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Trademark Appeal Case

商標使用の立証要件

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成10年審判第31175号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第2546317号商標の登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2546317号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成であり、平成2年1月9日に登録出願、第24類「おもちゃ、人形、娯楽用具、運動具、つり具、楽器、演奏補助品、蓄音機(電気蓄音機を除く)、レコード、これらの部品および附属品」を指定商品として、平成5年6月30日に登録され、その商標権が現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び請求人の答弁に対する弁駁を概略次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

(1)請求の理由

本件商標は、その指定商品について、過去3年間今日に至るまで、継続して日本国内において使用されていないものと思料する。

したがって、本件商標は、商標法第50条の規定により、その登録は取消されるべきである。

(2)被請求人の答弁に対する弁駁

被請求人は、「本件商標は少なくとも平成10年5月20日まで当社直営店で、その指定商品中『ルアー』について使用した商品を展示・販売していた」旨主張し、乙第1号証ないし乙第5号証を提出しているが、これらの証拠は、以下の理由により、本件商標の使用を立証するに足りないものである。

(乙第1号証について)

被請求人は、これをもって「本件商標は、海外からの仕入商品(ルアー)に使用して販売されていた」と述べているが、本件請求の登録前3年以内の使用であることが示されておらず、その仕入れの事実やその販売の事実も明白でない。

また、写真に示されているものは、商標法上の商品であるかどうか甚だ疑問である。即ち、商標法上の商品とは同質のものを多数供給することが可能であり、代替性が存在することを要し、これら要件を欠く書画や骨董品等は市場に流通する場合においても商標法上の商品ではなく、写真のものは代替性を有していないものと思料する。仮にそれが商品であるとしても、商品と商標との一体性が甚だ不自然である。即ち、商標を表示したシール(紙)は、額の正面のガラスの外表面上に貼られていることが、3枚の写真に示されたシールの位置関係から明らかである。そして、その貼着位置は、額に納められた物とのバランスが悪く不自然であり、予めその商標の表示を行うことを想定していない箇所に後で貼り付けたという感を否めない。

したがって、このような使用態様では、商標の使用が証明されているとはいえないものと確信する。

(乙第2号証ないし乙第5号証について)

該証拠からは、(株)エバニューという会社が存在しているということは、うかがい知ることはできるが、本件商標が指定商品に使用されていたという事実は全く示されていない。

したがって、これら各号証によっては、本件登録商標の使用は証明されていない。

3 被請求人の答弁

被請求人は、「本件審判の請求は成り立たない。審判費用は請求人の負担とする。」との審決を求めると答弁し、その理由を概略次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第5号証(枝番を含む。)を提出した。

本件商標は、海外からの仕入れ商品(ルアー)に使用して販売されていたものであり、請求人は、過去3年間指定商品中、いかなる商品にも使用していないと主張していることは失当である。

本件商標を使用していた商品(ルアー)は、当社の直営店である「キャムシグラー新宿店」、「キャムシグラー名古屋店」及び「ラルピナ神戸店」で、販売されていたものであるが、「キャムシグラー新宿店」は平成8年1月31日閉店、「キャムシグラー名古屋店」は平成9年6月15日閉店、「ラルピナ神戸店」は平成10年5月20日に閉店している。

しかしながら、少なくとも「ラルピナ神戸店」では、平成10年5月の閉店まで商店会の会員として、販売促進活動を各店とともにおこなっており、本件商標を使用した商品「ルアー」を展示販売していた事実に変わりはない。 このように、本件商標は、少なくとも平成10年5月20日の閉店まで当社直営店の「ラルピナ神戸店」で、その指定商品中「ルアー」について使用した商品を展示・販売していたものであるから、審判請求人の主張は失当で本件審判請求は成り立たない。

もって、答弁趣旨の審決を求めるものである。

4 当審の判断

被請求人は、本件商標の使用事実を証明するために、乙第1号証として、写真を提出しているが、該写真は、「ルアー」が納められた額縁に、本件商標と同一と認められる商標が付されたものを撮影したものであることは認められるにしても、その使用時期については証明されておらず、定かではない。

そして、被請求人は、乙第2号証(枝番を含む)及び乙第3号証として、被請求人(株式会社エバニュー)の会社案内の写し、直営店の名称と思われる文字が印刷された封筒、及び直営店の写真、地図、所在地等が掲載されているパンフレット様の写し等を提出し、さらに、乙第4号証として、モザイク商店会会員名簿の写し、乙第5号証として、同商店会の販売促進活動報告の写しを提出しているが、これらの証拠からは、前記の3店が存在していたこと、「ラルピナ神戸店」が平成9年4月時にモザイク商店会の会員であったことは認められるにしても、乙第1号証に示された商品がこれらの直営店で販売されていたことは、何ら証明されていない。

ところで、登録商標の使用の事実の証明は、例えば、新聞、雑誌等への広告の事実、取引の際に通常使用される納品伝票、仕入れ伝票等の取引書類の呈示、その他使用の事実を客観的に認め得るに足る資料によってなされるものであるところ、被請求人は、これらの証拠を何ら提出していない。

そうとすれば、乙第1号証ないし乙第5号証(枝番を含む)によっては、被請求人の主張する本件商標の使用は証明されていないといわざるを得ないから、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標をその指定商品について使用していたとは認められない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり審決する。

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