1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成よりなり,第35類「身飾品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ガーター・靴下止め・ズボンつり・バンド・ベルトの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として,平成20年9月10日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は,「本願商標は,『アクセサリー』の意味を有するフランス語の『accessoire』に複数を表す『s』の文字を加えたものとして看取させる『accessoires』の文字を普通に用いられる程度の方法により表してなるにすぎないから,これをその指定役務に使用するときは,単に役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は,別掲のとおり,「accessoires」の文字のうち,「i」の文字を他の文字に比して縦長に書した上で,その最下部から左に向かって突き出すように,上向きの円弧状の線を,「ess」の文字の下部に接しながら,左から3番目の「c」の文字の下まで,表してなるものである。
そして,「accessoires」の文字は,「(バッグ・ベルト・靴などの)ファッション小物類」(「ディコ仏和辞典」白水社)の意味を有する語であることより,その指定役務との関係において,取扱商品を認識させるにすぎないから,自他役務の識別標識としての機能を有さないか,有するとしても,極めて弱いものといえる。
ところで,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するというためには,本願商標は,「その役務の...提供の用に供する物...を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる」ものでなければならない。
しかしながら,本願商標は,上述のとおりに表されているものであるから,普通に用いられる方法により表示する標章のみからなるものとはいえない。
また,当審において調査しても,本願商標の表示の方法が普通に用いられるものであるというに足る事実も発見できない。
してみれば,本願商標は,その構成全体をもって,自他役務を識別する標識として機能するものというのが相当である。
したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。
その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。