結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2011−12799(T2011−12799/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第43類「飲食物の提供」を指定役務として,平成22年1月18日に登録出願され,その後,指定役務については,当審における平成23年6月15日付け手続補正書により,第43類「アルコール飲料を主とする飲食物の提供」に補正されたものである。
原査定において,本願商標のうち「昭和食堂」の文字部分から「ショウワショクドウ」の称呼及び「昭和の食堂」の観念が生ずるとした上で,称呼及び観念を共通にする類似の商標であるから,本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第4735222号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,平成13年11月28日に登録出願,第42類「中華そばを主とする飲食物の提供」を指定役務として,平成15年12月19日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。
本願商標は,別掲1のとおり,黒い横長の長方形の内部に,夕日を背景に町並みがシルエットのように見える絵(以下,単に「夕日の絵」という。)を表し,その上に重ねるようにして,やや左に傾く四角形の内部に「名古屋」「懐かし」「の味」のそれぞれの文字を縦3行に表し(以下,単に「『名古屋懐かしの味』の部分」という。),その右から,縁が角張ったやや特徴的な書体で,大きく,「なつかし処昭和食堂」の文字を横書きしてなるものであるところ,本願商標中,「なつかし処昭和食堂」の文字は,他の文字に比して顕著に大きく書されており、本願商標に占める割合も極めて大きいものであるから,極めて印象的で記憶に残りやすい部分というのが自然である。
これに比して,「名古屋懐かしの味」の部分は,小さく,四角形に囲まれて,本願商標中の左の隅に配されており、本願商標に占める割合も小さいものであるから,看者に強い印象を与えるものとはいえない。
そうすると,本願商標に接する取引者,需要者は,印象的で記憶に残りやすい「なつかし処昭和食堂」の文字部分のみをもって,取引することも決して少なくないものといえる。
そして,「なつかし処昭和食堂」の文字部分についてみると,それぞれの文字は,同じ大きさで,互いに接するくらいに近接して,縁が角張ったやや特徴的な書体で表されているから,当該文字部分は,構成上まとまりよく一体的に表されているとの印象を与えるものである。
このことは,「なつかし処昭和食堂」の文字は,夕日の絵を背景にしているところ,この夕日の絵が,左から右に向かって,途切れることなく連続的に表されていることや,「なつかし処昭和食堂」の文字が,夕日の絵を背景にしつつ,全体として黒い横長の長方形の内部に表されていることからもいえるものである。
そうすると,「なつかし処昭和食堂」の文字部分は,全体から生ずる「ナツカシドコロショウワショクドウ」の称呼がやや冗長ということは否めないものの,上記を踏まえれば,殊更に「なつかし処」の文字部分が捨象され,「昭和食堂」の文字部分のみが取引に資されるというよりは,該文字部分全体が一体のものとして取引に資されるというのが相当である。
してみれば,本願商標は,これより「なつかし処昭和食堂」の文字部分のみが一体のものとして取引に資されることはあっても,ここから殊更に,「昭和食堂」の文字部分のみが分離,抽出され,単に「ショウワショクドウ」の称呼及び「昭和の食堂」の観念のみをもって取引に資されるものとはいえない。
したがって,本願商標から「ショウワショクドウ」の称呼及び「昭和の食堂」の観念をも生ずるとし,その上で,本願商標と引用商標は称呼及び観念上類似のものであるとし,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。
その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
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