Trademark Appeal Case
称呼・観念の類否と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900186(T2011−900186/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5392710号商標(以下「本件商標」という。)は、「マシェリ」の片仮名及び筆記体風に書した「Ma cherie」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、平成22年10月12日に登録出願、第18類「かばん類,財布,袋物,傘,かばん金具,がま口口金,蹄鉄,皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,乗馬用具」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,マフラー,手袋,靴下,アイマスク,エプロン,えり巻き,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,耳覆い,帽子,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,防暑用ヘルメット,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),げた,草履類」を指定商品として、同23年1月6日に登録査定、同年2月18日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する国際登録第575649号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲1に示すとおり、「CHERIE(3番目の「E」の文字の上部にアクサン記号が付されている。以下同じ。)」の文字からなり、2005年(平成17年)8月18日に国際商標登録出願(事後指定)、第18類「Leather and imitations of leather, animal skins; pelts and hides; umbrellas; parasols and walking sticks; whips and saddlery.」及び第25類「Shoes and boots [other than ""shoe dowels, shoe pegs, shoe handles, hobnails and shoe protective metal members""].」を指定商品として、平成19年10月12日に設定登録されたものである。
3 登録異議申立ての理由(要旨)
本件商標は、「マシェリ」の文字部分または「Ma cherie」の文字部分に相応して「マシェリ」の称呼が生ずるものといえる。そして、「Ma」と「cherie」の間に空白を設けてなることから、「Ma」と「cherie」に分離して看取される場合もあるというべきであり、全体で「私の恋人」といった意味合いを有するものであるが、日本語においては一人称の所有格は通常省略されることが多いことから、「恋人」との意味合いを有する「cherie」が要部と認識される場合も少なくない。そうすると、本件商標は「cherie」の文字部分に相応した「シェリ」もしくは「シェリー」の称呼をも生じ、「恋人」という観念が生ずるものである。
他方、引用商標は、「CHERIE」の文字に相応して「シェリー」、もしくは「シェリ」の称呼が生じ、「恋人」の観念が生ずるものであるから、本件商標と引用商標とは、同一の称呼を生じ、観念上類似し、両者の指定商品も同一又は類似するものである。
したがって、本件商標の指定商品中、第25類「靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。)」は、引用商標の指定商品「Shoes and boots [other than ′′′′shoe dowels,shoe pegs,shoe handles、 hobnails and shoe protective metal members′′′′]」と、同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであり、同法第43条の2第1号により取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、前記1のとおり、「マシェリ」の片仮名及び「Ma cherie」欧文字とを上下二段に横書きしてなり、これを構成する片仮名及び欧文字の各構成文字は、いずれも外観上まとまりよく一体的に表現されているものであり、また、一般に欧文字と片仮名を併記した構成の商標において、その片仮名部分が欧文字部分の読みを特定したものと無理なく認識し得るときは、片仮名部分より生ずる称呼が、その商標より生ずる自然の称呼とみるのが相当である。
また、本件商標は、フランス語で「私の」を意味する「ma」と、「いとしい人」を意味する「cherie」を一連に表してなるものであり、全体として、「私のいとしい人」を意味するものであって、観念上からも結びつきが強いものといえるものであるから、かかる構成よりなる本件商標にあっては、その構成中の「Ma」の文字部分と「cherie」の文字部分とを分離して、「cherie」の文字部分のみを抽出して観察すべきではない。その他、本件商標を一体のものとして観察することが取引上不自然であるといった格別の事情は見出せない。
そうであるならば、本件商標は、その構成文字に相応して、「マシェリ」の一連の称呼のみを生ずるものであって、単に「シェリ」の称呼は生じないものといわなければならない。
してみると、本件商標より「シェリ」の文字部分を分離、抽出し、これを前提に、本件商標と引用商標とが「シェリ」の称呼を同じくする類似の商標であるとする申立人の主張は、前提において誤りがあるというべきであり、採用することができない。
他に、本件商標と引用商標とが類似するとみるべき特段の理由は見出せない。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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