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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2011−900110(T2011−900110/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5381109号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5381109号商標(以下「本件商標」という。)は、「STRIDE」の欧文字を標準文字で表してなり、2009年11月16日にカナダにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成22年5月14日に登録出願、第25類「被服,ブラジャー,パンティー,下着,ブリーフ,ボクサーショーツ,メリヤス下着,メリヤス靴下,ショーツ,パンツ,シャツ,ティーシャツ」を指定商品として、同年11月24日に登録査定、同23年1月7日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由の要点

(1)商標法第3条第1項柱書きについて

登録異議申立人ザ・ストライド・ライト・コーポレーション(以下「申立人」という。)がGoogleで検索しても、本件商標の使用状況は確認できなかった。また、本件商標の指定役務は、広範囲にわたっており、本件商標が当該指定役務に使用される可能性がないことは明らかである。

よって、本件商標は、商標法第3条第1項柱書きに違反して登録されたものである。

(2)商標法第4条第1項第15号について

申立人は、世界的に著名な米国の靴及び被服の製造・販売メーカーであり、申立人の名称と一致する著名商標「STRIDE RITE」(以下「引用商標」という。)のもとで靴及び被服の製造・販売を行っている(甲第2号証ないし甲第5号証)。

申立人の年間売上は、2001年が529百万ドル(約529億円)、2002年が532百万ドル(532億円)、2003年が550百万ドル(550億円)、2006年が707百万ドル(707億円)となっており(甲第2号証ないし甲第4号証)、引用商標は、日本、米国、香港でも、靴、被服等について登録されている(甲第8号証ないし甲第10号証)。

引用商標と本件商標とでは、看者に最も強い印象を与える語頭部「STRIDE」が一致しており、商品もファッション関連商品である点で一致するから、本件商標がその指定商品に使用された場合には、引用商標との関係で、商品の出所について混同が生ずる可能性があることは明らかである。

よって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。

(3)したがって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項柱書きについて

商標法第3条第1項柱書きにいう「自己の業務に係る商品又は役務について使用をする商標」とは、現に行っている業務に係る商品又は役務について現に使用をしている商標に限らず、将来行う意思がある業務に係る商品又は役務について将来使用する意思を有する商標をも含むものと解するのが相当である。

そして、申立人が主張しているように、本件商標に係る査定時において、出願人(本件商標権者)が前記した指定商品に係る業務を行っていなかったとしても、近い将来において、出願人(本件商標権者)が該指定商品に係る業務を行い、該業務に係る商品に本件商標を使用する蓋然性までをも否定することはできないものというべきであり、申立人の主張を認めるに足る証拠の提出もない。

また、申立人は、本件商標において広範に亘る役務が指定されているかのように述べているが、指定されているのは第25類の商品であり、しかも、本件商標の指定商品は、上記したとおり、格別、広範に亘るものではなく、相互に関連性のある商品を指定しているものということができる。

したがって、本件商標が商標法第3条第1項柱書きの要件を具備しないということはできない。

(2)商標法第4条第1項第15号について

(ア)本件商標と引用商標との類否について

本件商標は、前記したとおりの構成からなるものであるから、該構成文字に相応して「ストライド」の称呼を生じ、「歩幅」等の観念を生ずるものと認められる。

他方、申立人の使用に係る引用商標は、「STRIDE RITE」の欧文字からなるところ、これを構成する「STRIDE」と「RITE」の各欧文字は、外観上まとまりよく一体的に表現されており、前後の文字間に軽重の差はなく、これより生ずるものと認められる「ストライドライト」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、申立人の提出に係る甲第2号証(外国会社年鑑)によれば、「・・・主な製品はスニーカー、カジュアルシューズ、レジャー・運動用シューズなど、ブランドはStride Rite・・・」と記載されており、甲第3号証(英和商品名辞典)によれば、「Stride Rite ストライドライト」の見出しのもとに「米国最大の子供用高級靴メーカーである・・・」と記載されており、甲第5号証(申立人会社のホームページ)によれば、「stride rite」なる一連一体の商標を表示して、子供用靴を紹介している事実を認めることができる。

そうとすれば、申立人の使用に係る引用商標は、構成態様からみても、使用の実情からみても、その構成全体をもって一体不可分の構成からなる商標として認識し把握されるものとみるのが自然であり、これよりは「ストライドライト」の称呼のみを生ずるものであり、全体として、特定の意味合いを理解させることのない一種の造語とみるのが相当である。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その称呼において明らかな差異があり、外観、観念においても紛れるおそれのない別異の商標といわなければならない。

(イ)出所の混同のおそれについて

上記したとおり、申立人の提出に係る甲各号証によれば、本件商標の登録出願時において、引用商標が申立人の業務に係る商品「子供用靴」等を表示する商標として、米国における取引者・需要者の間において広く知られていたことは認められるとしても、本件商標と引用商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきものであるばかりでなく、「STRIDE」の語は、我が国においても、「歩幅」等の意味を表す英語として広く一般に理解・認識されている成語であるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものというべきである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものとはいえない。

(3)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項柱書き及び同法第4条第1項第15号に違反してされたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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