結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2011−5696(T2011−5696/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第29類「鶏卵,その他の卵」を指定商品として、平成22年3月5日に登録出願されたものである。
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)第1798110号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、昭和51年8月6日に登録出願、第32類「加工食料品、その他本類に属する商品」を指定商品として、同年60年8月29日に設定登録され、その後、平成8年1月30日及び同17年10月18日に商標権の存続期間の更新がなされ、さらに、同17年11月9日に指定商品を第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆」、第30類「コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,酒かす」とする書換登録がなされたものである。
(2)第1828119号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲3のとおりの構成よりなり、昭和55年7月14日に登録出願、第32類「肉製品、その他の加工食料品、その他本類に属する商品」を指定商品として、昭和60年12月25日に設定登録され、その後、平成8年5月30日及び同17年12月27日に商標権の存続期間の更新がなされ、さらに、同18年1月11日に指定商品を第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆」、第30類「コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,酒かす」とする書換登録がなされたものである。
本願商標は、別掲1のとおり、青塗りされた横長長方形内に、「クルック」の片仮名を赤色で表し、さらに、これらの文字が立体的に浮かび上がるように、文字の右下側に白色の縁取りが施されている構成よりなるものである。
そして、その構成中の「クルック」の文字は、親しまれた既成の観念を有する成語を表したものといえない造語である。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「クルック」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
他方、引用商標1は、別掲の2のとおり、「GLUCK」(「U」の文字にはウムラウトが付されている。以下、これを省略して表す。)の欧文字を書してなるものである。
そして、「GLUCK」の文字は、「幸運」を意味するドイツ語である(「小学館 独和大辞典[第2版]」 株式会社小学館 1998年1月1日発行)としても、該文字がかかる意味合いを有するドイツ語として我が国において一般に親しまれているものとはいい難く、かつ、引用商標1の指定商品中、本願の指定商品と同一又は類似すると認められる指定商品「卵、加工卵」に係る取引者、需要者に限ってみても、取引上普通に使用され、親しまれているとみるべき取引の実情を見いだせないものであるから,引用商標1に接する取引者、需要者が、これを直ちにドイツ語であると理解し、その意味を正確に把握するとはいい難く、むしろ特定の観念を有さない一種の造語として認識するものとみるのが自然である。
そうすると、一般的には、特定の意味合い又は特定の読みを有しない欧文字にあっては、これに接する取引者、需要者は、我が国において親しまれた外国語である英語読み又はローマ字読みをもって称呼するとみられるものであるところ、我が国において一般に親しまれた英語の「glucose」を「グルコース」、「lucy」を「ルーシー」、「back」を「バック」と発音する例に倣い、引用商標1は、英語読み風の「グルック」の称呼を生ずるものである。
また、引用商標2は、別掲の3のとおり、「Gluck」(「u」の文字にはウムラウトが付されている。以下、これを省略して表す。)の欧文字をフラクトゥール風の書体で書してなるところ、該文字も、「幸運」を意味するドイツ語である(前出「小学館 独和大辞典[第2版]」)ことから、上記引用商標1でした認定、判断と同様に、特定の観念を有さない一種の造語として認識されるものであり、「グルック」の称呼を生ずるものである。
そこで、本願商標と引用商標1及び2との類否について判断するに、まず、本願商標から生ずる「クルック」の称呼と、引用商標1及び2から生ずる「グルック」の称呼とを比較すると、両者は称呼における識別上重要な要素を占める語頭において「ク」と「グ」の差異を有するものであり、共に4音という比較的短い音構成にあっては、これらの差異が両称呼の全体の語調、語感に与える影響は大きいといえるものであるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼したときは、彼此聞き誤るおそれはないというべきである。
また、本願商標と引用商標1及び2とは、それぞれの構成に照らして、外観において顕著な差異を有するものであり、外観上明らかに区別し得るものである。
さらに、本願商標と引用商標1及び2とは、前者が特定の観念を有しない造語であるから、観念上両者を比較することはできない。
ほかに、本願商標と引用商標1及び2とは、これらを同一又は類似の商品に使用した場合に、商品の出所の混同を生ずるおそれがあるとみるべき特段の取引の実情を見いだせない。
してみれば、本願商標と引用商標1及び2とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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