Trademark Appeal Case
著名商標と類似商標の登録可否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900291(T2011−900291/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
第1 本件商標
本件登録第5412140号商標(以下「本件商標」という。)は、「Globe−Trotter」の文字を標準文字で表してなり、平成22年8月9日に登録出願、第9類、第35類、第36類、第39類及び第41類ないし第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同23年4月6日に登録査定、同年5月13日に設定登録されたものである。
第2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に該当するとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第79号証(枝番号を含む。)及び参考資料1ないし6を提出した。
(1)商標法第4条第1項第10号及び同第15号
申立人は、英国のGLOBE−TROTTER SUITCASE LTD(以下「グローブ・トロッター社」という。)を傘下とする企業である。グローブ・トロッター社は、1897年に創業し、英国はもとより、日本を含む世界中において、旅行用スーツケースのメーカーとして著名であり、そのスーツケースに付した「GLOBE−TROTTER」の文字からなる商標及び該文字を含む別掲のとおりの構成からなる商標(以下、これらを合わせて「GLOBE−TROTTER商標」という。)は、周知・著名である。
したがって、本件商標を旅行用スーツケースと関係の深い旅行用の商品・役務に使用するときは、該商品・役務がグローブ・トロッター社又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品・役務であるかのように、商品・役務の出所について混同を生ずるおそれがある。
(2)商標法第4条第1項第11号
本件商標は、次の登録第5296757号商標(以下「引用商標」という。)と称呼及び観念において類似する。また、本件商標の指定商品中、第9類の指定商品は、引用商標の指定商品と互いに類似する。
引用商標は、別掲1のとおりの構成からなり、平成21年9月3日に登録出願、第9類「携帯電話機」を指定商品として、平成22年1月22日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。
(3)商標法第4条第1項第8号
「GLOBE−TROTTER」は、英国はもとより、世界的に有名なグローブ・トロッター社の著名な略称でもある。
本件商標は、グローブ・トロッター社の著名な略称と同一又は類似するものであって、かつ、グローブ・トロッター社又は申立人の承諾を得ていない。
(4)商標法第4条第1項第7号及び同第19号
グローブ・トロッター社は、英国はもとより、日本を含む世界中において、旅行用スーツケースのメーカーとして著名であり、そのスーツケースに付したGLOBE−TROTTER商標は、周知・著名である。
本件商標は、GLOBE−TROTTER商標に類似する商標であり、本件商標の商標権者(以下「本件商標権者」という。)は、グローブ・トロッター社又は申立人の承諾を得ることなく、本件商標を登録出願し登録を受けたものであって、本件商標の指定商品からして、GLOBE−TROTTER商標の存在を知らなかったとは考えがたく、GLOBE−TROTTER商標に化体した信用を無断で盗用し、不当に利用しようとするものである。
したがって、本件商標をその指定商品及び指定役務について登録しようとする行為は、国際商取引、国際信義、ひいては公序良俗に反するものである。
(5)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、その指定商品及び指定役務中「第9類 全指定商品」、「第35類 広告,市場調査,旅行及び旅行施設に関する市場調査・市場分析及びそれらの情報の提供,商品の販売に関する情報の提供」、「第41類 旅行に関するイベントの企画・運営又は開催及びこれらに関する情報の提供」及び「第45類 ファッション情報の提供,新聞記事情報の提供」について、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
第3 当審の判断
(1)グローブ・トロッター社及びGLOBE−TROTTER商標の著名性について
ア 申立人提出の証拠によれば次のとおり認めることができる。
(ア)グローブ・トロッター社は、1897年に創業した旅行用スーツケース(以下「申立人商品」という場合もある。)の製造・販売を業とする英国の企業であり、2001年11月に、申立人の100%子会社となった。
そして、申立人商品には、1901年ころからGLOBE−TROTTER商標又はこれと極めて近似する商標が使用されていることが推認できる。(甲第9号証の1及び2ほか)。
(イ)申立人商品は、我が国において、2002年11月10日に発行された「男の一流品大図鑑2003年版」に、「GLOBE−TROTTER」「グローブ・トロッター」の表示と共に紹介され、その後、「世界の一流品大図鑑2003年版」(2003年4月22日発行)、同2006年版(2006年4月22日発行)、同’08〜’09年版(2008年4月21日発行)、同’10〜’11年版(2010年4月20日発行)においても同様の表示と共に紹介された(甲第21号証ないし甲第25号証)。
