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Trademark Appeal Case

称呼類似と図形の特徴

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−10785(T2011−10785/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第30類「茶,コーヒー及びココア,菓子及びパン,サンドイッチ,たこ焼き,ホットドッグ」を指定商品として、平成22年6月11日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録商標は、次の(1)及び(2)であり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第1902525号商標(以下、「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、昭和56年2月27日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同61年10月28日に設定登録され、平成8年10月30日及び同18年7月11日の2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、同20年12月24日に、第30類「すし,べんとう,サンドイッチ」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(2)登録第5098105号商標(以下、「引用商標2」という。)は、「パクパク」の片仮名を標準文字で表してなり、平成19年5月7日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同年12月14日に設定登録されたものである。

以下、これらをまとめて「引用各商標」という場合がある。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲1のとおり「PAKU−PAKU」の欧文字及びハイフン(−)を横書した要素並びに図形及び感嘆符(!!)の要素からなるところ、先頭の「P」の欧文字の右上と末尾の「U」の欧文字の右上には、黄色の円の一部を扇形に切り欠き、当該扇形を口と見立てた場合の上部に目とおぼしき白地に黒色の小丸を描いてなる頭部のみからなる架空の動物(以下、「架空動物」という。)が、扇形の口であたかもかじりついているように表されている。また、末尾の「U」の欧文字にかじりついた架空動物の口の付近に、赤色で感嘆符「!」が2つ並べて表されている。さらに、「PAKU−PAKU」を構成する文字及び記号は、黄色の縁取りがあること、文字等の色をピンク色とし、かつ、当該色彩が文字等の下から上に向かって次第に濃くなるようにグラデーション(ぼかし)を統一して施している。他方、「PAKU−PAKU」を構成する文字等は、各文字等の大きさがふぞろいであり、かつ、各文字等は左右に傾けて表されているものの、その傾きに規則性がなく、ハイフンに続く「P」の欧文字は、架空動物にかじられたことを示唆するようにギザギザに切り欠いて表されているものである。

しかして、本願商標は、前記のような構成、態様から、「PAKU−PAKU」が、あたかも架空動物のえさであるかのようにかじられつづけており(既に、ハイフンに続く「P」の欧文字は、左上がかじられてしまっている。)、各文字の大きさ、傾斜がまちまちであること、末尾の2つの感嘆符の存在ともあいまって、一種の躍動感を看取しうると同時に、その色彩の統一感から、構成上の一体的なまとまりをも看取しうるという顕著な特徴を有し、かかる特徴が、本願商標に接する需要者に強く印象づけられ、記憶に強く残るものというべきである。

そうすると、本願商標は、前記のような顕著な構成上の特徴を有し、その構成文字に相応して「パクパク」の称呼を生ずるというのが相当である。しかして、本願商標中「PAKU−PAKU」の部分が既成の語ではなく、さらに、その構成中の「PAKU」の部分も我が国で広く親しまれた外国語に見当たらない。他方、前記のとおり、架空動物が「PAKU−PAKU」の部分をかじっている様子が擬態語の「ぱくぱく」を連想させることも少なくないこと及び本願の指定商品との関係をも踏まえると、本願商標からは、「幾度も口を大きく開閉するさま。また、そのようにして盛んに食べるさま」の意味合いを看取しうるものの、いまだ漠然とした意味合いを想起させるにとどまるというべきであって、全体として特定の観念を生ずるものとまではいい難いというのが自然である。

(2)引用各商標について

ア 引用商標1は、別掲2のとおりの構成よりなり、カバのごとく口をあけた架空の動物の口中に「Paku」と「Paku」の欧文字を二段に横書きし、当該カバ様の動物の右に「デリカ」の片仮名と「ぱくぱく」の平仮名を二段に横書きしてなるものである。しかして、引用商標1は、その構成中の「Paku/Paku」の文字部分から「パクパク」の称呼を、その構成中の「デリカ/ぱくぱく」の文字部分から「デリカパクパク」の称呼を生じるものである。

また、本願商標と同様に構成中の「Paku」の部分は、我が国で広く親しまれた外国語に見当たらない。他方、前記のとおり、「Paku/Paku」の文字部分は、ぱくりと開けられたカバ様の口中に記載されているという構成上の特徴及びその指定商品との関係をも踏まえると、引用商標1からは、擬態語の「ぱくぱく」を想起させ、「幾度も口を大きく開閉するさま。また、そのようにして盛んに食べるさま」の意味合いを看取しうるものの、いまだ漠然とした意味合いを想起させるにとどまるというべきであり、むしろ、当該図形の右側に表示された「デリカ/ぱくぱく」中の「デリカ」が「デリカテッセン」の略称であることからすれば、引用商標1は、当該文字部分に相応して「『ぱくぱく』という名前のハム・ソーセージなど洋風の調理ずみ食品」、または、「『ぱくぱく』という名前の調理済み食品の販売店」程の観念を生ずるものというのが自然である。

イ 引用商標2は、前記2(2)のとおり、「パクパク」の片仮名を標準文字で表してなるものである。しかして、その構成文字に相応して「パクパク」の称呼を生ずる。また、その指定商品との関係において擬態語の「ぱくぱく」に通じ「幾度も口を大きく開閉するさま。また、そのようにして盛んに食べるさま」の観念を生ずるというのが相当である。

(3)本願商標と引用各商標の類否

ア 外観について

本願商標は、前記(1)のとおりの構成上の顕著な特徴を有するものであるところ、引用商標1は、別掲2のとおり、引用商標2は、前記(2)イのとおりの構成よりなるものであるから、本願商標と引用各商標は、外観上顕著に相違する。

イ 称呼について

本願商標と引用商標2は、それぞれ前記のとおり、「パクパク」の称呼を生ずるものであり、引用商標1も「パクパク」の称呼を生ずる場合もあるから、本願商標と引用各商標は称呼を共通にする場合がある。

ウ 観念について

本願商標は、前記(1)のとおり、特定の観念を生じないから、本願商標と引用各商標とは、観念上比較することができない。

エ 類否

前記のとおり、本願商標と引用各商標とは、外観において顕著に相違する上に観念においても類似のものということはできないから、称呼において類似する余地があるとしても、前記のような外観における顕著な相違により本願商標と引用各商標とは、明らかに非類似の商標であって、なんら商品の出所に誤認混同をきたすおそれの認めがたいものである。したがって、本願商標と引用各商標とは、類似する商標ということはできない。加えて、前記の判断を左右するに足りる取引の実情も本件については、認められない。

したがって、本願商標から「パクパク」の称呼を生ずるとして、引用各商標と対比し、本願商標と引用各商標とが称呼を共通にする類似の商標として、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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