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Trademark Appeal Case

商標不使用取消

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成11年審判第30486号
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第2706665号商標の登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第2706665号商標(以下、「本件商標」という。)は、平成4年3月31日に登録出願、「COQUELIN」の文字を書してなり、第17類「セーター類、その他本類に属する商品」を指定商品として、同7年4月28日に登録され、該権利は現に有効に存続しているものである。

2 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を次のように述べた。

(1)請求の理由

本件商標は、その指定商品について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないことから、商標法第50条第1項の規定により、その登録は取り消されるべきものである。

(2)答弁に対する弁駁

被請求人は、審判の請求にかかる指定商品について本件商標を使用していることを立証すべく、いくつかの書類を添付資料として提出しており、その中には、1996年5月22日付のSALES CONFIRMATION(取引確認書)があり、この日付は本審判の請求の予告登録日である平成11年5月19日から3年以内の日付である。

しかしながら、このSALES CONFIRMATION(取引確認書)によっては、日本国内において被請求人が本審判の請求に係るいずれかの指定商品についての本件商標を使用していることを証明したことにはならない。また、被請求人は襟ネームのコピーを提出しているが、この襟ネームのコピーによっても本審判の請求の登録前3年以内に日本国内において被請求人が本審判の請求に係るいずれかの指定商品についての登録商標を使用していることを証明したことにもならない。

更に、上記答弁書には、上記以外の添付書類も提出されているが、それらの添付書類によっても本審判の請求の登録前3年以内に日本国内において被請求人が本審判の請求に係るいずれかの指定商品についての本件商標を使用していることを証明したことにもならない。

従って、本件商標の登録は、商標法50条第1項の規定により取り消されるべきである。

3 被請求人の答弁

被請求人は、本件審判の請求は成り立たない旨の審決を求めると答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として取引確認書、襟ネームのコピー、修理の経過ファクシミリ、修理取引確認書、コート添付の商標のコピー及びコート添付のタグのコピーを提出した。

被請求人は、本件商標を天然素材であるカシミヤ、シルク、綿を用いた製品の中でも特に洗練された商品に日本国内並びに中華人民共和国の奥井 孝が関与する現地法人の日本向け商品に今日迄使用してきた。

例えば平成8年に中華人民共和国、上海OES INTERNATIONAL TRADE CO.,LTDより輸入したシルクTシャツ、タンクトップの襟ネーム表示(添付資料、取引確認書、襟ネームのコピー)の通りである。

次の事実によっても、継続使用を証明することが出来る。

平成5年秋に中華人民共和国の上海世界時装有限公司に発注、輸入したカシミア100%高級コート5種類の内4種、商品コード041−0013、041−0042、041一0043に本件商標を使用、全国の小売商に販売を開始、販売まもなく商品コード041一0043に縫製的な不具合が見つかり、このまま販売を継続すると信用の下落につながるので、社内にて修理の方策を検討、結果、パターンの修正を含む大修理となる為、この秋冬のシーズンに間に合わす事は時間的に困難であることが判明、今期の販売は良品の一部に留め販売を凍結断念。平成6年の春に発注元に修理を依頼、夏には修理を完了。平成6年10月より平成7年2月までに輸入量の6割を処理、このあたりよりバブル経済の咎めが出て販売に苦慮することが多くなり、この商品は定番的な高級品であるので、見切り処理をせずに時間をかけての販売方法が得策と考え、在庫の処理をした為に数年を要することとなった。

このような状況からしても、商標権者が本件商標を継続使用している事実を証明できる(添付資料、取引確認書、修理の経過ファクシミリ、修理取引確認書、コート添付の商標のコピー、コート添付のタグのコピー)。

4 当審の判断

商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは、被請求人は、同条第2項に規定されているとおり、その取消請求に係る指定商品について当該商標を使用していることを証明し、又は使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り、その指定商品に係る商標登録の取消を免れない。

そこで、被請求人が本件商標の使用の事実を証明するものとして提出した各書証をみるに、1996年5月22日付の「SALES CONFIRMATION」と題する書類によれば、売り主「SHANGHAI OES INTERNATIONAL TRADE CO.,LTD」と買い主「OKUI KYOMISE,OKUI TAKASHI」との間で、「シルクTシャツ、タンクトップ」の取引があったことを窺うことができる。

しかしながら、この取引確認書のみをもってしては、現実に我が国に当該商品が輸入された事実を確認できないばかりでなく、取引確認書には商標の記載がないから、当該「シルクTシャツ、タンクトップ」にいかなる商標が使用されていたのかも確認することはできない。

この点について、被請求人は、襟ネームに「Coquelin」の文字その他の文字及び図形からなる商標が付されたシャツのコピーを提出している。これによれば、確かに、襟ネームには本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されていることを認めることはできるが、このシャツが取引確認書に表されている商品であることを具体的に示すもの、例えば、商品番号等の記載があれば格別、それらの表示もなく、両書証の関連性を認めることはできない。

また、被請求人は、背景事情として、中華人民共和国の上海世界時装有限公司に発注、輸入したカシミア100%高級コートに関する不具合商品についての修理の経過ファクシミリ、修理取引確認書、コート添付の商標のコピー及びコート添付のタグのコピー(同タグ見本を含む。)を提出して、この高級コートにも継続して本件商標が使用され、販売されていたものである旨主張している。

しかしながら、平成5年から同6年にかけて、上海世界時装有限公司との間で高級コートの修理についてのやり取りがあったことは認められるにしても、当該コートが本件審判の請求の登録前3年以内に我が国において販売されていたことを裏付ける証拠は提出されていない。

してみれば、被請求人提出の証拠方法をもってしては、本件商標は、本件審判請求の登録前3年以内に、被請求人により、日本国内において使用していたことを主張、立証し得たものとはいえないから、本件商標は、この点において取消事由が存するものといわなければならない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべきものとする。

よって、結論のとおり審決する。

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