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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の類似性と要部抽出」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2011−1355(T2011−1355/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2011−1355(T2011−1355/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「かなさん」
争点(論点)
称呼の類似性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2011−1355(T2011−1355/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「かなさん」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と要部抽出」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第30類及び第35類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成21年12月25日に登録出願されたものである。

2 原査定の引用商標

原査定において、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5253478号商標(以下「引用商標」という。)は、「かなさん」の平仮名を標準文字により表してなり、平成20年12月3日に登録出願、第30類及び第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同21年7月31日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、太線の円輪郭内の左右に植物を配した図形と、その左右の植物の間に、「黒糖」及び該文字に比して大きく書された「かなさ」の文字を縦書きしてなるところ、該図形部分と文字部分とは、外観上まとまりよく一体的に表されているものの、全体として特定の意味合いを看取させる等、常に一体不可分のものとしてのみ看取、把握しなければならない特段の事情は見いだし得ないものであるから、図形部分と文字部分とは、それぞれが独立して自他商品・役務の識別標識としての機能を果たし得るものである。

ところで、縦書きされた文字のうち「黒糖」の文字は、「黒砂糖」を意味するものとして一般に採択、使用されているものであり、本願の指定商品及び指定役務との関係においては、商品あるいは役務における取扱商品の品質を表す語として理解、把握されるものであって、自他商品、役務の識別標識としての機能を有しないものであるから、本願商標は、その構成中の中央に大きく表された「かなさ」の文字部分をとらえて取引に資される場合も決して少なくないというのが相当である。

そうすると、本願商標は、「かなさ」の文字部分より「カナサ」の称呼を生じ、特定の観念を有しないものである。

一方、引用商標は「かなさん」の文字からなるものであるから、その構成文字に相応して「カナサン」の称呼を生じ、特定の観念を有しないものである。

そこで、本願商標と引用商標とを比較するに、両商標は、それぞれ前記のとおりの構成よりなることから、外観においては明らかに区別し得るものである。

次に、本願商標より生ずる「カナサ」の称呼と、引用商標より生ずる「カナサン」の称呼とを比較するに、両称呼は、前者が3音、後者が4音という短い音構成において、末尾における「ン」の音の有無の差異を有するものである。

そして、本願商標から生ずる称呼「カナサ」は、平坦かつ一気に発音されるのに対し、引用商標から生ずる称呼「カナサン」は、「カナ」と「サン」の間で一拍置かれ、二音節風に区切られて発音され、また、「サン」の部分では、「サ」にアクセントが置かれるのに伴い、鼻音の「ン」の音まで比較的明瞭に発音されるものであるから、これらの差異が短い音構成からなる称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、両称呼をそれぞれを一連に称呼するときは、全体の語調、語感が異なり、互いに区別し得るものである。

また、観念においては、前記のとおり、本願商標と引用商標は、共に特定の観念を有しないものであるから、比較することができない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標と認め得るものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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