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Trademark Appeal Case

i付加商標の要部と著名性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2011−900198(T2011−900198/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5394222号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5394222号商標(以下「本件商標」という。)は、「ibamboo」の欧文字を標準文字で表してなり、平成22年7月6日に登録出願、第9類「携帯情報端末用ケース,タブレット型コンピュータ用ケース,電気通信機械器具並びに電気通信機械器具の部品及び附属品,電子応用機械器具並びに電気通信機械器具の部品及び附属品」を指定商品として、同23年1月24日に登録査定、同年2月25日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりであり、その商標権は、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4819450号の2商標(以下「引用商標1」という。)は、「BAMBOO」の欧文字を標準文字で表してなり、平成14年12月13日に登録出願、第9類「コンピュータ用ソフトウェア,傷の治療管理に関するコンピュータ用プログラム」を指定商品として、同16年11月19日に設定登録されたものである。

(2)登録第5187404号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成19年2月21日に登録出願、第9類「座標入力装置,デジタイザ,コンピュータ入力用タブレット,コンピュータ入力用ペン,コンピュータ用入力装置」を指定商品として、同20年12月12日に設定登録されたものである。

(以下これらをまとめて「引用商標」という場合がある。)

3 登録異議の申立ての理由(要旨)

申立人は、その申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第22号証を提出している。

(1)商標法第4条第1項第11号について

本件商標は、「ibamboo」の文字からなるところ、語頭の「i」はアルファベット1文字であって識別力が弱いものであるから、要部は「bamboo」となり、そこから「バンブー」の称呼を生じる。

一方、引用商標1及び2も、その構成文字「BAMBOO」より「バンブー」の称呼を生じる。

よって、本件商標と引用商標1及び2とは、称呼において類似する。

次に、本件商標は、その指定商品に「携帯情報端末用ケース、タブレット型コンピュータ用ケース他」を含んでいるが、該商品は、引用商標1及び2の指定商品と類似する。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものである。

(2)商標法第4条第1項第15号について

ア 申立人の主な製品であるタブレットの分野において、「BAMBOO」は、ビジネス/コンシューマー向け製品として、2007年5月に販売開始されたものである(甲第9号証、甲第15号証ないし甲第19号証)。同製品は、グッドデザイン賞やレッド・ドット賞等を受賞しており(甲第6号証)、世界的にも高い評価を受け、世界中の需要者の間でよく知られている。我が国では、発売以来の販売数が毎年約20万台程度、販売額が約20億円のヒット商品となっている(甲第11号証)。

イ 「BAMBOO」は、現在、コンシューマー向けの製品(ペンタブレット)であり(甲第14号証)、ビジネス誌やIT関連誌のみならず、ティーンエージャー向けの雑誌や熟年世代向けの雑誌を含む、一般需要者が見る新聞・雑誌・インターネット記事において紹介されている(甲第10号証、甲第15号証ないし甲第19号証)。

ウ 以上のとおり、「BAMBOO」は、本件商標の登録出願時である平成22年7月の時点において、商品「ペンタブレット」に関して著名となっていたといえるところ、上記(1)に述べたとおり、本件商標の要部は「bamboo」であり、これより生ずる「バンブー」の称呼は、申立人の著名商標「BAMBOO」から生ずる称呼「バンブー」と共通であるから、本件商標がその指定商品に使用された場合、需要者は、本件商標中の「bamboo」の文字及びその称呼「バンブー」から申立人の著名商標「BAMBOO」を想起し、本件商標を使用した商品が申立人と何らかの関連あるものであると誤認し、出所の混同を生ずる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものである。

(3)商標法第4条第1項第19号について

本件商標は、申立人の著名商標「BAMBOO」と類似するものであり、その著名性を希釈化するおそれがあるものであるから、本件商標がその指定商品に使用されることには「不正の目的」があったということができる。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第19号に違反してされたものである。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

ア 本件商標

本件商標は、前記1のとおりの構成からなるところ、全体がまとまりよく一体的に表されており、また、その文字構成に照らせば、語頭の「i」の文字部分に自他商品の識別標識としての機能がないなど、該文字部分が捨象され、その構成中の「bamboo」の文字部分のみが看者の注意を強く引くとみるべき特段の事情は認められない。

そうすると、本件商標は、外観上、一連一体のものとして把握、認識されるというべきであり、その構成文字全体に相応する「アイバンブー」の称呼のみを生じ、特定の意味合いを想起させることのない造語からなるものというのが相当である。

イ 引用商標

引用商標1は、前記2(1)のとおり、「BAMBOO」の欧文字を標準文字で表してなるものであり、また、引用商標2は、別掲のとおり、やや図案化してなるものの、看者をして容易に「BAMBOO」の欧文字を表したものとして理解されるものであるところ、該文字は、「バンブー」の読み及び「竹」の意味を有する英語として、一般に慣れ親しまれているものであるから、これより、引用商標は、「バンブー」の称呼及び「竹」の観念を生ずるものである。

ウ 本件商標と引用商標との対比

(ア)外観

本件商標は「ibamboo」の文字からなるのに対し、引用商標1は「BAMBOO」の文字からなり、また、引用商標2は図案化してなる「BAMBOO」の文字からなるものであるから、本件商標と引用商標1及び2とは、本件商標の語頭に「i」の文字が存する点で明らかな差異があり、かつ、構成文字が小文字で表されているか又は大文字で表されているかという点も相違する(さらに、引用商標2との比較においては、それが図案化されている点も相違する。)ことから、外観上、これらが互いに紛れるおそれはない。

(イ)称呼

本件商標から生ずる「アイバンブー」の称呼と引用商標から生ずる「バンブー」の称呼とは、語頭音において「アイ」の音の有無という差異があることから、これが両称呼全体に及ぼす影響は少なくなく、それぞれの称呼を全体として称呼した場合には、その語調、語感が相違したものとなり、互いに聴き誤るおそれはない。

(ウ)観念

本件商標は特定の観念を生ずることのないものであるのに対し、引用商標は「竹」の観念を生ずるものであるから、観念上、これらを比較することはできない。

(エ)以上によれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

エ したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

(2)商標法第4条第1項第15号該当性について

本件商標と引用商標とは、上記(1)のとおり、互いに紛れるおそれのない非類似の商標である。

また、申立人の提出に係る証拠によれば、申立人は、2007年(平成19年)5月の発売以降、自己の業務に係る商品「ペンタブレット」の商品本体及びその包装箱や商品のカタログないしパンフレットにおいて、専ら引用商標2を使用しているところ、引用商標2は、別掲のとおり、「BAMBOO」の欧文字を図案化してなるものであるから、外観における本件商標との差異は、より顕著なものとなり、看者をして、明らかに別異の商標として認識され得るものである。

そうすると、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように連想、想起することはなく、その出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(3)商標法第4条第1項第19号該当性について

本件商標と引用商標とが、互いに紛れるおそれのない非類似の商標であることは、上記(1)のとおりである。

また、申立人の提出に係る証拠のいずれを見ても、本件商標権者が本件商標を不正の利益を得る又は他人の著名商標に蓄積された信用若しくは名声にフリーライドする等の不正の目的をもって使用すると認めるに足る事実は、見いだし得ない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものではない。

(4)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号、同項第15号及び同項第19号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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