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Trademark Appeal Case

周知商標と称呼の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2011−900256(T2011−900256/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5405520号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件商標は、「VITALITE」(その構成中の「E」の文字には、アクサン−テギュが付されている。)の欧文字を横書きしてなり、平成21年11月27日に登録出願、第5類「食餌療法用飲料,食餌療法用食品,食餌療法用薬剤,食用植物繊維(栄養食品を除く。),医療用栄養補助剤,医療用栄養添加剤」、第29類「豆乳,ダイエット用のプロテイン・脂質・食物繊維・ビタミン・ミネラル・アミノ酸・脂肪酸・植物等を主原料とするカプセル状・粉末状・顆粒状・錠剤状・固形状・ゲル状・ゼリー状・クリーム状・ペースト状・ドラジェ状・ブロック状・液体状・濃縮液状又は袋詰の加工食品」、第30類「コーヒー,茶,ココア,砂糖,米,代用コーヒー,食用穀粉,穀物の加工品,パン,ペストリー(生地)及び菓子,ブドウ糖・麦芽糖・糖液・糖蜜・オリゴ糖・蔗糖を主原料とするカプセル状・粉末状・顆粒状・錠剤状・固形状・ゲル状・ゼリー状・クリーム状・ペースト状・ドラジェ状・ブロック状・液体状・濃縮液状又は袋詰の加工食品」及び第32類「アルコール分を含まない果実飲料,アルコール分を含まない清涼飲料,果実飲料,シロップ,ビール製造用調製品,果実飲料製造用調製品,清涼飲料製造用調製品,プロテイン・脂質・食物繊維・ビタミン・ミネラル・アミノ酸・脂肪酸・植物等を原材料として成るアルコール分を含まない果実飲料,プロテイン・脂質・食物繊維・ビタミン・ミネラル・アミノ酸・脂肪酸・植物等を原材料として成るアルコール分を含まない清涼飲料」を指定商品として、同23年3月1日に登録査定、同年4月8日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第2577115号商標は、別掲のとおりの構成からなり、平成2年8月29日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年9月30日に設定登録され、その後、同15年8月19日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同年10月15日に指定商品を第29類「加工野菜及び加工果実」とする指定商品の書換登録がされたものである。

そして、申立人は、ダイエット食品等の健康補助食品に使用している別掲のとおりの構成からなる商標(以下「引用商標1」という。)、「VITALITE」の欧文字を横書きしてなる標章(以下「引用商標2」という。)及び「バイタライト」の片仮名を横書きしてなる標章(以下「引用商標3」という。)を引用している。なお、以下これらをまとめて「引用商標」という場合がある。

3 登録異議の申立ての理由(要旨)

申立人は、その申立ての理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第57号証(枝番号を含む。)を提出している。

(1)商標法第4条第1項第10号について

ア 引用商標の周知性について

(ア)VITALITE(バイタライト)製品は、ダイエット食品等の健康補助食品として、昭和60年(1985年)に米国において販売が開始され、我が国においても、進出をした平成2年(1990年)から販売が開始された(甲第3号証及び甲第4号証)。申立人は、登録第2577115号商標が設定登録された平成5年(1993年)から、該商標を付したVITALITE(バイタライト)製品を販売している。

(イ)VITALITE(バイタライト)製品は、我が国においては、平成21年(2009年)9月に開設された青山店(東京都港区)及び同22年(2010年)3月に開設された桜新町店(東京都世田谷区。同23年(2011年)9月末日に閉店。)のほか、ディストリビューター(広範な販売網を持つ個人)やインターネットにより幅広く販売されている(甲第6号証ないし甲第8号証)。

また、米国においては、約8万2500名のディストリビューターを有しており、さらに、中国に796店舗、台湾に241店舗、韓国に106店舗、マレーシアに66店舗及びシンガポールに14店舗のディストリビューターによる店舗が開設されている(甲第9号証の4及び甲第23号証)。

(ウ)全世界におけるVITALITE(バイタライト)製品の年間売上げは、平成19年(2007年)に約85億円、平成20年(2008年)に約60億円、平成21年(2009年)に約55億円、平成22年(2011年)に約25億円である(甲第9号証の3)。

(エ)VITALITE(バイタライト)製品は、我が国においては、平成21年(2009年)から発行されている「サンライダー・ニュースレター」に広告等が掲載されている(甲第10号証ないし甲第18号証)。

また、上記(イ)にいう店舗が開設された各国においては、新聞を始め、雑誌やインターネットの記事に広告が掲載されている(甲第24号証ないし甲第31号証、甲第35号証及び甲第36号証)。

さらに、シンガポールや台湾においては、「ニュースレター」やポスターに広告が掲載されている(甲第37号証ないし甲第57号証)。

(オ)以上のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願日前に国内外において申立人の商品を示すものとして需要者の間に広く認識されている。

