Trademark Appeal Case
複合商標の一体不可分性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900286(T2011−900286/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5410174号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成22年12月1日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として同23年4月4日に登録査定、同月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
(1)登録異議申立人の引用する商標
登録異議申立人が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する商標は、次のア及びイのとおりの商標であり(以下、これらの商標をまとめていうときは「引用各商標」という。)、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
ア 登録第4730882号商標(以下「引用商標1」という。)は、「福煎」の文字を縦書きしてなり、平成15年4月8日に登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として同年12月5日に設定登録されたものである。
イ 登録第2431536号商標(以下「引用商標2」という。)は、「多幸」の文字を縦書きしてなり、平成元年4月24日に登録出願、第30類「菓子、パン」を指定商品として同4年7月31日に設定登録され、その後、同14年6月26日に指定商品を第30類「菓子,パン」とする指定商品の書換登録がなされているものである。
(2)理由の要点
本件商標と引用各商標は、本件商標の独立して看取される「福煎」と「多幸」の各文字部分の称呼、観念が共通するものであるから、両商標は称呼上、観念上類似する。
また、本件商標の指定商品は、引用各商標の指定商品と同一又は類似のものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである
。
3 当審の判断
本件商標は、別掲のとおり、図形と文字の組合せからなるところ、かかる構成からすれば文字部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといえる。
そして、該文字部分は、「多幸」の文字と「福煎」の文字とを黒色の毛筆体で二行に縦書きし、その下部にかかるように「たこふくせん」の文字を赤色で小さく表してなるものである。
また、該「多幸」と「福煎」の文字は、二行に表されているが同一の色、同一の書体で軽重の差なく、まとまりよく一体に表されており、「多幸福煎」の文字全体から生じる「タコウフクセン」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
そうとすれば、該「多幸福煎」の文字部分は、かかる構成及び称呼においてはその構成文字全体が一体不可分のものと認識されるものとみるのが自然である。
さらに、本件商標は、その構成中「多幸」と「福煎」の文字が独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得るものというべき事情は見いだせない。
してみれば、本件商標の構成中「多幸福煎」の文字部分は該文字全体が一体不可分のものと認識されるものといわなければならない。
そうとすれば、本件商標と「多幸」又は「福煎」の文字からなる引用各商標とは、明らかに非類似の商標といえる。
なお、申立人は、本件商標はその構成中「多幸」及び「福煎」の文字部分がそれぞれ独立して自他商品識別標識としての機能を果たすことを前提として、本件商標と引用各商標が類似するものである旨主張しているが、本件商標が一体不可分のものと認識されるものであること上述のとおりであるから、かかる申立人の主張はその前提において失当であるから、採用することはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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