結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2010−29315(T2010−29315/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第9類,第39類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,2009年3月12日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して,平成21年9月11日に登録出願され,その後,指定商品及び指定役務については,当審における平成23年10月14日付け手続補正書により,第9類,第35類,第38類,第39類及び第42類に属する別記のとおりの商品及び役務に補正されたものである。
原査定は,以下の1及び2のとおり,認定,判断し,拒絶したものである。
指定役務は,商標とともに権利範囲を定めるものであるから,その内容及び範囲は明確でなければならないところ,本願の指定役務には,その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない役務が含まれている。また,そのため,本願は,政令で定める商品及び役務の区分に従って役務を指定したものと認めることができない。
したがって,本願は,商標法第6条第1項及び第2項に規定する要件を具備しない。
本願商標は,以下の(1)に係る商標とは称呼において類似し,(2)に係る商標とは外観において類似するものであって,(1)及び(2)に係る商標の指定商品・指定役務と同一又は類似の商品・役務について使用をするものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。
(1)登録第4391248号商標(以下「引用商標1」という。)
別掲2のとおりの構成よりなり,平成11年4月7日に登録出願,第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同12年6月9日に設定登録され,その後,商標権の存続期間の更新がされ,現に有効に存続しているものである。
(2)登録第4537792号商標(以下「引用商標2」という。)
別掲3のとおりの構成よりなり,平成11年3月2日に登録出願,第9類,第16類,第35類,第38類,第41類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,同14年1月25日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。
本願商標の指定役務は,前記第1のとおり補正された結果,いずれも,その内容及び範囲が明確なものとなった。
したがって,本願は,商標法第6条第1項及び第2項に規定する要件を具備するものとなった。
本願商標は,別掲1のとおり,一本の綱のようなものを三叉模様を描くようにしてつなげ,それが平面に置かれているかのように,影が施されている図形部分(以下,単に「図形部分」という。)の右に,「emortal.com」の文字を表してなるところ,本願商標中の図形部分と文字部分は,両者が一体として融合した構成態様からなるものとはいえず,これらが一体となって特定の観念や称呼を生ずるものでもないから,本願商標は,図形部分と文字部分とがそれぞれ独立して自他商品及び自他役務の識別標識としての機能を果たすと判断するのが相当である。
そして,「emortal.com」のうち「.com」の文字部分は,各種企業がインターネット上で使用しているウェブサイトのアドレスの末尾部分を理解させ,この部分のみでは,どの企業であるか判別できないから,「emortal.com」の文字部分に接する取引者,需要者が出所識別標識として認識するのは,「emortal」の部分であり,これより,「エモータル」の称呼が生ずるものといえる。
一方,引用商標1は,別掲2のとおり,右下に黒い球体のような図形を配した横長だ円形に重ねるように,大きく「I」の文字とやや小さく「r」の文字を表した部分(以下,単に「Irの部分」という。)の下に,「IMMORTAL」の文字を表してなるものであるところ,Irの部分と「IMMORTAL」の文字部分は,両者が一体として融合した構成態様からなるものとはいえず,これらが一体となって特定の観念を生ずるものでもないから,引用商標1は,Irの部分と「IMMORTAL」の文字部分とがそれぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすと判断するのが相当である。
そうすると,引用商標1は,「IMMORTAL」の文字部分より,「イモータル」の称呼を生ずるものといえる。
そこで,本願商標から生ずる称呼「エモータル」と引用商標1から生ずる称呼「イモータル」を比較するに,両者は,5音という比較的短い称呼にあって,最も聴取しやすい語頭音に明確な差異を有するものであり,この差異音が両称呼に与える影響は,決して小さなものとはいえないから,それぞれを一連に称呼した場合には,語調,語感を異にし,互いに聴き誤るおそれはないというべきである。
してみれば,本願商標と引用商標1が称呼において類似するとした原査定は妥当でなく,両者は,互いに非類似の商標というべきである。
次に,本願商標の図形部分と引用商標2を比較するに,引用商標2は,別掲3のとおり,3つのリングが互いにからみあっているような構成よりなるところ,本願商標の図形部分は,三叉模様を描いている一本の綱として把握されるのに対して,引用商標2は,互いにからみあった3つのリングとして明確に把握し得る。
加えて,本願商標の図形部分は,その全体が平面に置かれているかのように影が施されているが,引用商標2は,このような影はなく,この3つのリングが平面に置かれているかのような印象を与えない。
そうすると,本願商標の図形部分と引用商標2は,それぞれが取引者,需要者に与える印象を異にし,区別し得るものであるから,互いに非類似の商標というべきである。
してみれば,本願商標と引用商標1及び2は,互いに非類似の商標と判断するのが相当である。
以上のとおり,本願は,商標法第6条第1項及び第2項に規定する要件を具備するものとなった。
また,本願商標が同法第4条第1項第11号に該当するとして,本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。
その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。