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Trademark Appeal Case

役務の普通名称該当性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−3515(T2011−3515/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は,成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「住まいづくり祭」の文字を標準文字で表してなり,第35類「販売促進のための住宅及び住宅施設の展示並びにこれに関する助言・情報の提供,広告,広告用具の貸与,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,建築物における来訪者の受付及び案内,書類の複製,文書又は磁気テープのファイリング」及び第37類「リフォーム工事,建設工事,建築工事に関する助言」を指定役務として,平成21年10月23日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は,「本願商標は,『住まいづくり祭』の文字を標準文字で表してなるところ,『住まいづくり祭』の文字は,本願指定役務を取り扱う業界において,『住まいづくりに関するイベント』ほどの意味合いもって使用されている実情が認められる。そうすると,これを本願指定役務に使用しても,単に上記意味合いを認識させるにとどまり,自他役務の識別標識としての機能を果たし得ず,結局,需要者をして何人かの業務に係る役務であるかを認識させないものと認める。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第6号該当性について

本願商標は,前記1のとおり,「住まいづくり祭」の文字を表してなるところ,建築関連業界において,住まいづくりに関する相談会等を行うイベントが開催され,このイベントの名称を表す文字として,「住まいづくり祭」が一般に使用されている事実が,原審において示したもののほか,以下のとおり認められる。

ア 「街角ニュース」の見出しにて,「ふれ愛市民住まいづくり祭 6,7日前10〜後5,アニバーサリーホーム(大府市柊山町)が大府市明成町の市勤労文化会館で開く。住まいづくりを考えている市民を対象に,設計士や工事業者,メーカー,ファイナンシャルプランナー,司法書士らによるセミナーや相談会。入場無料。」との記事(中日新聞 2009.06.06 朝刊 21頁)。

イ 「住宅リフォームで快適・安心・安全」と題するウェブサイトにて,「【第一回 住まいづくり祭】開催決定 おはようございます。鏡石町の住宅会社 廣創建設工業の廣瀬です。(中略)場所は,トステム郡山ショールームに決まりイベント名称を,【第一回 住まいづくり祭】に,変更し,新築・リフォームの相談会そして,料理教室と内容盛りだくさんのイベントにする運びとなりました。トステム郡山ショールームでの,自社のイベント初めての開催です。」との記載(http://kousou.seesaa.net/article/129681803.html)。

ウ 「夏の住まいづくり祭」と題するウェブサイトにて,「トピック:エムケーホーム便り」として,「先週末,クリナップショールームにてイベントを開催しました 最近は月1回開催しています。内容は建材の無料配布や手作り木工品の販売,リフォームや新築住宅の施工事例,(中略)など。」との記載(http://www.mk-home.jp/blog/modules/news/print.php?storyid=353)。

エ 「タグホームのNEWS・EVENT情報」と題するウェブサイトにて,「1月22日,23日は『住まいづくり祭』」「住まいの疑問をなんでも解決!体験コーナーも充実!」「今困っていること。何でも相談コーナー (中略)住まいの悩みを解決しよう!」との記載(http://www.tag-ie.com/news-event/?p=392)。

オ 「株式会社フケプロダクト」に係るウェブサイトにて,「市民住まいづくり祭inタカラスタンダードを開催しました!」「今話題のエコポイント,補助金を上手に活用して賢くリフォームするためのリフォーム相談,ビフォーアフターの展示,女性一級建築士やインテリアコーディネーターによるリフォームプラン相談などなど,今回も盛りだくさんの内容で,たくさんのお客様にご来場頂きました。」との記載(http://www.fukeproduct.co.jp/campaign/index.php#5)。

カ 「愛知県大府市の住宅会社アニバーサリーホーム」に係るウェブサイトにて,「住まいづくり祭 6月25日(土)・26日(日) AM10:00〜PM5:00」「住まいに関する事なら何でも疑問・質問・悩みなどお気軽にご相談ください!」との記載(http://www.kinenbi.e-arc.jp/news.htm)。

以上の事実よりすれば,建築関連業界において,住まいづくりに関する相談会等を行うイベントが開催され,そのイベントの名称として「住まいづくり祭」の文字が一般に使用されている実情にあることから,本願商標に接する取引者,需要者は,「住まいづくりに関する相談会等を行うイベント」ほどの意味合い(すなわち,イベントの名称)を容易に理解するといえる。

