Trademark Appeal Case
著名芸名の日本国内著名性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900314(T2011−900314/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5415590号商標(以下「本件商標」という。)は,「GIRLS’GENERATION」と標準文字により表してなり,平成22年1月21日に登録出願,第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として,平成23年3月30日に登録査定,同年6月3日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由の要点
本件商標は,韓国で2007年8月2日にデビューした女性歌手グループの名称の英語表記であり,その「GIRLS’GENERATION」は,本件商標の出願時に,日本国,韓国,台湾,中国,タイ,フィリピンなどのアジア各国において著名な芸能グループ名として認識されている。
「GIRLS’GENERATION」は,「少女たちの時代が来た」という意味をコンセプトとし,歌手活動の他,映画俳優,タレントなど様々な分野で活躍する多彩多能な10代の女性メンバー9人で構成され,韓国の芸能プロダクション,エスエムエンターテインメントカンパニーリミテッドに所属し,韓国を中心に,台湾,中国,フィリピン,タイ,ベトナム,香港,日本国等で幅広く芸能活動を行っている。
そして,エスエムエンターテインメントカンパニーリミテッドは,第9類と第16類について,「GIRLS’GENERATION」とその漢字表記である「少女時代」の商標を,日本,韓国,台湾,中国及び香港において登録している。
また,「GIRLS’GENERATION」の情報は,インターネットによって配信されている。申立人の提出した証拠の多くは韓国でのインターネット配信記事であり,日本人にも理解し易い英文表記であり,また現代の情報社会ではインターネット配信記事は国境を超えた普遍的な誰もが極めて容易にアクセスできる情報であり,また,その一部には日本国でのインターネット配信も含まれており,「GIRLS’GENERATION」の名称は,本件商標の出願前に日本国内で芸名として著名であることは明らかである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第8号のいう「他人の著名な芸名」の不登録事由に該当する。
4 当審の判断
申立人の提出した証拠及び主張によれば,本件商標は,2007年8月2日にデビューした女性歌手グループ(以下「女性歌手グループ」という。)の名称の英語表記であって,その女性歌手グループの表記として,英語表記の他,「少女時代」との漢字表記やハングル文字表記などが用いられていること,そして,その女性歌手グループが歌う2009年1月発売のミニアルバム「Gee」が,韓国KBSテレビの音楽番組ミージックバンクで9週連続第1位になったこと,また,2009年8月には,同グループが韓国テレビ放送のデジタル化に向けた広告塔として指名されたことなどが認められることから,「GIRLS’GENERATION」が,本件商標の出願時,登録査定時に,女性歌手グループの芸名として韓国において相当程度知られていたであろうことが推認される。
しかしながら,「GIRLS’GENERATION」の著名性を立証するために申立人が提出した証拠は,申立人の親会社であるエスエムエンターテインメントカンパニーリミテッドが,「GIRLS’GENERATION」及び「少女時代」の文字からなる商標を,第9類と第16類の指定商品について,日本,韓国,台湾,中国及び香港において登録していることを示す登録証などの写しと(甲1〜14),インターネット情報のみであり(甲15〜34),しかも,そのインターネット情報のほとんどは,韓国で公表された英語又は韓国語の情報であって,日本語で記載されたものは,甲第16号証の「HMV ONLINE」と題するウェブサイトでの紹介記事,甲第17号証の女性歌手グループの曲名などを紹介するブログ及び甲第25号証の「YouTube」における画像紹介のみである。
これらの状況からすれば,「GIRLS’GENERATION」が,女性歌手グループを指し示すものとして,すなわち,その芸名として,我が国において,世間一般に広く知られていたということはできない。
したがって,本件商標は,他人の著名な芸名を含む商標ということはできないから,商標法第4条第1項第8号に該当しない。
(5)むすび
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第8号に違反してされたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
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