Trademark Appeal Case
京と京都の称呼・外観
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900311(T2011−900311/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5414581号商標(以下「本件商標」という。)は、「京都茶房」の文字を標準文字で表してなり、平成22年9月15日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同23年4月15日に登録査定、同年5月27日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
(1)申立人が引用する商標
登録第5325336号商標(以下「引用商標」という。)は、「京茶房」の文字を標準文字で表してなり、平成21年6月3日に登録出願、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同22年5月28日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。
(2)具体的な理由
本件商標は、「京都」と「茶房」との構成要素からなり、「キョートサボー」の呼称を生ずることは明らかである。
他方、引用商標は、「京」と「茶房」との構成要素からなり、「キョーサボー」の呼称を生ずるものである
また、「広辞苑」(第六版)にも示されているように、「京」の文字は「京都の特称」であり、「京都」と「京」とは実質的に観念が同一である。
してみれば、本件商標と引用商標は、「キョートサボー」と「キョーサボー」との呼称において類似であり、「京都」と「京」の観念において同一の商標である。そして、本件商標と引用商標の指定商品は、同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号のより取り消されるべきものである。
3 当審の判断
本件商標は、上記1のとおり「京都茶房」の文字からなり、該文字に相応して「キョウトサボウ」の称呼を生じ、「京都の茶房」の観念を生じるものである。
他方、引用商標は、「京茶房」の文字からなり、該文字に相応して「キョウサボウ」の称呼を生じ、また、その構成中「京」の文字が「1.皇居のある土地。みやこ。帝都。2.京都の特称」などの意味を有する(広辞苑 第六版)から、「みやこ(都)の茶房」「京都の茶房」などの観念を生じるものである。
そこで、本件商標と引用商標とを比較すると、外観においては、両者は、それぞれの構成上記のとおりであり、前者の2文字目において「都」の文字の有無に差異を有し、この差異が漢字4文字と3文字という比較的少ない文字構成からなる両商標全体の印象に与える影響は小さいものとはいえず、相紛れるおそれのないものとみるのが相当である。
次に、両商標からそれぞれ生じる「キョウトサボウ」と「キョウサボウ」との称呼を比較すると、両者は、前者の第3音において「ト」の音の有無に差異を有し、該差異音「ト」が破裂音であり明瞭に聴取されるものであるから、この差異が6音と5音という比較的短い音構成からなる両称呼に与える影響は小さいものとはいえず、かれこれ聞き誤るおそれのないものと判断するのが相当である。
また、観念においては、後者は「みやこ(都)の茶房」「京都の茶房」などの観念を生じるものであるから、両商標は「京都の茶房」の観念を共通にする場合もあるものといえる。
そうとすると、両商標の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、本件商標と引用商標とは、観念を共通にする場合があるとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれがないから、両者を同一又は類似の商品について使用しても商品の出所について混同を生じさせるおそれのない非類似の商標というべきである。
さらに、他に本件商標と引用商標とが類似するというべき理由は見いだせない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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