Trademark Appeal Case
称呼の類否と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900086(T2011−900086/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
登録第5374102号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり、「ecoCAT」の欧文字及び「エコキャット」の片仮名を上下二段に横書きしてなり、平成22年7月6日に登録出願、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,ウェブサイトの作成又は保守,電子計算機用周辺機器のデザインの考案,インターネット又は移動体電話におけるポータルサイト用のコンピュータプログラムの提供,電子計算機・電子計算機用プログラム・インターネットの使用及び操作方法に関する紹介及び説明,電子計算機用プログラムの提供」を指定役務として、同年11月9日に登録査定、同年12月3日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人が、本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する商標は、以下のとおりであり、これらをまとめていうときは「引用各商標」という。
ア 商願2007−88793号商標(以下「引用商標1」という。)は、「CAT」の文字を標準文字で表してなり、第9類、第35類、第37類、第39類、第40類及び第42類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成19年8月14日に登録出願されたものである。
イ 商願2007−88795号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2に示す構成からなり、第7類、第9類、第12類、第35類、第37類、第39類、第40類及び第42類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成19年8月14日に登録出願されたものである。
(2)商標法第8条第1項について
本件商標は容易に「eco」と「CAT」あるいは「エコ」と「キャット」に分離されるから、本件商標からは「CAT」の外観及び「キャット」の称呼を生じ、引用各商標からも「キャット」の称呼を生ずるから、本件商標と引用各商標とは、外観及び称呼を共通にする類似の商標である。また、本件商標と引用各商標は、指定役務も互いに抵触する。
そして、引用各商標は本件商標よりも先に商標登録出願されているものであるから、本件商標は、商標法第8条第1項に該当するものであり、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標と引用各商標の類否について
本件商標は、別掲1のとおり、「ecoCAT」及び「エコキャット」の文字を上下二段に書してなるところ、上段の欧文字が「eco」と「CAT」とで小文字と大文字の相違が認められ、また、下段の片仮名が「エコ」と「キャット」とで文字の大きさがやや異なるものではあるが、その構成各文字は纏まり良く一連に表されており、また、下段の片仮名が上段の欧文字の読みを特定したものと無理なく認識し得るものであるから、それぞれの構成文字に相応して「エコキャット」の称呼を生ずるものである。
そして、たとえ、「eco」や「エコ」が「ecology」「エコロジー」の略語として親しまれた文字であるとしても、本件商標の指定役務との関係においては、格別識別機能を果たし得ないとは認め難いものであり、また、かかる構成態様においては、構成中の「CAT」や「キャット」が殊更に支配的な印象を与える部分であるとは認め難く、「ecoCAT」及び「エコキャット」の構成文字全体で一の造語として看取されるというのが相当である。
してみれば、本件商標からは、「エコキャット」のみの称呼を生ずるものであり、特定の観念を生じないものというべきである。
一方、引用商標1は、その構成文字から「キャット」の称呼及び「猫」の観念を生じることが明らかであり、また、引用商標2は、別掲2に示すとおり、「CAT」の「A」の下部に三角形が配された標章からなるものではあるが、「CAT」の部分が顕著に印象づけられるものであるから、これより「キャット」の称呼及び「猫」の観念を生じるものというべきである。
そこで、本件商標と引用各商標とを比較するに、それぞれから生ずる称呼「エコキャット」と「キャット」は、その構成音数が相違する上、称呼上重要な要素を占める語頭において「エコ」の音の有無の明らかな差異を有するものであるから、全体の語調、音感が全く異なり、互いに紛れる余地はないものである。
また、本件商標と引用各商標の外観構成は明らかに相違しており、外観上相紛れるおそれは認められず、更に、本件商標は特定の観念を生じさせない造語よりなるものであるから、引用各商標とは観念において比較することができない。
したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれからみても、相紛れるおそれのない非類似の商標である。
以上のとおり、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。