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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「複合商標の要部抽出」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2011−12799(T2011−12799/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2011−12799(T2011−12799/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
複合商標の要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2011−12799(T2011−12799/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「複合商標の要部抽出」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第43類「飲食物の提供」を指定役務として,平成22年1月18日に登録出願され,その後,指定役務については,当審における平成23年6月15日付け手続補正書により,第43類「アルコール飲料を主とする飲食物の提供」に補正されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標のうち「昭和食堂」の文字部分から「ショウワショクドウ」の称呼及び「昭和の食堂」の観念が生ずるとした上で,称呼及び観念を共通にする類似の商標であるから,本願商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第4735222号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,平成13年11月28日に登録出願,第42類「中華そばを主とする飲食物の提供」を指定役務として,平成15年12月19日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は,別掲1のとおり,黒い横長の長方形の内部に,夕日を背景に町並みがシルエットのように見える絵(以下,単に「夕日の絵」という。)を表し,その上に重ねるようにして,やや左に傾く四角形の内部に「名古屋」「懐かし」「の味」のそれぞれの文字を縦3行に表し(以下,単に「『名古屋懐かしの味』の部分」という。),その右から,縁が角張ったやや特徴的な書体で,大きく,「なつかし処昭和食堂」の文字を横書きしてなるものであるところ,本願商標中,「なつかし処昭和食堂」の文字は,他の文字に比して顕著に大きく書されており、本願商標に占める割合も極めて大きいものであるから,極めて印象的で記憶に残りやすい部分というのが自然である。

これに比して,「名古屋懐かしの味」の部分は,小さく,四角形に囲まれて,本願商標中の左の隅に配されており、本願商標に占める割合も小さいものであるから,看者に強い印象を与えるものとはいえない。

そうすると,本願商標に接する取引者,需要者は,印象的で記憶に残りやすい「なつかし処昭和食堂」の文字部分のみをもって,取引することも決して少なくないものといえる。

そして,「なつかし処昭和食堂」の文字部分についてみると,それぞれの文字は,同じ大きさで,互いに接するくらいに近接して,縁が角張ったやや特徴的な書体で表されているから,当該文字部分は,構成上まとまりよく一体的に表されているとの印象を与えるものである。

このことは,「なつかし処昭和食堂」の文字は,夕日の絵を背景にしているところ,この夕日の絵が,左から右に向かって,途切れることなく連続的に表されていることや,「なつかし処昭和食堂」の文字が,夕日の絵を背景にしつつ,全体として黒い横長の長方形の内部に表されていることからもいえるものである。

そうすると,「なつかし処昭和食堂」の文字部分は,全体から生ずる「ナツカシドコロショウワショクドウ」の称呼がやや冗長ということは否めないものの,上記を踏まえれば,殊更に「なつかし処」の文字部分が捨象され,「昭和食堂」の文字部分のみが取引に資されるというよりは,該文字部分全体が一体のものとして取引に資されるというのが相当である。

してみれば,本願商標は,これより「なつかし処昭和食堂」の文字部分のみが一体のものとして取引に資されることはあっても,ここから殊更に,「昭和食堂」の文字部分のみが分離,抽出され,単に「ショウワショクドウ」の称呼及び「昭和の食堂」の観念のみをもって取引に資されるものとはいえない。

したがって,本願商標から「ショウワショクドウ」の称呼及び「昭和の食堂」の観念をも生ずるとし,その上で,本願商標と引用商標は称呼及び観念上類似のものであるとし,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,妥当でなく,取消しを免れない。

その他,政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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