また、2007年11月には、グローブ・トロッター社が最軽量の旅行用スーツケースを2008年3月に発売する旨の記事が朝日新聞、日本経済新聞、日経産業新聞、日本繊維新聞、読売新聞に掲載され、他の本件商標の登録出願前に発行された申立人商品に関する新聞記事においても、「英旅行かばん会社のしにせ『グローブ・トロッター』」、「英老舗旅行かばんメーカー、グローブ・トロッター」、「英国の高級旅行カバンブランド『グローブ・トロッター』」などと記載された(甲第10号証ないし甲第19号証)。
さらに、2008年3月から2010年11月にかけて発行されたサンデー毎日、SEVENSEAS、家庭画報、MEN’S Precious、サライ、VOGUE、uomo、THE NIKKEI MAGAZINE、mono、LEON、Graziaなどの雑誌において、申立人商品及びグローブ・トロッター社は「英国生まれのグローブ・トロッターは、100年以上前から続く旅行鞄ブランド」などと紹介されたり、宣伝広告された(甲第26号証ないし甲第45号証)。
(ウ)申立人商品は、少なくとも2010年12月ころ及び2011年1月ころに我が国の有名百貨店の一つである三越(銀座店、日本橋店)において取り扱われていた(甲第46号証、甲第47号証)。
(エ)申立人商品は、本件商標の登録出願前から、英国を中心とした外国で発行された雑誌に、GLOBE−TROTTER商標と共に掲載された(甲第59号証ないし甲第69号証)。
(オ)GLOBE−TROTTER商標が、本件商標の登録出願前に携帯電話機について使用されている証左は見いだせない。
イ 前記アによれば、GLOBE−TROTTER商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、また、「GLOBE−TROTTER」及び「グローブ・トロッター」は、英国の旅行用スーツケースの製造、販売企業「グローブ・トロッター社」の略称として、本件商標の登録出願前から、我が国の旅行用スーツケースの取引者、需要者の間に広く認識されていたものと判断するのが相当であり、その著名性は、本件商標の登録査定時においても継続していたものと認めることができる。
しかしながら、GLOBE−TROTTER商標は、これが本件商標の登録出願前に携帯電話機について使用されている事実を見いだせないから、本件商標の登録出願前から我が国の携帯電話機の取引者、需要者の間に広く認識されていたものということはできない。
(2)商標法第4条第1項第10号について
ア 前記(1)のとおり、GLOBE−TROTTER商標は、申立人の商品を表示する商標として、本件商標の登録出願前から、我が国の旅行用スーツケースの取引者、需要者の間に広く認識されていたものである。
イ 本件商標は、前記第1のとおり、「Globe−Trotter」の文字からなるものであるから、その構成文字に相応して、「グローブトロッター」の称呼及び「(ひんぱんに)世界各国を旅行する人」の意味合い(観念)を生じるものである。
他方、グローブ・トロッター社がその業務に係る旅行用スーツケースについて使用するGLOBE−TROTTER商標も、その構成(中の)文字に相応して、「グローブトロッター」の称呼及び「(ひんぱんに)世界各国を旅行する人」の意味合い(観念)を生じるものである。
してみると、本件商標とGLOBE−TROTTER商標とは、その綴り文字を同じくし、「グローブトロッター」の称呼及び「(ひんぱんに)世界各国を旅行する人」の意味合いを共通にする、互いに類似する商標というべきである。
ウ しかしながら、本件商標は、上記第1のとおり第9類、第35類、第36類、第39類及び第41類ないし第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務とするものであり、その指定商品及び指定役務中、本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務には、GLOBE−TROTTER商標が使用される「旅行用スーツケース」と同一又は類似の商品及び役務は存在しない。
エ そうすると、本件商標が、申立人の業務に係る商品を表示する商標として、本件商標の登録出願の時及び登録査定時において我が国の旅行用スーツケースの取引者、需要者の間に広く認識されているGLOBE−TROTTER商標と類似する商標であるとしても、本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務は、GLOBE−TROTTER商標が使用される商品「旅行用スーツケース」と、非類似の商品及び役務であるといわなければならない。
したがって、本件商標が、本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務について、商標法第4条第1項第10号に該当するとする申立人の主張は理由がない。
(3)商標法第4条第1項第15号について
ア 前記(1)のとおり、GLOBE−TROTTER商標は申立人の業務に係る商品を表示する商標として、また、「GLOBE−TROTTER」は英国の旅行用スーツケースの製造、販売企業「グローブ・トロッター社」の略称として、本件商標の登録出願前から我が国の旅行用スーツケースの取引者、需要者の間に広く認識されていたものであり、また、前記(2)のとおり、本件商標は、GLOBE−TROTTER商標と類似する商標である。
