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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と語尾の聴別

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2011−900076(T2011−900076/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5380037号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5380037号商標(以下「本件商標」という。)は、「クールチェンジ」の片仮名を標準文字で表してなり、平成22年9月6日登録出願、第25類「洋服,寝巻き類,下着,靴下,ガーター,草履類,運動用特殊衣服」を指定商品として、同年12月24日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する登録第4582148号商標(以下「引用商標」という。)は、上段に「クールチェンジャー」の片仮名を、下段に「COOLCHANGER」の欧文字を横書きしてなり、平成13年9月17日に登録出願、第25類「洋服,セーター類,寝巻き類,下着」を指定商品として、同14年7月5日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由

本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念において類似する商標であり、本件商標の指定商品中の「洋服,寝巻き類,下着」は、引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

4 当審の判断

本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、前記1のとおり、「クールチェンジ」の文字からなるところ、該文字は、同一の書体で構成全体が外観上まとまりよく一体的に表されているものであって、いずれかの文字部分のみが独立して認識される態様のものではない。また、本件商標を構成する文字のうち、「クール」の部分は「涼しい」の意味を、「チェンジ」の部分は「変える、変更する」などの意味を、それぞれ有する英語「cool」、「change」の片仮名表記であって、構成全体として、「涼しくする、涼しくなる」なる意味合いを想起させるものであるとしても、これらの文字を一体不可分に結合した本件商標が、その指定商品の品質を直接的に表示するものとして普通に使用されているという事実を認めるに足りる証拠は見いだせないことに加え、上記のとおり、本件商標の構成全体が外観上一体のものとして看取されることを考慮すれば、本件商標に接する需要者は、構成全体をもって、特定の観念を有しない造語を表したものと理解し、「クールチェンジ」とのみ称呼して、商品の取引に当たる場合が多いとみるのが相当である。

そうとすれば、本件商標は、その構成文字に相応して、「クールチェンジ」の一連の称呼のみを生ずるものであって、特定の観念を有しない造語よりなるといえるものである。

これに対して、引用商標は、前記2のとおり、「クールチェンジャー」の片仮名と、「COOLCHANGER」の欧文字とを上下二段に書してなるところ、これを構成する各文字は、同じ書体、同じ大きさで、外観上まとまりよく一連に表されているものであり、また、上段の片仮名は、下段の欧文字の自然な読みを表したものと認められ、これより生ずる「クールチェンジャー」の称呼もよどみなく、一連に称呼し得るものである。

また、引用商標を構成する文字のうち、「クール/COOL」の部分は「涼しい」の意味を、「チェンジャー/CHANGER」の部分は「変更するもの(人)、変更させるもの(人)」などの意味を有する英語及びその片仮名表記であって、構成全体として、「涼しくするもの(人)、涼しくさせるもの(人)」なる意味合いを想起させるものであるとしても、これらの文字を一体不可分に結合した引用商標が、その指定商品の品質を直接的に表示するものとして普通に使用されているという事実を認めるに足りる証拠は見いだせないことに加え、上記のとおり、引用商標の構成全体が外観上一体のものとして看取されることを考慮すれば、引用商標に接する需要者は、構成全体をもって、特定の観念を有しない造語を表したものと理解し、「クールチェンジャー」とのみ称呼して、商品の取引に当たる場合が多いとみるのが相当である。

そうとすれば、本件商標は、その構成文字に相応して、「クールチェンジャー」の一連の称呼のみを生ずるものであって、特定の観念を有しない造語よりなるといえるものである。

してみると、本件商標より生ずる「クールチェンジ」の称呼と、引用商標より生ずる「クールチェンジャー」の称呼とは、「クールチェン」の称呼部分を同一にするが、末尾の「ン」の音は「撥音」であり、通常は語尾にあって1音節をなす鼻音であり、「ン」の前後で音節が区切られて発音される場合が多いことからすると、残余の語尾における「ジ」と「ジャー」の音・音節部分は、語尾といえども比較的明瞭に称呼されるとみるのが相当であるから、それぞれの称呼を全体として称呼した場合においては、明らかに聴別し得るものである。

そして、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上、判然と区別し得る差異を有するものであり、さらに、上記のとおり、両商標が既成の親しまれた観念を有しないものである以上、両商標を観念において比較することはできない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

なお、申立人は、審決例をもって、英語における動詞とその名詞化の差異を論じているが、該審決と本件とは、商標及び商品が異なり、本件の審理の参考とすることはできない。

以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品中の「洋服,寝巻き類,下着」について、商標法第4条第1項第11号の違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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