イ 本件商標と引用商標の類似性

本件商標は「VITALITE」(その構成中の「E」の文字には、アクサン−テギュが付されている。)の欧文字からなるのに対し、引用商標1は、別掲のとおり、「Vitalite」(その構成中の「V」の文字は、デザイン化されている。)の欧文字、引用商標2は「VITALITE」の欧文字からなるものであるから、外観において相紛らわしく、「バイタライト」の称呼を同じくするものである。

また、引用商標3は「バイタライト」の片仮名を横書きしてなるものであるから、本件商標と「バイタライト」の称呼を同じくするものである。

さらに、本件商標は、フランス語で「活力」を意味する語であるものの、これを我が国の需要者が直ちに理解するとはいい難いものであるのに対し、引用商標は、造語であって何ら観念を生じないものであるから、観念において両商標を比較することはできない。

したがって、本件商標と引用商標とは、称呼を共通とし、外観が紛らわしい類似する商標である。

ウ 指定商品の類似性

本件商標の指定商品は、引用商標が使用されているダイエット食品等の健康補助食品と類似する。

エ 小括

以上のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時に申立人の商品を示すものとして需要者の間に広く認識されていたものであり、また、本件商標と引用商標とは類似するものであって、かつ、両商標が使用される商品も類似するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第15号について

上記(1)のとおり、本件商標と引用商標とは類似するものであり、また、引用商標は、本件商標の登録出願時に申立人の商品を示すものとして需要者の間に広く認識されていたものであることに加え、申立人が健康補助食品の製造・販売を主な事業としていることや、両商標が使用される商品が類似するものであって、その取引者及び需要者が共通していることからすれば、本件商標をその指定商品に使用する場合には、これに接する取引者、需要者は、引用商標を連想又は想起し、その商品が申立人の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

(3)商標法第4条第1項第19号について

上記(1)のとおり、本件商標と引用商標とは類似するものであり、また、引用商標は、申立人が使用する商標として世界(特に米国及びアジア諸国)において周知となっていることに加え、申立人が健康補助食品の製造・販売を主な事業としていることや、両商標が使用される商品が類似するものであって、その取引者及び需要者が共通していることからすれば、本件商標の商標権者が引用商標と類似する商標を選択し、それを指定商品に使用することには、引用商標の信用にフリーライドする目的があるというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。

(4)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同項第15号及び同項第19号に違反してなされたものであるから、商標法第43条の2により、取り消されるべきである。

4 当審の判断

(1)引用商標の周知性について

申立人は、引用商標が本件商標の登録出願時に申立人の商品を示すものとして需要者の間に広く認識されていたものである旨主張しているが、申立人の提出に係る証拠のうち、本件商標の登録出願日(平成21年11月27日)前に係るものであることを確認できるものは、わずかに甲第6号証の1及び2、甲第24号証並びに甲第29号証にとどまり、かつ、これらをみても、「サンライダー・ジャパン・インク」が発行する「Sunrider Newsletter JAPAN」と称する書面であって引用商標に係る記載としては「販売終了予定の製品 ■バイタライト アクション キャップ<粉末>195501」の記載があるもの(甲第6号証の1及び2)、1998年(平成10年)1月7日発行の「星洲日報」であっていかなる商品か不明であるもののその包装箱に「Vitalite」(引用商標とは異なる態様のもの。)の表示が視認できるもの(甲第24号証)及び1992年(平成4年)10月28日発行の「星洲日報 特刊」であっていかなる商品か不明であるもののその商品紹介欄に引用商標1の表示があるもの(甲第29号証)にすぎないものである。

また、申立人の提出に係る証拠を総合してみても、申立人の主張を認めるに足りる証拠を見いだせない。

したがって、引用商標が申立人の業務に係る商品について使用され、本件商標の登録出願時に既に、国内はもとより外国においても、需要者の間に広く認識されていたと認めることはできない。

(2)商標法第4条第1項第10号該当性について

商標法第4条第3項は、同条第1項第10号に該当する商標であっても、その登録査定時のみならず、登録出願時においても同号に該当しないものについては、その規定を適用しない旨定めているから、本件商標が同号に該当するというためには、本件商標の登録出願時及び登録査定時のいずれにおいても同号に該当しなければならないものと解されるところ、引用商標については、上記(1)のとおり、本件商標の登録出願時に既に需要者の間に広く認識されていたと認めることができない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号所定のその他の要件について論及するまでもなく、同号に該当しない。

(3)商標法第4条第1項第15号について

商標法第4条第3項は、同条第1項第15号についても適用されるところ、引用商標が本件商標の登録出願時に既に需要者の間に広く認識されていたと認めることができないことは、上記(1)のとおりである。

してみれば、本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該商品が申立人又は同人と組織的若しくは経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように連想、想起することはなく、その出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。

(4)商標法第4条第1項第19号該当性について

商標法第4条第3項は、同条第1項第19号についても適用されるところ、引用商標が本件商標の登録出願時に既に、国内はもとより外国においても、需要者の間に広く認識されていたと認めることができないことは、上記(1)のとおりである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号所定のその他の要件について論及するまでもなく、同号に該当しない。

(5)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同項第15号及び同項第19号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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