イ しかしながら、本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務中「第9類 電子応用機械器具及びその部品,ダウンロード可能な家庭用テレビゲームソフト,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路・CD−ROM及びDVD,ダウンロード可能な音楽,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路・CD−ROM及びDVD,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク・ビデオテープ及びDVD,ダウンロード可能な映像,ダウンロード可能な電子書籍,電子出版物」と商品「旅行用スーツケース」とは、商品の用途、原材料などが異なるばかりか、商品の生産者、流通経路、販売場所なども異なるものである。
また、本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務中「第35類 広告,市場調査,旅行及び旅行施設に関する市場調査・市場分析及びそれらの情報の提供,商品の販売に関する情報の提供」、「第41類 旅行に関するイベントの企画・運営又は開催及びこれらに関する情報の提供」及び「第45類 ファッション情報の提供,新聞記事情報の提供」と商品「旅行用スーツケース」とは、それら役務及び商品の用途が異なるばかりか、役務を提供する者及び場所と商品を製造・販売する者及び場所も異なるものである。
ウ そうすると、本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務と「旅行用スーツケース」とは、関連性の極めて薄いものというべきであり、加えて、「Globe−Trotter」の文字(語)が「(ひんぱんに)世界各国を旅行する人」の意味を有する一般的な語であること、及び本件商標の登録出願前にGLOBE−TROTTER商標が使用されている商品が「旅行用スーツケース」に限られていることを併せ考慮すれば、本件商標に接する取引者、需要者が、申立人商品に使用されるGLOBE−TROTTER商標及びグローブ・トロッター社を想起又は連想することはないと判断するのが相当である。
してみれば、本件商標は、本件商標権者がこれを本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者をして該商品及び役務がグローブ・トロッター社若しくは申立人又は両者と何らかの関係を有する者の業務に係る商品及び役務であるかのように、商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれがある商標ということはできない。
なお、申立人は、携帯電話機について、その製造、販売会社とのコラボレーションにより、GLOBE−TROTTER商標が使用されているから、本件商標を本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務について使用するときは、商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれがある旨主張し、甲第70号証ないし甲第75号証及び参考資料1ないし6を提出しているが、これらの証拠は、掲載日が不明のものや本件商標の登録査定後のものであるから、これらの証拠を考慮しても、本件商標が本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務について、商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれがある商標ということはできない。したがって、かかる申立人の主張は採用することができない。
エ 以上のとおりであるから、本件商標が、本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務について、商標法第4条第1項第15号に該当するとする申立人の主張は理由がない。
(4)商標法第4条第1項第11号について
ア 商標の類否
(ア)本件商標は、前記(2)イのとおり、「Globe−Trotter」の文字からなり、「グローブトロッター」の称呼及び「(ひんぱんに)世界各国を旅行する人」の意味合い(観念)を生じるものである。
(イ)引用商標は、別掲のとおり、黒色と白色で立体的に表された十字形の下の部分が欠けた図形と、その下に、「GLOBE−TROTTER」の文字を横書きした構成からなるものであり、その構成中の図形部分と文字部分とは、それぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものとみるのが相当である。
そうすると、引用商標は、その構成中の「GLOBE−TROTTER」の文字部分に相応し、「グローブトロッター」の称呼及び「(ひんぱんに)世界各国を旅行する人」の意味合い(観念)を生じるものである。
(ウ)したがって、本件商標と引用商標は、外観において「Globe−Trotter」の綴り字を共通にし、「グローブトロッター」の称呼及び(ひんぱんに)世界各国を旅行する人」の意味合い(観念)を同じくする類似の商標というべきである。
イ 商品の類否
(ア)本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務中、申立人が商標法第4条第1項第11号に該当すると主張する指定商品は、第9類「電子応用機械器具及びその部品,ダウンロード可能な家庭用テレビゲームソフト,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路・CD−ROM及びDVD,ダウンロード可能な音楽,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路・CD−ROM及びDVD,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク・ビデオテープ及びDVD,ダウンロード可能な映像,ダウンロード可能な電子書籍,電子出版物」である。
