Trademark Appeal Case
略語と一般名称の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−21797(T2010−21797/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「FFウォーマー」の文字を標準文字で表してなり、第11類「冷凍機械器具,業務用加熱調理機械器具,業務用食器乾燥機,業務用食器消毒器 」を指定商品として、平成19年5月14日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『FFウォーマー』の文字を標準文字で表してなるが、商品の記号・符号として類型的に使用されている『FF』の文字に、『加温器』を意味する英語『warmer』に通じる『ウォーマー』の文字とを一連に書してなるものであるから、これをその指定商品中、『加熱調理機械器具』等について使用しても、単に商品の内容(品質、品番)を表示するにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たさないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審においてした審尋及びそれに対する請求人の対応
当審において、請求人に対し、平成23年6月13日付けで、別掲1ないし4のとおりの内容を示した上で、本願商標は商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものである旨の審尋をし、期間を指定して、これに対する意見を求めたところ、請求人は、所定の期間を経過するも、何らの応答もしなかった。
4 当審の判断
本願商標は、「FFウォーマー」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「ウォーマー」の文字は、「加温器」の意味を有する語として広く知られており、本願指定商品を取り扱う業界においては、例えば、「缶ウォーマー」(缶を温めるもの)や「ディッシュウォーマー」(皿を温めるもの)のように、温める対象物を表す語と結合して複合語を形成し、その商品の品質、用途を表すものとしても広く用いられている(別掲1参照)。
ところで、近年、コンビニエンスストア業界では、顧客の要望等に応じるべく、店頭において「中華まんじゅう」や「おでん」、「フランクフルト」等といった、いわゆる「ファーストフード(Fast Food)」の提供が広く行われているところ、そのような提供にあたっては加温・保温器が用いられており、これらの加温・保温器を「中華まんウォーマー」や「おでんウォーマー」等と称する場合がある(別掲2参照)。
また、コンビニエンスストア業界においては、ファーストフードのことを、「FF」の略語をもって表すことが少なからずあり、そのようなファーストフードの加温・保温器を「FFウォーマー」と指称する場合も見受けられる(別掲3及び4参照)。
そうとすると、本願商標は、指定商品との関係において、その構成文字全体から、「ファーストフード用の加温・保温器」程の意味合いを表示したものとして認識され得るものであり、商品の品質を表示してなるにすぎないものであるから、本願商標をその指定商品中、前記意味合いに照応する商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。
なお、原査定においては、商標法第3条第1項に係る拒絶の理由について、本願商標が同項第6号に該当するとして本願を拒絶したものであるが、本願商標は、上記のとおり、その指定商品中、特定の商品との関係においては、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ない商標であり、この認定において原査定と実質的に相違するものではないから、結局、本願を拒絶した原査定は、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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