してみれば,本願商標は,これをその指定役務中「販売促進のための住宅及び住宅施設の展示並びにこれに関する助言・情報の提供,リフォーム工事,建設工事,建築工事に関する助言」に使用しても,これに接する取引者,需要者に「住まいづくりに関する相談会等を行うイベント」ほどの意味合い(すなわち,イベントの名称)を理解させるにとどまり,需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができないものというのが相当である。

したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当する。

(2)請求人の主張について

ア 請求人は,本願商標が,指定役務との関係において,特定の役務の質(内容)等を直接的かつ具体的に表示するものとして一般に使用されているとはいい難い旨,主張する。

しかしながら,原審は,本願商標が「特定の役務の質(内容)を直接的かつ具体的に表示するものとして一般に使用されている」と認定したものではなく,本願商標は,これをその指定役務に使用しても,「住まいづくりに関するイベント」ほどの意味合いを理解させるにとどまると認定したものである。

そして,既に述べたとおり,建築関連業界において,住まいづくりに関する相談会等を行うイベントが開催され,そのイベントの名称として「住まいづくり祭」の文字が一般に使用されている事実は,原審において示したもののほか,前記(1)のとおり認められるから,本願商標は,これをその指定役務中「販売促進のための住宅及び住宅施設の展示並びにこれに関する助言・情報の提供,リフォーム工事,建設工事,建築工事に関する助言」に使用しても,これに接する取引者,需要者に「住まいづくりに関する相談会等を行うイベント」ほどの意味合い(すなわち,イベントの名称)を理解させるにとどまるというのが相当である。

したがって,請求人の上記主張は,採用することができない。

イ 請求人は,本願商標を使用した結果,本願商標は自他役務識別機能を獲得するに至った旨主張し,証拠方法として,平成23年3月18日付け手続補足書に係る甲第4号証ないし甲第11号証を提出している。

このうち甲第4号証は,「今すぐ客と優良見込客が集まる、超満員の住まいづくり祭! その裏側を全部見せます!」と題するDVDのケース及びDVDの表面の写しであるところ,「驚異!優良見込客が毎回100組を超えるイベント。会社の運命を変えた『市民住まいづくり祭』開催の秘密。」と記載されているから,「住まいづくり祭」の文字は,「優良見込客が毎回100組を超えるイベント」の名称として使用されていることはうかがえるが,本願商標の指定役務について,自他役務を識別する商標として使用されているということはできない。

甲第5号証及び6号証は,「建築繁盛レポート」と題する冊子の写しであるところ,冊子の末尾に「有限会社トータル・プロダクト」「発行:住宅・リフォーム販促情報局」と記載され,「VIP会員の方は、電話相談日に具体的な問題について、ご相談いただくことができます。(中略)電話相談は、1ヶ月に2回までといたします。広告、チラシ、ニュースレター、セールスレター等の販促資料がある場合には、3日前までに事務所まで郵送又は、FAX(中略)でお送りください。(中略)マーケティングトップ1%のために役に立つ情報を実践できる方法で伝えていくことが、弊社のビジネスです。」と記載されている。

甲第5号証には,「会員さんの成功事例から学ぶ」の見出しで「最近の情報局主催のセミナーには、連続してゲストで登場して頂きました。4年で年商6億8千万円の工務店を作った、株式会社森住建。森浩幸社長が、これまで開催した事がなかった『住まいづくり祭』を、8月に初めて開催しました。(中略)さて、全国的に大成功している『住まいづくり祭』。森社長と6月にお会いした時に、『俺も絶対にやる!』と言っていました。そして、8月の上旬には実践しているのです。」(2ページ)「資料2−1 6月に『開催する!』と言って8月初旬には実践!そのスピードと行動力は是非見習いたいものです。」(4ページ)と記載され,資料2−1として,チラシの写しが掲載されている。

