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Trademark Appeal Case

数字入り商標の称呼判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−650143(T2010−650143/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,別掲に示すとおりの構成よりなり,第33類「Wines.」を指定商品として,2009年(平成21年)3月17日に国際商標登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,拒絶の理由に引用した,国際登録第920133号商標(以下「引用商標」という。)は,「HILL」の文字を書してなり,2007年(平成19年)3月5日に国際商標登録出願,第33類「Wines and liqueurs.」を指定商品として,平成20年3月14日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は,別掲のとおり,「HIRU」の文字を大きく書し,その内の「I」と「R」の文字の間に,「3」の数字を顕著に大きく縦長に表し(以下,この「HIRU」の文字部分と「3」の数字をまとめて「『HIRU3』の部分」という。),その下に,「RACIMOS」と「BODEGAS LUIS CANAS」の文字を上下2段に小さく書してなるものである(「CANAS」の文字のうち,「N」の文字の上にはチルダ(「〜」)と思われる波線が見受けられる。以下,単に「CANAS」と表す。)。

本願商標のうち,印象的で記憶に残りやすい部分は,顕著に大きく表された「HIRU3」の部分であり,「RACIMOS」と「BODEGAS LUIS CANAS」の文字部分は,本願商標の下部に小さく表されているから,付属的な部分にすぎないとの印象を抱かせるというのが相当である。

そうすると,本願商標に接する取引者,需要者は,「HIRU3」の部分のみをもって,取引することも決して少なくないといえる。

そこで,「HIRU3」の部分について検討するに,「3」の数字は,「I」と「R」の文字の間に割り込むようにして表されており,また,「I」の文字のすぐ上から,「I」の文字に連続するように書き始められていることもあって,「HIRU」と「3」は,両者が一体として融合した構成態様からなっているとの印象を抱かせるものである。

してみれば,「HIRU3」の部分は,殊更,これを「HIRU」と「3」に分断して認識されることはなく,「HIRU3」の部分が一体となって認識されるとみるのが自然である。

以上のことより,本願商標からは,「HIRU3」の部分より,「ヒルスリー」の称呼が生じ,「HIRU3」の部分は,特定の意味合いを理解させないから,特定の観念は生じない。

一方,引用商標は,前記2のとおり,「HILL」の文字を書してなるから,これより「ヒル」の称呼が生じ,「hill」は「丘」の意味を有するから(「ライトハウス英和辞典第5版」株式会社研究社),「丘」の観念が生ずるものである。

そこで,本願商標と引用商標を比較するに,外観は,一見して判然と区別し得る顕著な差異を有し,本願商標から生ずることのある称呼「ヒルスリー」と引用商標から生ずる称呼「ヒル」も,その音構成及び構成音数において明らかな差異を有するものであるから,明瞭に聴別できるものである。

そして,本願商標からは特定の観念が生じないから,観念上は,本願商標と引用商標を比較することができない。

してみれば,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれにおいても,相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。

したがって,本願商標が引用商標と類似のものであるとし,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。

その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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