湿発熱性繊維を使用した下着、その他の下着、水泳着、水泳帽、和服、伸縮性繊維を使用した被服、保温性を有する被服、防水加工を施した被服、エプロン、えり巻き、靴下、ゲートル、毛皮製ストール、ショール、スカーフ、足袋、足袋カバー、手袋、布製幼児用おしめ、ネクタイ、ネッカチーフ、バンダナ、保温用サポーター、マフラー、耳覆い、ずきん、すげがさ、ナイトキャップ、防暑用ヘルメット、帽子、乳幼児用被服、その他の被服、ガーター、靴下止め、ズボンつり、バンド、ベルトに関するカタログ・テレビ・インターネット網を利用した通信販売をも含む小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物に関するカタログ・テレビ・インターネット網を利用した通信販売をも含む小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品及び指定役務として、同22年8月13日に設定登録されたものである。

以下、これらをまとめていうときは「引用各商標」という。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本件商標「GOLFSKINS」のうち、「SKINS」は、申立人及びそのグループ企業の業務に係る商品を表示するものとして周知・著名なものであり、また、「GOLF」は、世界的にポピュラーなスポーツである「ゴルフ」を欧文字で表記したものである。そして、「GOLF」は「ゴルフ用の」を意味する語として普通に使用されており、本件商標の指定商品との関係において、単に商品の品質を端的に表したものと理解されるにとどまり、自他商品識別機能を果たし得るものではない。

これに対して、「SKINS」は、申立人の商標として需要者の間に広く認識されており、強い顕著性を有するものである。

してみれば、本件商標の自他商品識別力を有する部分・インパクトを有する部分は、「SKINS」のみであり、本件商標からは「スキンズ」の称呼をも生じるものである。

これに対して、引用商標1及び2からは、構成中の文字部分「SKINS」に相応して「スキンズ」の称呼が生じるものである。

また、引用商標3の中、「SNOW」は「雪用の、冬用の」を意味する語として普通に使用されており、自他商品識別力を有しないか、あるいは極めて識別力が弱いため、引用商標3の識別力を有する部分は「SKINS」のみであり、単に「スキンズ」の称呼も生じるものである。

引用商標4及び5についても、構成中の「TRAVEL」「SPORT」が「旅行用の」「スポーツ用の、スポーツタイプの」を意味する語であるため、同様に、「スキンズ」の称呼も生じるものである。

以上より、本件商標と引用商標1ないし5とは、共に「SKINS(スキンズ)」の要部を有する商標であり、称呼及び観念において互いに相紛らわしく、相互に類似するものである。

また、本件商標の指定商品は引用商標1ないし5の指定商品と同一又は類似するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に該当するものである。

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人及び同人の関連企業、さらには我が国総輸入代理店の継続的かつ積極的な宣伝広告活動及び営業活動により、引用商標1及び2は、「外科治療用並びに医療用に供される圧迫衣服、運動用アンダーウエア」等の分野において、本件商標の出願日である平成21年6月23日、及び、登録査定日である平成22年5月21日(2月2日の誤記)のいずれの時においても、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、周知・著名となっていたものである。

また、引用商標1及び2は、ゴルフの分野においても高い評価を受けており、事実、業界誌、新聞及びインターネットのウエブサイト等の各種マスコミ媒体において、積極的に採り上げられており、紹介されている。

本件商標の指定商品「Footwear(履物及び運動用特殊靴)」は、ゴルフシューズや運動靴を含むものであり、本件商標「GOLFSKINS」の名称からして、使用される商品は「ゴルフシューズ」と考えられる。「ゴルフシューズ」と申立人及びその関連会社の「SKINS」ゴルフ用品と流通経路や販売場所、さらには需要者が一致する互いに近似する商品である。スポーツ店やゴルフショップ等においては、「ゴルフシューズ」と「コンプレッションウエア」とは隣接した場所で展示・販売されている。

してみれば、本件商標「GOLFSKINS」を、その指定商品に使用した場合、これらに接する取引者・需要者をして、恰も申立人あるいは申立人の関連会社の業務に係る商品であると誤認し、商品の出所の混同を生じるおそれがあるというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

(4)むすび

以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同15号に該当し、商標登録を受けることができないものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「GOLFSKINS」の欧文字を書してなるころ、これを構成する「GOLF」と「SKINS」の文字は、いずれか一方を強調するような構成態様ではなく、同じ書体をもって、外観上まとまりよく一体的に表されているものであって、これより生ずるものと認められる「ゴルフスキンズ」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一気一連に称呼し得るものである。

そして、構成中の「GOLF」の文字が、我が国において一般に親しまれているスポーツの「ゴルフ」を意味する英語であるとしても、その構成の一体性からみれば、「ゴルフ用の」というような品質的な意味合いとして、当該「GOLF」の文字部分を省略し、殊更、「SKINS」の文字部分のみを分離抽出して、称呼、観念されるとみるべき格別の理由も見出し得ないから、むしろ、「GOLFSKINS」の文字全体をもって不可分一体の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。

してみれば、本件商標は、「GOLFSKINS」の構成文字に相応して「ゴルフスキンズ」なる一連一体の称呼のみを生ずるものであり、特定の観念を生ずることはないものといわなければならない。

一方、引用各商標は、いずれも、別掲に示したとおりの構成よりなるところ、引用商標1及び2は、左斜め上が切れている円輪郭に「S」字様の線が結合した図形(以下「S字丸図形」という。)とその右横にデザイン化された「SKINS」と思しき文字を有する結合商標である。そして、図形部分は、その態様からして特定の称呼及び観念は生じないものである。

