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結論

勝訴(請求認容)

商標「喜乃菓」の称呼の要部抽出判断(第4条第1項第11号|審判不服2011−13339(T2011−13339/J1))

審判番号
不服2011−13339(T2011−13339/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「喜乃菓」
争点(論点)
称呼の要部抽出判断
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2011−13339(T2011−13339/J1)・不服)は、本件商標「喜乃菓」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の要部抽出判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「喜乃菓」の文字を標準文字で表してなり,第30類「洋菓子,その他の菓子及びパン」を指定商品として,平成22年7月21日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において引用した登録第5114248号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成からなり,平成19年7月26日に登録出願,第30類「菓子及びパン」を指定商品として,平成20年2月29日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

そして,原査定は,引用商標からは「キノカ」の称呼をも生ずるとした上で,本願商標と引用商標は,「キノカ」の称呼において互いに紛らわしい類似の商標であるから,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当すると認定,判断したものである。

3 当審の判断

引用商標は,別掲のとおり,「富之助」の文字を,筆書き風に,大きく肉太で縦書きし,その下に比較的小さく「の」の文字を書した上で,「紀の香」の文字を,「富之助」の文字に比して小さく,また,「富之助」の文字より低い位置(「之」の文字の辺り)から書き始めて,縦書きしてなるものである(なお,「紀」の文字は,行書体風に書されている。この審決においては,便宜上「紀の香」と表す。)。

そこで,引用商標から生ずる称呼についてみるに,引用商標は,「富之助」の文字の下に「の(助詞)」があるため,「富之助」の文字から「紀の香」の文字へと続けて読まれるというのが自然である。

そうすると,引用商標からは,構成文字全体より「トミノスケノキノカオリ」,「トミノスケノキノコウ」又は「トミノスケノキノカ」の称呼が生ずるものといえる。

また,引用商標中「富之助」の文字は,「紀の香」の文字部分よりも高い位置に,大きく,肉太に,かつ,やや特徴的な筆書き風の書体で表されているから,極めて印象的で記憶に残りやすい部分といえる。

これに比して,「紀の香」の文字部分は,「富の助」の文字部分よりも低い位置に,小さく,細くかつ特徴的とはいえない書体で表されているから,看者に強い印象を与えるものとはいえない。

そうすると,引用商標に接する取引者,需要者は,引用商標全体をもって取引するほか,印象的で記憶に残りやすい「富之助」の文字部分のみを捉えて取引することがあったとしても,強い印象を与えない「紀の香」の部分を,殊更に分離,抽出して取引するとはいえない。

してみれば,引用商標は,構成文字全体より「トミノスケノキノカオリ」,「トミノスケノキノコウ」又は「トミノスケノキノカ」の称呼が生ずるほか,「富之助」の文字部分より「トミノスケ」の称呼が生ずることはあっても,単に「キノカ」の称呼は生じないというのが相当である。

したがって,引用商標から「キノカ」の称呼をも生ずるとし,その上で,本願商標と引用商標は称呼上類似のものであるとし,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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