Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900079(T2011−900079/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5373792号商標(以下「本件商標」という。)は、「ROTARY KNITTING」の欧文字を標準文字で表してなり、平成22年5月11日に登録出願、第7類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年10月19日に登録査定、同年12月3日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要点)
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する登録第4261741号商標(以下「引用商標」という。)は、「ROTARY」の欧文字を標準文字で表してなり、平成9年4月28日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年4月16日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標構成中の「KNITTING」の語は、「編み物」の意味合いを有し、我国では「ニット(knit)」の語と厳密に区別されずに用いられており、「編み物」の意味合いで一般に親しまれた語であって、被服等を取り扱う業界においては、「毛糸・綿糸などを編み棒・編み機などで編んで衣類・装飾品などを作ったもの」を表示するものとして普通に使用されている事実がある(甲第3号証ないし甲第10号証)。
そうとすれば、「KNITTING」の語は、自他商品識別力が無いか極めて弱い語であり、しかも、商標の後半部に配され、「ROTARY」の語との間には一文字の余白が設けられていることから、本件商標からは、単に「ロータリー」の称呼をも生ずるものである。
してみれば、「ROTARY」の構成からなる引用商標と本件商標とは、少なくとも「ロータリー」の称呼を共通にする称呼上類似の商標であり、互いの指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、その指定商品中の第25類に属する指定商品について、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第16号について
本件商標は、その構成中に、上記したとおりの意味合いの語として使用されている「KNITTING」の語を含むことから、本件商標を第7類の指定商品中の「編むための機械器具」以外の商品及び第25類の指定商品中の「編み物(ニット製品)」以外の商品に使用するときには、いずれも、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(4)よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第16号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記したとおり、「ROTARY」の欧文字と「KNITTING」の欧文字とを一文字程度の間隔を設けて標準文字で表してなるところ、その構成中の「ROTARY」の語は、「回転する、循環する」等の意味を有する英語であり、例えば、「rotary drill(回転ドリル)」、「rotary fan(扇風機)」等のように用いられており、また、「KNITTING」の語は、「編み作業、編み方、編み物」等の意味を有する英語であって、いずれの語も、個別にみた場合には、商品の性状を表す語でもあることから、決して強い識別力を果たす語とはいい難いものであるが、全体としてみた場合は、特定の商品又は商品の品質等を具体的に表示するものとして直ちに理解し得るものともいい難いところであるから、むしろ、その構成全体をもって一体不可分の一種の造語を表したものと認識し把握されるとみるのが自然である。
そして、その構成は、標準文字をもって外観上まとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「ロータリーニッティング」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものであって、他に、構成中の「ROTARY」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字全体に相応して、「ロータリーニッティング」の称呼のみを生ずるものというべきであるから、本件商標から単に「ロータリー」の称呼をも生ずるものとし、そのうえで、本件商標と引用商標とが該称呼において類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とが外観及び観念において相紛れるおそれがあるとすべき点は、見いだせない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中の第25類に属する指定商品について、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえない。
(2)商標法第4条第1項第16号について
上記したとおり、本件商標は、その構成全体をもって、特定の意味合いを認識させることのない一種の造語と認められるものであるから、本件商標は、これをその指定商品中のいずれの商品について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第16号に違反してされたものとはいえない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。