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Trademark Appeal Case

結合商標の一体性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2009−18843(T2009−18843/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)の構成よりなり、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、平成20年10月27日に登録出願されたものであるが、その後、指定商品については、原審における同21年5月25日付け手続補正書により、第30類「饅頭」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第974493号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおり、「長者」の漢字及び「ちょおじや」の平仮名を縦書きしてなり、昭和45年10月8日に登録出願、第30類「菓子、パン」を指定商品として、同47年8月2日に設定登録がなされ、指定商品については、平成14年12月18日に、指定商品を第30類「菓子,パン」とする指定商品の書換登録がなされ、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲(1)のとおり、右側より分かち書きで、行書体の筆文字の「長者」の文字と一文字下げて「饅頭」の文字を表し、その文字の下に、ひげを生やした人間の顔をモチーフにした能面の翁を思わせる図形を文字に沿うようにあお向けに傾け、そのひげの図形部分に接して扇子の図形を配置してなるものである。

そして、その構成中の「長者饅頭」の文字は、同じ書体で文字の大きさもほぼ同一といえることから、「長者」の文字部分が特に強調された体裁を有するものということはできない。

そうとすると、本願商標からは「チョウジャマンジュウ」の称呼を生ずるものと認められる。

そして、その構成中の「長者」の文字は、「年上の人、年長者」の意味を有する語(「広辞苑第六版」)であり、「饅頭」の文字は、和菓子の一種を示す普通名称であるとしても、これを組み合わせた「長者饅頭」の文字は、「男の老人」である能面の翁を思わせる図形と相まって、これに接する取引者、需要者に、「長者(年長者)にちなんだ饅頭」程の観念を生じさせるといえるものである。

また、請求人の提出に係る甲各号証によれば、「創業は昭和22年。その2年後から当時と同じ材料で作り続けられてきたのが『長者饅頭』。玉名に伝わる『疋野長者伝説』にちなんでおり、繁栄と幸せの願いが込められています。多い日は1日2000個以上売れるという」(甲42)、「和菓子の老舗『菊水堂』の50種類以上あるラインナップの中でも、多い日は1日2000個以上売れるというベストセラー商品です。」(甲44)との記載があり、また、甲第33号証の1ないし3の「製造伝票」によれば、請求人は、商品「長者饅頭」を永年にわたり製造販売しているものであり、現在では、請求人のホームページを通して通信販売を行っていることが認められる。

そして、請求人は、その商品「長者饅頭」の包装容紙等に本願商標を付して継続的に使用していることが認められる(甲7、甲20、甲22、甲32、甲34、甲37、甲40ないし甲42及び甲44)。

そうすると、本願商標は、構成中の行書体の筆文字「長者饅頭」と能面の翁を思わせる図形及び扇図形とは、これらの構成が一体のものとして把握され、構成全体として、その商品の出所を表示したものと認識されるものというのが相当である。

したがって、本願商標の構成中、「長者」の文字部分が独立して認識されることを前提に、その上で、本願商標と引用商標とが称呼及び観念において同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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