してみれば、引用商標1及び2は、その構成中、デザイン化された「SKINS」の文字に相応して、「スキンズ」の称呼が生じるものである。

引用商標3は、S字丸図形とその右横に「SNOWSKINS」の文字を有する結合商標である。そして、図形部分は、その態様からして特定の称呼及び観念は生じないものである。

また、該「SNOWSKINS」の文字部分を構成する「SNOW」と「SKINS」の文字は、いずれか一方を強調するような構成態様ではなく、同じ書体をもって、外観上まとまりよく一体的に表されているものであって、これより生ずるものと認められる「スノウスキンズ」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一気一連に称呼し得るものである。

そして、構成中の「SNOW」の語が、我が国において日常一般に親しまれている「雪」を意味する英語であるとしても、その構成の一体性からみれば、殊更、「SKINS」の文字部分のみを分離抽出して、称呼、観念されるとみるべき格別の理由も見出し得ないから、むしろ、「SNOWSKINS」の文字全体をもって不可分一体の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。

してみれば、引用商標3は、「SNOWSKINS」の構成文字に相応して「スノウスキンズ」なる一連一体の称呼のみを生ずるものであり、特定の観念を生ずることはないものといわなければならない。

引用商標4は、S字丸図形とその右横に「TRAVELSKINS」の文字を有する結合商標である。そして、図形部分は、その態様からして特定の称呼及び観念は生じないものである。

また、該「TRAVELSKINS」の文字部分を構成する「TRAVEL」と「SKINS」の文字は、いずれか一方を強調するような構成態様ではなく、同じ書体をもって、外観上まとまりよく一体的に表されているものであって、これより生ずるものと認められる「トラベルスキンズ」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一気一連に称呼し得るものである。

そして、構成中の「TRAVEL」の語が、我が国において日常一般に親しまれている「旅行」を意味する英語であるとしても、その構成の一体性からみれば、「旅行用の」というような品質的な意味合いとして、当該「TRAVEL」の文字部分を省略し、殊更、「SKINS」の文字部分のみを分離抽出して、称呼、観念されるというよりは、むしろ、「TRAVELSKINS」の文字全体をもって不可分一体の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。

してみれば、引用商標4は、「TRAVELSKINS」の構成文字に相応して「トラベルスキンズ」なる一連一体の称呼のみを生ずるものであり、特定の観念を生ずることはないものといわなければならない。

引用商標5は、S字丸図形とその右横に「SPORTSKINS」の文字を有する結合商標である。そして、図形部分は、その態様からして特定の称呼及び観念は生じないものである。

また、該「SPORTSKINS」の文字部分を構成する「SPORT」と「SKINS」の文字は、いずれか一方を強調するような構成態様ではなく、同じ書体をもって、外観上まとまりよく一体的に表されているものである。そして、これより生ずるものと認められる「スポーツスキンズ」の称呼も格別冗長というべきものではなく、よどみなく一気一連に称呼し得るものである。

そして、構成中の「SPORT」の語が、我が国において日常一般に親しまれている「スポーツ、身体運動の総称」を意味する英語であるとしても、その構成の一体性からみれば、「スポーツ用の、スポーツタイプの」というような品質的な意味合いとして、当該「SPORT」の文字部分を省略し、殊更、「SKINS」の文字部分のみを分離抽出して、称呼、観念されるというよりは、むしろ、「SPORTSKINS」の文字全体をもって不可分一体の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。

してみれば、引用商標5は、「SPORTSKINS」の構成文字に相応して「スポーツスキンズ」なる一連一体の称呼のみを生ずるものであり、特定の観念を生ずることはないものといわなければならない。

そうとすれば、本件商標「GOLFSKINS」と引用各商標とを比較してみても、両商標は、全体の外観において明らかな差異を有し、称呼においても、本件商標より生ずる「ゴルフスキンズ」の称呼と引用各商標より生ずる「スキンズ」、「スノウスキンズ」、「トラベルスキンズ」及び「スポーツスキンズ」の称呼とは、構成音数の差異、または音構成において著しい差異が認められるものであるから、称呼上相紛れるおそれはないものといわなければならない。

また、本件商標と引用各商標は、共に造語と認められるものであるから、両者の観念については比較すべくもないものである。

してみれば、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人の提出に係る甲各号証によれば、本件商標の登録出願時において、引用商標1及び引用商標2が、申立人の業務に係る「運動用アンダーウエア」に使用されていたことは窺えるものの(甲9ないし甲12)、「外科治療用並びに医療用に供される圧迫衣服」を表示する商標として、我が国において使用されていたことを証明する明確な証拠は認められない。

加えて、請求人は、引用各商標の周知、著名性を立証する証拠として、宣誓書(なお、訳文は提出されていない。)と共に雑誌の紹介記事(甲7の14)及び商品を紹介するインターネットウェブサイトの写し(甲10ないし甲19)を提出しているが、雑誌の発行時期は明らかでなく、また、請求人自身による我が国における継続的な宣伝、広告の事実を示す証拠や我が国における具体的な売上高、この種業界におけるシェア等に関する証拠については何ら提出していない。

してみれば、提出に係る証拠からは、本件商標の登録出願時において、引用商標1及び引用商標2が申立人の業務に係る商品の商標として、取引者、需要者の間において広く知られていたものとはいえない。

しかも、上記(1)のとおり、本件商標と引用商標1及び引用商標2とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、「SKINS」の語は、「皮革、皮膚」等を意味する一般に親しまれている英語の「SKIN」の複数形として容易に理解されるものであるから、申立人による独創性を有する商標とはいえない。

そうとすれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用した場合、本件商標の登録出願時及び登録査定時のいずれにおいても、これに接する取引者、需要者をして、デザイン化された「SKINS」と思しき文字を有する引用商標1及び引用商標2を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものとはいえない。

(3)結び

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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