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Trademark Appeal Case

同文字の前後入替と類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−3665(T2011−3665/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「優肌」の漢字を標準文字で表してなり、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、平成21年8月11日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4926734号商標(以下「引用商標」という。)は、「肌優」の漢字を横書きしてなり、平成17年5月20日に登録出願、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,塗料用剥離剤,靴クリーム,靴墨,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,つけづめ,つけまつ毛」及び第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液,創傷被覆材」を指定商品として、同18年2月3日に設定登録され、その後、一部無効審判により、その指定商品中、第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,はえ取り紙,防虫紙,乳糖,乳児用粉乳,人工受精用精液,創傷被覆材」について商標登録を無効とすべき旨の審決がされ、同22年7月5日にその確定審決の登録がされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、前記1のとおり、「優肌」の漢字を標準文字で表してなり、、また、引用商標は、前記2のとおり、「肌優」の漢字を横書きしてなるものである。

そして、両商標の構成文字中の「優」の文字は、「やさしいこと。しとやかなこと。みやびやかなこと。」の意味を有する語として、また、同じく「肌」の文字は、「人などの体の表面。はだえ。皮膚。」の意味を有する語として、それぞれ一般によく知られている語であるから(「広辞苑第6版」株式会社岩波書店 2008年1月11日発行)、両商標は、共に「優」と「肌」の語が結合してなるものと容易に理解し、把握されるものであり、また、両商標からは、構成文字の一方が他方の構成文字を修飾するような主従・軽重の差を見いだすことはできないし、それぞれ一連の熟語的な意味合いをもって一般に親しまれているともいい難いものである。

そうとすると、本願商標と引用商標とは、「優」の文字と「肌」の各文字がその配列において前後の違いはあるとしても、その相違によって、それぞれが一連の熟語的意味合いを有する語として、把握、認識される特段の事情は見いだせないから、両商標に接する取引者、需要者は、これらの文字の配列を常に正確に記憶に留めて、それぞれを明瞭に峻別するというよりは、むしろ、それぞれの前後に関わりなく、「ユウ」と「ハダ」の各称呼、及び「やさしいこと。しとやかなこと。みやびやかなこと。」と「人などの体の表面。はだえ。皮膚。」の各観念を生じる文字の組み合わせからなる商標として印象づけられるというべきである。

してみれば、両商標は、いずれも称呼及び観念を同じくする「優」と「肌」の二つの語が単に前後に入れ替ってなるにすぎないものであるから、取引者、需要者が時と処を異にしてこれに接するときは、称呼及び観念において、互いに相紛れるおそれのあるものとみるのが相当である。

加えて、上記のとおり、両商標は構成する2つの漢字、すなわち、「優」と「肌」とが共通すること、「優」と「肌」の漢字は、いずれも指定商品と関連性の強い文字であること(とりわけ、「化粧品」や「せっけん類」においては、「肌」に「優しい」商品が多数認められる。)、両商標とも、横書きであるため、取引者、需要者は、語順を正確に記憶して理解することが必ずしも容易でない場合があること等の諸点を総合考慮するならば、離隔的に観察するときには、両商標の外観は、紛らわしいものということができるから、両者は、外観においても、類似するとみるのが相当である。

そして、本願商標と引用商標とは、共通の指定商品として、第3類「せっ

けん類,歯磨き,化粧品,香料類,つけづめ,つけまつ毛」を含むものである。

そうとすると、本願商標と引用商標とは、称呼、観念及び外観において相紛らわしい類似の商標といわなければならず、かつ、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一の商品を含むこと明らかである。

そして、両商標の取引の実情において、商品の出所の混同を生ずるおそれはないとみるべき特段の事情が存するものとも認められないから、本願商標をその指定商品に使用した場合は、その出所について誤認混同を生ずるおそれがあるとみるのが相当であり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものといわざるを得ない。

(2)請求人の主張

請求人は、本願商標と引用商標とは、共に特定の観念を生じさせない一種の造語商標に該当するため、両者の類否を判断するにあたっては、称呼の比較が重要となる旨主張する。

しかしながら、上記(1)のとおり、本願商標と引用商標とは、称呼においても、互いに相紛れるおそれのあるものとみるのが相当であり、さらに、両商標の観念及び外観の差異を考慮し、総合的に観察した場合においても類似の商標とみるのが相当である。

また、請求人は、審決例を挙証し、本願商標の登録適格性を主張する。

しかし、出願された商標と引用商標との類否判断は、両商標について個別具体的に行えば足り、過去の審決例の判断に拘束されることなく検討されるべきものである。

そして、請求人の挙げた審決例は、類否判断の比較対象となる商標の一方が成語であるのに対して、他方が造語からなるものであって、本願商標及び引用商標のいずれもが造語からなる本件とは明らかに事案を異にするものである。

したがって、請求人の主張は、いずれも採用することができない。

(3)まとめ

以上によれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すべきでない。

よって、結論のとおり審決する。

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