Trademark Appeal Case
結合商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900270(T2011−900270/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5408075号商標(以下「本件商標」という。)は、「カフェパン」の片仮名を標準文字で表してなり、平成21年12月3日に登録出願、第30類「パン」を指定商品として、同23年4月7日に登録査定、同年4月22日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標構成中の「カフェ」の文字は、フランス語で「コーヒー」の意味のある「cafe」の発音を片仮名で表したものであり、菓子及びパン、その他の食品では「コーヒー」や「コーヒー味」の商品を表す商品の原材料・品質表示として一般に広く使用されている。
また、「カフェ」は、本来の意味から転じてコーヒー店、喫茶店や更に広く食事・酒を出す軽食堂である飲食店を表すものとして使用され、特におしゃれな店舗を表すものとして意識的に「カフェ」が使用されている。このような「カフェ」では、コーヒー等と共にパンを提供することが普通に行われているので、「カフェ」は、本件指定商品のパンの販売場所・提供場所でもあり、「カフェパン」からは「喫茶店等で提供されるパン」をも認識させるものである(甲第1号証ないし甲第46号証)。
してみれば、本件商標は、「コーヒー風味のパン」又は「喫茶店で提供されるパン」程の意味合いを認識させるものであるから、単に商品の品質を表示するに過ぎないものであり、需要者が商品の品質等を表す一般的な名称として理解している状況に照らしてみれば、独占適応性を欠く商標というべきである。
したがって、本件商標は、これが「コーヒー風味のパン」又は「喫茶店で提供されるパン」に使用された場合には、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記以外の商品に使用された場合には、同法第4条第1項第16号に該当するものである。
よって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、「カフェパン」の文字を標準文字で表してなるところ、これを構成する「カフェ」の文字がフランス語の「cafe(「e」の文字にはアクサン記号が付される)」の読みを片仮名で表したものであり、我が国においても、「カフェ」の語が「喫茶店」を表す語であることは知られているとしても、「カフェ」の語と「パン」の語とを結合させた「カフェパン」の語から直ちに「コーヒー風味のパン」あるいは「喫茶店で提供されるパン」を想起・認識させるものとはいえない。
そして、申立人の提出に係る証拠に照らしてみても、個人のブログにおけるレシピの紹介や店舗における商品紹介として「カフェパン」の例のあることは認められるとしても、証拠の多くは、「カフェ」の語自体の用例ないしは「カフェ」と他の語を組み合わせた使用例であって、提出に係る証拠をもってしては、「カフェパン」の語がこの種商品を取り扱う業界において、「コーヒー風味のパン」あるいは「喫茶店で提供されるパン」という商品の品質を表すものとして、取引上一般的に使用されているとまでは認めることはできない。
そうとすれば、本件商標は、むしろ、構成全体として一種の造語を表したものとして認識されるものとみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品「パン」について使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、また、いずれの「パン」について使用しても、商品の品質について誤認を生じさせるおそれはないものというべきであるから、独占適応性を欠く商標であるということもできない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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