Trademark Appeal Case
図案化文字の称呼判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900108(T2011−900108/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5378262号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成22年7月30日に登録出願され、第37類「建築物・土木構造物の工事監理」及び第42類「建築物・土木構造物の設計,建築物・土木構造物の耐震性調査及び診断,電子計算機のプログラムの設計及び開発」を指定役務として、同年11月18日に登録査定、同年12月24日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は、以下の(1)ないし(4)のとおりである。
(1)登録第4849984号商標(以下、「引用商標1」という。)は、「BEAMS」の欧文字を書してなり、平成16年10月4日に登録出願、
第37類に属する別掲2に記載のとおりの役務を指定役務として、同17年3月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第4166104号商標(以下「引用商標2」という。)は、「BEAMS」の欧文字を書してなり、平成8年10月4日に登録出願、第42類に属する別掲3に記載のとおりの役務を指定役務として、同10年7月10日に設定登録、同20年1月22日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
(3)登録第4849985号商標(以下「引用商標3」という。)は、「ビームス」の片仮名文字を書してなり、平成16年10月4日に登録出願、第37類に属する別掲2に記載のとおりの役務を指定役務として、同17年3月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(4)登録第4166103号商標(以下「引用商標4」という。)は、「ビームス」の片仮名文字を書してなり、平成8年10月4日に登録出願、第42類に属する別掲3に記載のとおりの役務を指定役務として、同10年7月10日に設定登録、同20年1月22日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
なお、引用商標1ないし4をまとめていうときは、以下「引用商標」という。
3 申立ての理由
申立人は、本件商標の登録を取消すとの決定を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第5号証(本件及び引用商標の「商標公報」)を提出している。
本件商標は、装飾された欧文字「B」と、欧文字「eams」とを横書きしてなるものであるから、これよりは「ビームス」との称呼が生じることは明らかである。
他方、引用商標は、「BEAMS」の欧文字、又は「ビームス」の片仮名文字よりなるものであるから、いずれも「ビームス」の称呼を生ずるものであり、甲第1号証(本件商標の商標公報)の称呼欄にはまさしく「ビームス」との記載を確認することができる。
本件商標と引用商標とは、ともに「ビームス」の称呼を生ずることが明らかであるから、その称呼において類似の商標である。
そして、本件商標に係る指定役務と引用商標に係る指定役務とは同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものである。
よって、本件商標の登録は、取り消されるべきものである。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標の類否について
(ア)外観について
本件商標は、別掲のとおり、左側に青色の輪郭線を有する図形を配し、これに密着させるように右側に青色の輪郭線と同色、同程度の太さをもって「eams」の欧文字を筆記体にて表した構成よりなるところ、これより、本件商標全体が、青色で彩色された纏まりある一体的な印象を与えるものである。
また、本件商標中の図形部分は、その輪郭内の4箇所のうち3箇所を若草色に配してなること及び植物の葉の特徴を思わせる左右対称の如きの形状を有していることから、これに接する取引者・需要者が一見して植物の葉を想起させるものであって、請求人主張のように、装飾された欧文字「B」であるとは認識し難いものである。
仮に図形部分が欧文字「B」を表す構成であるとしても、極端に同文字を変更、図案化したものであって、これに接する取引者・需要者が一見して直ちに欧文字「B」を表すとは認識し難いものといわざるを得ない。
一方、引用商標は、上記2に記載のとおり、いずれも「BEAMS」又は「ビームス」の文字を書してなるものである。
しかして、本件商標と引用商標との外観について比較してみるに、本件商標は、上記したとおり、全体が、青色で彩色された纏まりある一体的な印象を与えるものであり、「BEAMS」又は「ビームス」と書した引用商標とは、構成上顕著な差異を有するから、外観において互いに相紛れるおそれのない非類似の商標である。
(イ)称呼及び観念について
本件商標は、その外観が、上記(ア)に記載したとおり、図形部分が、「B」の文字を表すものと断定し難い態様といわざるを得ないことから、本件商標からは、「eams」の文字に相応して「イームス」の称呼が生ずるものというのが相当である。
これについて申立人は、甲第1号証(本件商標の「商標公報」)における称呼において、「ビームス」の称呼が付与されていることを確認できることも一理由として、両商標が称呼上類似するとしているが、これはあくまで参考情報であり、これに「ビームス」の称呼が記載されているからといって、称呼の判断が一律に拘束されることにはならない。
また、本件商標は、上記(ア)に記載のとおり、その図形部分が、植物の葉を想起させるものではあるが、「eams」部分自体が特定の観念を想起させるものではなく、また、商標全体から特定の観念が生ずるものとはいい難いものである。
一方、引用商標は上記2に記載のとおり、いずれも「BEAMS」又は「ビームス」の文字を書してなることから、その構成文字に相応して「ビームス」の称呼が生ずるものである。
また、引用商標の観念については、やはり上記2に記載のとおり、引用商標は、いずれも「BEAMS」又は「ビームス」の文字を書してなるところ、これらの語は、我が国において「梁、光線」などの意味を有する英語及びその発音又は外来語としてよく知られていることから、いずれも「ビームス」の称呼及び「梁、光線」の観念を生ずるものである。
しかして、本件商標と引用商標との称呼及び観念について比較してみるに、本件商標から生ずる「イームス」と引用商標から生ずる「ビームス」とは、両者は、第2音ないし第4音を共通にするが、いずれも短い4音構成からなり、称呼の識別上重要な位置を占める語頭において「イ」と「ビ」の音の差異を有し、十分聴別できるものであるから、称呼上において互いに相紛れるおそれのない非類似の商標であるというのが相当である。
また、本件商標と引用商標とは、観念においても類似するものではない。
(2)まとめ
したがって、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点からも相紛れるおそれがない非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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