Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900235(T2011−900235/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5406406号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり「つづみづき」「鼓月」及び「京あんも」の文字を3行に縦書きしてなり、平成22年11月15日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同23年3月8日に登録査定され、同年4月15日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
(1)申立人が引用する商標
ア 登録第5405034号商標(以下「引用商標1」という。)は、「あも」の文字を標準文字で表してなり、平成21年5月25日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同23年4月8日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
イ 登録第2094342号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおり「亞門」の文字を縦書きしてなり、昭和61年8月11日に登録出願、同63年11月30日に設定登録されたものであり、その商標権は第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、現に有効に存続しているものである。
(2)具体的な理由
本件商標は、その構成から「つづみづき\鼓月」の文字部分と「京あんも」の文字部分とに分けて認識され、「つづみづき\鼓月」の文字部分は商標権者の社名を思い浮かべさせるので、「京あんも」の文字部分が商標としての機能を有し、さらに、「京」は「京菓子」を意味するから、識別力を有する特徴的部分は「あんも」であり、これから「アンモ」の称呼を生じる。そして、「あんも」の文字は平仮名で表記されているから覚えやすく、また、本件商標の全体の称呼「ツヅミヅキキョーアンモ」の称呼が冗長にすぎることから、本件商標の需要者における称呼は「アンモ」である。
他方、引用商標1は「あも」の文字からなり「アモ」の称呼を生じ、引用商標2は「亞門」の文字からなり「アモン」の称呼を生じるものである。
そこで、本件商標と引用商標1及び2とを比較すると、両者の称呼は比較的弱く聴取される「ン」の有無及び位置に差異を有するにすぎず、聴覚上印象の強い「アモ」の部分を共通にするため、音調・音感が極めて近似している。そして、両者に共通する「アモ」の語は特定の観念のない造語であって、かつ、称呼が類似しているため、商標の有する外観・称呼・観念から総合的に考察すると、両者は類似する商標である。
さらに、本件商標と引用商標1及び2の指定商品は、同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号によりその登録は取り消されるべきものである。
3 当審の判断
(1)本件商標は、別掲1のとおり「つづみづき」「鼓月」及び「京あんも」の文字からなり、その構成からすれば、「つづみづき」「鼓月」の文字部分はいわゆるハウスマークと、「京あんも」の文字部分はいわゆるペットマークと、それぞれ認識されるものといえる。また、「京あんも」の文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔で一体に表されており、該文字から生じる「キョウアンモ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、例え「京あんも」の構成中「京」の文字が「京菓子」を想起させるとしても、本件商標の構成全体並びに「京あんも」の上記構成及び称呼からすれば、看者をして「京あんも」の構成文字全体をもって、特定の観念を生じない一体不可分のものとして認識されるとみるのが自然である。
さらに、本件商標は、その構成中「あんも」の文字部分のみをもって取引に資されるとみなければならない事情も見いだせない。
してみれば、本件商標の構成中「京あんも」の文字部分は、該文字全体が特定の観念を生じない一体不可分のものというべきであるから、本件商標は、その構成中「あんも」の文字部分を分離抽出して他の商標と比較検討すべきものということはできない。
そうとすれば、本件商標は、その構成文字全体から「ツツミヅキキョウアンモ」の称呼を生じるほか、ハウスマーク及びペットマークと認め得る部分から「ツツミヅキ」及び「キョウアンモ」の称呼を生じるものであって、「アンモ」の称呼は生じないものといわなければならない。また、本件商標は特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
なお、申立人は、本件商標は識別力を有する特徴的部分が「あんも」であり「アンモ」の称呼を生じる旨主張しているが、本件商標はその構成中「あんも」の文字部分を分離抽出して他の商標と比較検討すべきものでないこと上述のとおりであるから、申立人の主張は採用することはできない。
(2)引用商標1は、上記2(1)アのとおり「あも」の文字からなり、該文字に相応し「アモ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
引用商標2は、別掲2のとおり「亞門」の文字からなり、該文字に相応し「アモン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
(3)そこで、本件商標と引用商標1及び2とを比較すると、両者のそれぞれの外観、称呼及び観念は上記(1)及び(2)のとおりであるから、両者は外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であること明らかである。
その他、本件商標と引用商標1及び2とが類似するというべき理由は、見出せない。
(4)したがって、本件商標は、商標法4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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