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Trademark Appeal Case

称呼・観念の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−26486(T2010−26486/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第25類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成21年12月4日に登録出願、その後、指定商品については原審における平成22年5月4日受付の手続補正書により第25類「ティシャツ,吸汗性シャツ,ズボン,膝の当たりにボタンの付いた飾りポケットを有する男物のズボン,ブラウス,運動用特殊衣服,ワイシャツ,シャツ,ベスト,ジャケット,セーター,ジーンズ製のズボン,ジャンパー,スカート,オーバーコート,スーツ,プルオーバー型セーター,プルオーバー型シャツ,パジャマ,下着,水泳着,幼児服,サンダルげた,その他のげた,靴,運動用特殊靴,スリッパ,ソックス,スカーフ,ネクタイ,皮革ベルト,帽子,手袋,被服,履物」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4375925号商標(以下「引用商標1」という。)は、「The Blue Bear」の欧文字を横書きしてなり、平成11年5月7日登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同12年4月14日に設定登録、同22年4月20日に商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。

(2)登録第4483692号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成12年8月3日に登録出願、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同13年6月22日に設定登録、その後、登録異議の申立てにより、指定商品中「被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を取り消すべき旨の異議決定が確定し、同15年3月26日にその確定の登録がなされたものである。

以下、引用商標1及び2をまとめて「引用各商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用各商標との類否について

本願商標は、別掲1のとおり、四角形の枠内に黒塗りの矩形を描き、その中央部に白抜きにてくまのぬいぐるみ様の図形を描き、当該図形を中心として、その左右に「Blue」の欧文字と「Bears」の欧文字とを同じ書体、同じ大きさでまとまり良く白抜きで書し、当該黒塗りの矩形の下方の辺に沿うように「by nicholas & bears」の欧文字を筆記体で白抜きにて書してなるものである。

そして、本願商標中のくまのぬいぐるみ様の図形と「Blue Bears」の欧文字部分とを常に不可分一体のものとして看取しなければならない特別の事情も見当たらないことからすれば、本願商標は、その構成中の中央部に顕著に書された「Blue Bears」の文字部分をもって、取引に資される場合も決して少なくないものというのが相当である。

そうとすれば、本願商標は当該文字部分に相応して「ブルーベアーズ」の称呼をも生じるものというべきである。また、当該文字部分を構成する「Blue」も「Bears」も我が国で広く親しまれた英語であることからすれば、当該文字部分から「青い(色の)くま」程の観念を生ずるものというべきである。

他方、引用商標1は、前記2(1)のとおり、「The Blue Bear」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成中の「The」の文字は、その後に続く語を特定あるいは強調する英語の定冠詞であって、特段の意味を有せず、強く支配的な印象を与えないことからすれば、引用商標1は、当該文字を捨象した「Blue Bear」の文字部分をもって取引に資されることも決して少なくないものというのが相当であって、当該文字部分に相応して「ブルーベアー」の称呼及び「青い(色の)くま」程の観念を生ずるものである。

また、引用商標2は、別掲2のとおりの構成よりなるところ、その図形部分と文字部分とを常に不可分一体のものとして看取しなければならない特別の事情も見当たらないこと及び当該文字部分中の「The」の文字は、先に説示したとおり強く支配的な印象を与えないことからすれば、引用商標2は、当該文字を捨象した「Blue Bear」の文字部分をもって取引に資されることも決して少なくないものというのが相当であって、当該文字部分に相応して「ブルーベアー」の称呼及び「青い(色の)くま」程の観念を生ずるものである。

そこで、本願商標から生ずる「ブルーベアーズ」の称呼と引用各商標から生ずる「ブルーベアー」の称呼とを比較するに、両称呼は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭音から第6音までの「ブルーベアー」の音を共通にし、異なるところは語尾における「ズ」の音の有無のみであるところ、該「ズ」の音にしてもそれ自体響きの弱い有声摩擦子音「z」と母音「u」の結合した音で、比較的聴取され難い語尾に位置することからすれば、該「ズ」の音の有無が称呼全体に及ぼす影響は決して大きいものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼したときは、全体の語調、語感が近似し、互いに聴き誤るおそれがあるものと判断するのが相当である。

してみれば、本願商標と引用各商標とは、外観において差異を有するとしても、称呼において相紛らわしく、「青い(色の)くま」程の観念を共通にする互いに相紛れるおそれのある類似の商標であり、かつ、本願商標の指定商品と引用各商標の指定商品とは同一又は類似のものである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は、商標の構成中に「The」の文字を有する商標の類否判断として、過去の登録異議の決定を挙げて、引用各商標はいずれも、「ザブルーベアー」の称呼のみ生ずる旨主張する。

しかしながら、請求人の引用する登録異議の決定に係る商標と本件の審理に係る商標とは、その構成態様を異にするものであって、当該決定は本件に適切なものということはできず、また、商標の類否は、対比する商標の構成態様及びその指定商品から個別かつ具体的に判断がなされるべきものであって、本件については前記(1)のとおりに判断するものである。また、本件の類否判断において、引用各商標中の「The」の文字部分を捨象して、本願商標と対比し得ることは、前記(1)のとおりである。

イ 請求人は、本願商標は、くまの図形を挟んで、「Blue」と「Bears」の文字とを配してなるので、直ちに「ブルーベアーズ」の称呼が生じるものでは無い旨主張する。

しかしながら、たとえ「Blue」と「Bears」の文字の間にくまのぬいぐるみ様の図形を配したとしても、当該欧文字は、左横書きに同じ大きさ、同じ書体で、いずれも白抜きでまとまりよく書されているものであって、これを殊更、「Blue」と「Bears」の個々の語に分けて看取するのが自然なものということはできず、本願商標の指定商品の取引者、需要者が本願商標に接するときは、「Blue Bears」を一連のものと看取するとみるのが相当である。

ウ 請求人は、本願商標中の「Bears」は、請求人の名称の一部であることから、単に「熊」を想起させるものではなく、本願商標から必ずしも単に「青色の熊」との観念が生じるものとはいえず、本願商標と引用各商標とは、観念について相紛れるおそれはない旨主張する。

しかしながら、本願商標中の「Bears」の文字部分は、我が国で広く親しまれた「くま」の意味を有する英語「bear」の複数形であるとみるのが、我が国における英語の普及度からみて自然なものというべきである。その他に「Bears」の文字から「くま」の意味を想起するのを妨げるような特別の事情も本件については見当たらない。

したがって、前記の請求人の主張は、いずれも採用することはできない。

(3)まとめ

以上からすれば、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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