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Trademark Appeal Case

結合商標の使用による識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−10376(T2011−10376/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ねぎ焼やまもと」の文字を標準文字で表してなり、第29類及び第43類に属する願書に記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成22年2月16日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、同月17日付け手続補正書をもって、第30類「ねぎ入りお好み焼き,ねぎ入りの冷凍処理したお好み焼き,ねぎ入りお好み焼きソース」及び第43類「ねぎ入りお好み焼きを主とする飲食物の提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、『ねぎ焼やまもと』の文字を標準文字で表してなり、その構成中の『ねぎ焼』の文字は『ねぎを焼くこと』を表し、また、『やまもと』の文字はありふれた氏と認められる『山本』に通じることからすると、これをその指定商品又は指定役務に使用しても、『ありふれた氏である山本氏の取り扱いに係るねぎ入りのお好み焼き・ねぎ入りの冷凍処理したお好み焼き・ねぎ入りのお好み焼き用ソース,ありふれた氏である山本氏の取り扱いに係るねぎ入りのお好み焼きを主とする飲食物の提供』程の意味合いを把握・理解されるにすぎず、自他商品又は自他役務の識別標識として機能するものとは認められなく、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおり、「ねぎ焼やまもと」の文字を一体的に表示したものからなるところ、料理名を認識させる「ねぎ焼」とありふれた氏といえる「山本」を平仮名で表した「やまもと」よりなるものであり、店名又は「ねぎ焼を提供するやまもと」というような一体的な意味合いを認識させるものである。

ところで、「ねぎ焼」は、本願指定商品・役務に係る業界において、ねぎを主材料としたお好み焼きの一種を表すものであるが、請求人の提出した証拠によれば、「ねぎ焼」は、請求人(店名「やまもと」)が昭和43年に、賄い食としていた「鉄板の上にタネを薄くのばし、その上に刻んだ葉ネギ(青い葉の部分が多いネギ)をたっぷり山盛りにのせ、さらに豚やイカなどの具をのせて焼いたもの」を「ねぎ焼」と称して料理として提供、販売を始めたものである。

そして、その料理は好評を博し、請求人店舗を紹介する記事が、昭和57年11月から現在に至るまで、一般の新聞、グルメ及び飲食店情報雑誌、旅行雑誌・パンフレット、テレビなどに多数紹介されているほか、飲食店業界の専門誌に紹介され、それらの記事中には、いずれも「ねぎ焼」が請求人により最初に始められたことが記載されている。そして、それらの紹介記事において、請求人店舗を「ねぎ焼やまもと」と紹介していることも多く認められ、その使用開始時期は明らかでないが、請求人もその店舗を表す商標として「やまもと」のほか「ねぎ焼やまもと」を使用していることが認められる。

また、請求人は、本願商標を使用した「ねぎ入りの冷凍処理したお好み焼き」を消費生活協同組合を通して販売していることが認められ、さらに、同店の味を活かした旨を包装袋に表示したポテトチップ、コーンチップ及びお好み焼き粉がそれぞれヱスビー食品株式会社、ジャパンフリトレー株式会社及びお好みフーズ株式会社から販売されていることが認められる。請求人の主張によれば、これらの商品の総販売個数は、同ポテトチップが100万個、同コーンチップが130万個、同お好み焼き粉が62万個をそれぞれ超えている。

そうとすると、本願商標は、その指定商品及び指定役務を取り扱う取引者の間ばかりでなくその需要者の間においても、請求人の業務に係る商品・役務を表示するものとして認識されているものということができる。

さらに、職権による調査によれば、請求人以外の者が「ねぎ焼やまもと」の文字を本願の指定商品又は指定役務の分野において使用している事実は発見できない。

以上のことからすると、本願商標は、これをその指定商品又は指定役務に使用するときは、十分に自他商品又は自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものというのが相当であり、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標とはいえないものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものではなく取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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