これに対し、引用商標の指定商品は、第9類「携帯電話機」であって、電気通信機械器具の範ちゅうに属する商品である。
そうすると、本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務中の上記指定商品には、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品は存在しないといえる。
(イ)この点について、申立人は、本件商標の指定商品である第9類に属する商品には、「携帯電話機」に組み込まれる携帯電話機用アプリケーションソフトと密接な関係を有する「電子応用機械器具及びその部品」が含まれているから、本件商標の第9類に属する上記指定商品と引用商標の指定商品は類似する旨主張し、甲第76号証ないし甲第79号証を提出しているので、以下検討する。
携帯電話機用アプリケーションソフトは、音楽を取り込んだり、インターネットに接続するためのプログラムであり、この点からみれば、確かに「電子応用機械器具及びその部品」と密接な関係を有するということができるが、甲第76号証ないし甲第79号証における携帯電話機用アプリケーションソフトは、携帯電話機の需要者が携帯電話機を購入した際に、その付属品として引き渡されるものであって、それ自体独立して商取引の対象となるものではない。
また、引用商標の指定商品は、「携帯電話機」であり、「携帯電話機用アプリケーションソフト」は含まれていない。
したがって、本件商標を「電子応用機械器具及びその部品」を含む第9類に属する上記指定商品について使用しても、該商品と引用商標を付した「携帯電話機」との間に、出所について混同を生ずるおそれはないというべきであるから、上記申立人の主張は採用することができない。
(ウ)以上のとおりであるから、本件商標が、本件登録異議の申立てに係る指定商品中第9類に属する上記指定商品について、商標法第4条第1項第11号に該当するとする申立人の主張は理由がない。
(5)商標法第4条第1項第8号について
ア 本件商標は、前記第1のとおり、「Globe−Trotter」の文字からなるものであり、また、「GLOBE−TROTTER」及び「グローブ・トロッター」は、前記(1)イのとおり、英国の旅行用スーツケースの製造、販売企業「グローブ・トロッター社」の略称として、本件商標の登録出願前から、我が国の旅行用スーツケースの取引者、需要者の間に広く認識されていたものである。
イ しかしながら、前記(3)のとおり、グローブ・トロッター社が取り扱う商品「旅行用スーツケース」と本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務とは、それら商品及び役務の用途が異なるばかりか、商品を製造・販売する者及び場所と役務を提供する者及び場所も異なり、関連性が極めて薄いものであること、本件商標の登録出願前に同社の取り扱っている商品が「旅行用スーツケース」しか確認できないこと、及び「Globe−Trotter」の文字(語)が「(ひんぱんに)世界各国を旅行する人」の意味を有する一般的な語であることを併せ考慮すれば、本件商標に接する取引者、需要者が本件商標をグローブ・トロッター社の略称を表したものと認識することはないものと判断するのが相当である。
ウ そうとすれば、本件商標は、グローブ・トロッター社の著名な略称を含む商標ということはできない。
したがって、本件商標が、本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務について、商標法第4条第1項第8号に該当するとする申立人の主張は理由がない。
(6)商標法第4条第1項第7号及び同第19号について
前記(1)認定のとおり、GLOBE−TROTTER商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、本件商標の登録出願前から、我が国の旅行用スーツケースの取引者、需要者の間に広く認識されていたものであり、また、前記(2)イのとおり、本件商標は、GLOBE−TROTTER商標と類似する商標であるとしても、本件商標を構成する「Globe−Trotter」の語が「(ひんぱんに)世界各国を旅行する人」の意味を有する一般的な語であり、誰もが商標として採択する可能性が低いものとはいえないこと、本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務が、申立人商品との関連性が極めて薄い商品及び役務であることを併せ考慮すれば、本件商標権者が、GLOBE−TROTTER商標に化体した信用を無断で盗用し、同商標が有する出所識別表示機能を希釈化させたり、不正の利益を得る目的で使用をするものとも、また、本件商標の登録出願の経緯に、国際商取引、国際信義、公序良俗に反するものであるなど、著しく社会的妥当性を欠くものであるとも認めることができないというのが相当である。
したがって、本件商標が、本件登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務について、商標法第4条第1項第7号及び同第19号に該当するとする申立人の主張は理由がない。
(7)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務について、商標法第4条第1項第7号、同第8号、同第10号、同第11号、同第15号及び同第19号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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