Trademark Appeal Case
絵文字メーカーの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2010−26234(T2010−26234/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,「絵文字メーカー」の文字を標準文字で表してなり,第9類,第38類,第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成21年12月28日に登録出願され,その後,指定商品及び指定役務については,原審における平成22年7月6日付け手続補正書により,第9類「業務用テレビゲーム機,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,電子出版物,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」,第38類「電気通信(放送を除く。),放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」,第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),インターネット・携帯電話による通信を用いて行うゲームの提供,電子計算機端末又は移動体電話による通信を用いて行なうカラオケのための画像・楽曲・歌詞の提供」及び第42類「気象情報の提供,デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機用プログラムの提供,電子計算機の貸与」に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は,「本願商標は,『絵文字メーカー』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ,構成中の『絵文字』の文字は,『文字に近い機能を果たす絵,絵画化した装飾文字』を意味する語であり,構成中の『メーカー』の文字は,『作るもの(商品)』を意味する語として親しまれている。そして,携帯電話やパソコンのウェブ上において様々な形態の文字を作成できるソフトの制作販売やそのサービスの提供が実際に行われている実情がある。そうすると,これを本願指定商品・役務中『文字に近い機能を果たす絵,絵画化した装飾文字を作る商品』及び『文字に近い機能を果たす絵,絵画化した装飾文字を作るための役務,文字に近い機能を果たす絵,絵画化した装飾文字を作る製造業者の提供にかかる役務』に使用しても,単に商品の品質・役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,上記商品・役務以外の商品・役務に使用するときは,商品の品質・役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は,前記1のとおり「絵文字メーカー」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中「絵文字」の文字部分は,「簡略な絵を文字や言葉の代りとするもの。ピクトグラム。ピクトグラフ。」とされる語(「広辞苑 第六版」(株式会社岩波書店))として理解され,「メーカー」の文字部分は,商品等に使用される場合は,「作るもの」程度の意味合いで使用される親しまれた語として理解されるから,本願商標は,構成全体から「文字や言葉の代わりとなる簡略な絵を作るもの」程度の意味合いを認識させるものである。
そして,絵文字を作るソフト(プログラム)やそれを提供する役務が存し,これを称するために,「絵文字メーカー」の語が上記意味合いにおいて普通に使用されている事実が,原審において提示したもののほか,以下のとおり認められる。
ア 「ディズニー公式携帯サイト Disney Mobileディズニー・モバイル」に係るウェブサイト
「自分だけのディズニー絵文字が作れちゃう!魔法の絵文字メーカー!好きなキャラクターを選んで上に好きな文字を乗せられる“キャラクター絵文字メーカー”と、ミッキーシルエットの中に文字を入れて絵文字にすることができる“シルエット絵文字メーカー”の2タイプがあります。完全オリジナルの絵文字を作ってみよう。」との記載(http://disneymobile.jp/disney/official/emoji)。
イ 「有限会社ジゼル」に係るウェブサイト
「デコメ絵文字メーカー2 デコメ絵文字メーカー2はFlashLite1.1を利用したオリジナル絵文字作成ツールです! 216色のカラー選択や保存・読み込み機能を備え、操作方法もわかりやすくシンプルに設定されています。絵文字の読み込み機能にはpasha.jpの絵文字加工を利用しているため、どんな写真や画像でも絵文字サイズに加工して読み込め、その加工画像を元に編集できます。※『デコメール』および、『デコメ』はNTTドコモの登録商標です。」との記載(http://gizelle.co.jp/#box4)。
ウ 「デコメーカーで簡単!オリジナルのデコメ絵文字を作ろう」と題するウェブサイト
「絵文字メーカーならココ 0から完全オリジナルの絵文字が作れる“絵文字エディター”が人気。ドット絵のようなイメージで,ぽちぽちと好きな絵文字が作れます。」との記載(http://decome-mobile.com/decomaker/emoji.php)。
エ 「無料でデコメ!!My絵文字メーカーで可愛い絵文字を作り放題!!」と題するウェブサイト
「アナタだけのオリジナル絵文字をカンタン作成!」との記載(http://equal.123hp.jp/8gzvv039)。
オ 「KDDI株式会社」に係るウェブサイト
「アニメーション絵文字が作れる『アニメーション対応絵文字メーカー』、『文字入力で絵文字に変換できる機能』などで使いやすさも重視。」との記載(http://www.au.kddi.com/seihin/ichiran/kishu/sh008/index.html)。
そうとすれば,「絵文字メーカー」の文字からなる本願商標が,その指定商品及び指定役務中,第9類「電子計算機用プログラム,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機用プログラムの提供」に使用された場合,これに接する取引者・需要者は,「文字や言葉の代わりとなる簡略な絵を作るもの(プログラム)」であること,「文字や言葉の代わりとなる簡略な絵を作るもの(プログラム)」の設計・作成若しくは保守又は提供であること,「文字や言葉の代わりとなる簡略な絵を作るもの(プログラム)」用の画像ファイルであること程度を理解するにとどまるから,本願商標は,商品の品質(用途)又は役務の質(内容)を表示する標章のみからなるものにすぎないと判断するのが相当である。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は,本願商標はまとまりよく一体に表されているから,本願商標は指定商品(指定役務)の品質等を直接的ないし具体的に表示するものではなく,一種の造語からなる商標である旨,主張する。
しかしながら,前記(1)のとおり,本願商標を構成する「絵文字メーカー」の文字が,「文字や言葉の代わりとなる簡略な絵を作るもの」程度の意味合いにおいて,普通に使用されている事実が認められることより,本願商標に接する取引者・需要者は,当該意味合いを容易に理解するといえるので,請求人の上記主張は,採用することができない。
イ 請求人は,他の登録例等を挙げ,これらの商標が登録されている以上,本願商標も登録されるべきである旨,主張する。
しかしながら,登録出願に係る商標が商標登録の要件を具備しているか否かは,当該商標の構成態様と,指定商品又は指定役務の取引の実情等に基づいて,個別具体的に判断されるものであり,本願商標については,上記のとおり判断すべきであるから,請求人の上記主張は,採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおりであるから,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものとして,本願を拒絶した原査定は,妥当であって,取り消すことはできない。
よって,結論のとおり審決する。
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