sokuhyo

Trademark Appeal Case

品番記号と普通名称の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2010−17608(T2010−17608/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第6類「鉄合金地金,その他の鉄及び鋼,非鉄金属合金地金,その他の非鉄金属及びその合金」を指定商品として、平成21年4月3日に登録出願されたものである。

そして、指定商品については、当審における平成23年9月9日付け手続補正書により、第6類「歯科用機械器具を製造するための鉄合金地金,その他の歯科用機械器具を製造するための鉄及び鋼,歯科用機械器具を製造するための非鉄金属合金地金,その他の歯科用機械器具を製造するための非鉄金属及びその合金」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『M−WIRE』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、その構成中『M』の文字は、商品の品番・等級を表示する記号・符号として一般に使用されているローマ文字の1字の一類型であり、また、その構成中の『WIRE』の文字は、『針金、線、ワイヤ』の意味合いを認識させるものであるから、本願商標からは、『「M」記号の品番を付された線、ワイヤ』であることを認識させるに止まるというのが相当であって、これをその指定商品中、前記文字に相応する商品(例えば『鉄線』)に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、「M」の欧文字と「WIRE」の欧文字とを「−」(ハイフン)で結合して、「M−WIRE」と横書きしてなるところ、これは、英文などで二語以上の単語を一つの語として表記するときに用いる符号であるハイフン(−)を介して、「M」と「WIRE」の各文字を同書、同大で視覚上まとまりよく表してなるものである。

そして、原審説示のように、本願の指定商品を取り扱う業界において、欧文字の1字が、商品の品番等を表す記号、符号として取引上普通に使用され、また、その構成中の「WIRE」の文字が、「硬綱線」「綱線」等の「ワイヤ」を表す語として使用されているとしても、本願商標の構成のように、欧文字の1字を冒頭に配し、その後ろに、「−(ハイフン)」の符号と「WIRE」の欧文字を連結してなる標章が、「欧文字1字の商品の品番のワイヤ」を表すものとして、取引上普通に採択、使用されているという取引の実情を見いだし得ない。

さらに、当審において職権をもって調査するも、かかる構成からなる本願商標が、本願の指定商品を取り扱う業界において、「『M』記号の品番を付された線、ワイヤ」を表示するものとして取引上普通に使用されている事実を発見することもできなかった。

そうとすると、本願商標は、原審説示のように「『M』記号の品番を付された線、ワイヤ」の意味合いを直ちに認識させるとはいい難く、むしろ、かかる構成においては、構成全体をもって一体不可分の造語を表したものとして把握、認識されるとみるのが自然である。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、自他商品識別標識としての機能を十分に果たし得るものであるから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標ということはできないものであり、かつ、商品の品質の誤認を生ずるおそれもないというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものとはいえず、取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。