そのチラシの写しには,「住まいづくり祭」の文字が大きく上部に記載されており,「新築・建て替え・リフォームをお考えの方朗報です!!」「8月9(土)10(日)」「入場無料」「夏らしくたのしいイベントいっぱいです。『ちょっと見るだけ』でもかまいません。ご来場いただければ満足度100%以上です!!」と記載されている。

以上からすれば,請求人が「関連会社」と主張する「有限会社トータル・プロダクト」は,本願商標の指定役務中「販売促進のための住宅及び住宅施設の展示...に関する助言・情報の提供,広告」を行っており,「8月9日(土)10日(日)」に開催される,「新築・建て替え・リフォーム」といった住まいづくりに関する「入場無料」のイベントの名称として「住まいづくり祭」の文字を使用しているはうかがえるものの,「販売促進のための住宅及び住宅施設の展示...に関する助言・情報の提供,広告」について,自他役務を識別する商標として「住まいづくり祭」の文字を使用しているということはできない。

甲第6号証には,「会員さんの成功事例から学ぶ。」の見出しで,「リフォームの顧客だけでなく新築の顧客も欲しい...そんな方にとっておきの良い集客方法があります。資料2−1をご覧下さい。以前にもご紹介しました『○○市民住まいづくり祭』のチラシです。新規31組OB客30組、合計約60組を集客したチラシです。この会員さんは、この様なイベントで見込み客の名簿を獲得しています。しかし、この会社はリフォームのお客だけでなく、新築のお客も獲得したいという事でしたので、『だったら住まいづくり祭でどうですか?』というアドバイスでこのようなキャッチコピーになりました。リフォームのお客だけを獲得したいのなら、キャッチコピーを『市民リフォーム祭』にすれば良いのです。」と記載されているから,「住まいづくり祭」は,集客のためのイベントの名称か,キャッチコピーとして使用されていることはうかがえるが,本願商標の指定役務について,自他役務を識別する商標として使用されているということはできない。

甲第7号証ないし甲第10号証及び甲第11号証5ページは,チラシの写しと認められるところ,当該チラシには,「とき 2月17日・18日 AM10:00〜PM5:00」等の日程,「inトステムショールーム」等の場所及び「入場無料」の文字が記載されており,会場を案内する簡易な地図が掲載され,「大型展示場で自由に見学できます。」「こんな方は是非ご来場ください。 いつかはリフォームしたいな〜と思っている方」「こんな方は是非ご来場ください。 女性1級建築士に住まいのお悩みを相談したい方」などと書されており,これらのチラシの上部に,顕著に大きく「住まいづくり祭」「住まいづくり祭り」の文字が表されているから,「2月17日・18日 AM10:00〜PM5:00」等に,「トステムショールーム」等において,住まいづくりのための相談会等を行うイベントが開催され,そのイベントの名称として「住まいづくり祭」「住まいづくり祭り」の文字が使用されていることはうかがえるものの,「住まいづくり祭」の文字が,本願商標の指定役務について,自他役務を識別する商標として使用されているということはできない。

こうしたことから,以上の証拠からは,「住まいづくり祭」の文字は,住まいづくりに関するイベントの名称として使用されているということはできるものの,本願商標の指定役務について,自他役務を識別する商標として使用されているということはできない。

してみれば,以上の証拠からうかがえる「住まいづくり祭」の文字の使用の結果によっても,取引者,需要者は,「住まいづくり祭」を住まいづくりに関するイベントの名称として認識するにとどまり,自他役務を識別するための標識として認識しているとはいえない。

また,以上の証拠によっては,本願商標の指定役務中,上記役務以外の役務(例えば「書類の複製,文書又は磁気テープのファイリング」)について,本願商標が使用されているということができない。

したがって,請求人の上記主張は,採用することができない。

ウ 請求人は,他の登録例を挙げ,これらの商標が登録されている以上,本願商標も登録されるべきである旨,主張する。

しかしながら,登録出願に係る商標が商標登録の要件を具備しているか否かは,当該商標の構成態様と,指定役務の取引の実情等に基づいて,個別具体的に判断されるものであり,本願商標については,上記のとおり判断すべきであるから,請求人の上記主張は,採用することができない。

(3)結語

以上のとおりであるから,本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものとして,本願を拒絶した原査定は,妥当であって,取り消すことはできない。

よって,結論のとおり審決する。

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