Trademark Appeal Case
原材料表示と品質誤認
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−4067(T2010−4067/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲第1のとおりの構成からなり、第3類、第29類及び第30類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成20年11月21日に登録出願されたものである。
その後、指定商品については、原審における平成21年7月6日受付の手続補正書により、第3類「せっけん類,洗顔料,化粧品,歯磨き,つけづめ,つけまつ毛」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、その構成中に、指定商品との関係において、玄米や核酸を原材料としていることを把握させる『玄米核酸』の文字を有してなるので、これを指定商品中、玄米・核酸を原材料としている商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するか否かについて、職権により証拠調べをした結果、別掲第2記載の事実を発見したので、商標法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき請求人に通知し、相当の期間を指定して意見を述べる機会を与えた。
4 証拠調べ通知に対する請求人の意見
請求人は、前記3の証拠調べ通知に対し、何ら意見を述べていない。
5 当審の判断
本願商標は、別掲第1のとおり、「玄米核酸」の文字と「KouZen」の欧文字とを2段に表してなるところ、上段の「玄米核酸」の文字部分は、「玄米」の文字と「核酸」の文字とを結合したものとして容易に理解、把握されるものである。
ところで、「核酸」とは、「生物の細胞核中に多く含まれる、塩基・糖・燐酸からなる高分子物質。」であるところ、せっけん類や化粧品を取り扱う業界においては、該「核酸」がそれらの原材料として一般に広く用いられているというのが実情である。
また、「核酸」を原材料とする商品について、例えば、「玄米核酸」、「サケの白子核酸」又は「乳核酸」のように、その由来を表す語を結合してなる表記を用いることがしばしば見受けられるところである(別掲第2 1ないし3参照)。
してみれば、「玄米」の文字と「核酸」の文字とを結合した「玄米核酸」の文字を有してなる本願商標をその指定商品中、例えば「せっけん類、洗顔料、化粧品」に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、容易に前記商品が「玄米から抽出される核酸」を原材料としているものとして認識、把握することも少なくないというのが相当である。
そうであれば、本願商標は、上記意味合いに照応する商品(例えば、「玄米から抽出した核酸を原料としたせっけん類、玄米から抽出した核酸を原料とした洗顔料、玄米から抽出した核酸を原料とした化粧品」)以外の「せっけん類、洗顔料、化粧品」に使用した場合は、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるものといわなければならない。
なお、請求人は、過去の審決を挙げて本願商標は登録されるべきである旨主張するが、該審決例は、商標の構成等において本願とは事案を異にするものであり、それをもって本願の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切ではないから採用できない。
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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