Trademark Appeal Case
「EXTRA COLD」の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900326(T2011−900326/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5416687号商標(以下「本件商標」という。)は、「EXTRA COLD」の欧文字を標準文字で表してなり、平成22年9月9日に登録出願、第14類、第16類、第18類、第24類、第25類、第28類及び第35類に属する商標登録原簿記載の商品及び役務並びに第43類「宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,会議室の貸与,展示施設の貸与,業務用加熱調理機械器具の貸与,業務用食器乾燥機の貸与,業務用食器洗浄機の貸与,加熱器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与,タオルの貸与」を指定商品及び指定役務として、同23年4月12日に登録査定され、同年6月10日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)商標法第3条第1項第3号について
本件商標は、「凍る直前まで冷やしたビールの提供方法」の名称、あるいは「凍る直前まで冷やして提供されるビールの名称」を意味し、本件商標をその指定役務中「ビールの提供」に使用した場合には、これに接する需要者、取引者等はその役務の質、内容、提供方法、提供の用に供する物を表示するにすぎないから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)商標法第3条第1項第6号について
本件商標は、少なくとも「ビールの提供」については、広く取引者、需要者が使用を希望するものであり、現に使用されている。このような名称は、需要者が何人かの業務に係る役務と認識することはできない商標といえ、商標法第3条第1項第6号に該当する。
(3)商標法第4条第1項第16号について
上述のように、本件商標は、少なくとも指定役務「飲食物の提供」に含まれる「ビールの提供」については自他役務識別標識としての機能を果たし得ないものであり、これ以外の役務について使用する場合には、役務の質について誤認をするおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標は、その指定役務中第43類「飲食物の提供」については、商標法第3条第1項第3号、同第6号、同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録を取り消されるべきものである。
3 当審の判断
本件商標は、「EXTRA」及び「COLD」の欧文字を一文字程の間隔を空けて一連にした「EXTRA COLD」の欧文字を表してなるところ、構成中の「EXTRA」の文字が「特上、極上」等の意味を、また、「COLD」の文字が「寒い、冷たい」等の意味を有するから、構成全体の「EXTRA COLD」の文字は、「特別冷たい」程の意味合いを直感させるものであるとしても、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の主張する「凍る直前まで冷やしたビールの提供方法」の名称、あるいは「凍る直前まで冷やして提供されるビールの名称」の意味合いを直感させるとはいい難いものである。
しかして、申立人が提出した甲第4号証ないし甲第44号証を徴するも、これらの証拠は、カタログ、新聞、雑誌及びインターネットの打ち出しの事例であるが、使用例は「ハイネケン エキストラ コールド」、「Haineken EXTRA(Extra) COLD(Cold)」等の「ハイネケン」のものがほとんどで少なく、また、その記載内容は、「ハイネケンビールが凍る寸前の0°Cから−2°Cで提供されること」を紹介するものであるから、「EXTRA COLD」の語が「凍る直前まで冷やしたビールの提供方法の名称」あるいは「凍る直前まで冷やして提供されるビールの名称」として広く使用されているものとは認められない。
そうすると、「EXTRA COLD」の文字は、本件商標の指定役務の「ビールの提供」の役務の質等を表示するためのものとして、本件商標の査定時において取引上普通に使用されていたとは認められないものである。
してみれば、本件商標は、単に役務「ビールの提供」の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ではなく、その指定役務について使用された場合においても、自他役務の識別標識としての機能を十分に果たすものであって、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標とはいえないものであり、かつ、役務の質の誤認を生ずるおそれがある商標とはいえないものである。
したがって、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定役務について、商標法第3条第1項第3号、同第6号、同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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