Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2011−900119(T2011−900119/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
登録第5382126号商標(以下「本件商標」という。)は、「GUESS WITH JESS」の文字を書してなり、平成20年6月11日登録出願された商願2008−45763号の分割出願として、同21年6月10日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同22年11月26日に登録査定、同23年1月7日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号ないし第25号証を提出した。
(1)引用商標
ア 登録第1795813号商標(以下「引用商標1」という。)は、「GUESS ?」の文字を書してなり、昭和57年9月10日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、昭和60年7月29日に設定登録され、その後、平成8年1月30日及び同17年8月2日の2回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品については、同18年8月9日に、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品に指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
イ 登録第2240085号商標(以下「引用商標2」という。)は、「GUESS?」の文字を書してなり、昭和61年4月30日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成2年6月28日に設定登録され、その後、同12年4月11日及び同22年1月12日の2回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品については、同年3月10日に、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品に指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
ウ 登録第2213017号商標(以下「引用商標3」という。)は、別掲(1)に示す構成からなり、昭和62年9月10日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成2年2月23日に設定登録され、その後、同11年9月28日及び同21年9月1日の2回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品については、同年11月4日に、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品に指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
エ 登録第2134154号商標(以下「引用商標4」という。)は、別掲(2)に示す構成からなり、昭和60年7月22日に登録出願、第22類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、平成元年4月28日に設定登録され、その後、同11年3月23日及び同21年1月20日の2回にわたり商標権存続期間の更新登録がなされ、さらに、指定商品については、同年4月22日に、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品に指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
以下、一括していうときは、「引用商標」という。
(2)具体的理由
ア 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、その構成から一部が省略されて「ゲス」のみの称呼も生じる。これに対し、引用商標は、いずれも「ゲス」の称呼を生じるから、本件商標は、引用商標と称呼において類似する。また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似のものを有するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
イ 商標法第4条第1項第15号について
「GUESS」の英文字は、申立人の社名である「GUESS? INC.」の一部であり、申立人にかかる世界的に使用され且つよく知られた著名な商標である。そして、引用商標は、いずれも申立人の商標として、広く一般に知られているから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれがある。
してみれば、本件商標は、その指定商品について使用された場合には、申立人の業務に係る商品と出所の混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、「GUESS WITH JESS」の文字からなるものであるところ、当該構成文字「GUESS」「WITH」「JESS」の文字の間に半文字程度の空白があるとしても、いずれも同じ書体、同じ大きさの文字をもって、一連に纏まり良く構成されており、いずれかの部分で軽重や主従の関係を見いだすことはできず、殊更、前半部の「GUESS」部分に限定して、それより生じる称呼をもって取引に資されるとすべき格別の理由はみいだせないものである。そして、構成文字全体に相応して生ずる「ゲスウイズジェス」の称呼も格別冗長でなく、一気に称呼し得るものである。
してみると、本件商標は、「ゲスウイズジェス」の称呼を生ずるものであり、単に「ゲス」の称呼は生じないというべきであり、また、特定の観念を生じさせない一連の造語というべきである。
他方、引用商標1及び2は、「GUESS」と「?」とからなり、また、引用商標3及び4は、別掲のとおり、逆三角形内に「GUESS」及び「?」を配してなるものであり、いずれも、その構成文字部分「GUESS」に相応して、「ゲス」の称呼及び「推測」の観念を生じるものである。
しかして、本件商標と引用商標との類否についてみるに、両商標は、外観が明らかに相違し、称呼においては、本件商標「ゲスウイズジェス」の称呼と引用商標「ゲス」の称呼とは、後半で「ウ」「イ」「ズ」「ジェ」「ス」の音の有無の相違を有するものであるから、それらは、その構成音あるいは構成音数において明らかな差異があり、これらを一連に称呼した場合には、全体としての音感が異なり、十分に聴別し得るものである。
また、本件商標と引用商標とは、観念においては、比較できないものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれよりみても相紛れるおそれのない、非類似の商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
前記(1)の認定のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の別異の商標と認められるものである。
そして、申立人提出の証拠によれば、引用商標4及び「GUESS」が時計・化粧品等の商品に使用されていることを窺い知ることができる。しかしながら、全証拠によっても、「GUESS」が本件商標の登録出願時及び査定時において、申立人の業務に係る商標として、需要者の間に広く認識されているに至っているとまでは認めることはできない。
そうとすると、商標権者が本件商標をその指定商品に使用したとしても、これに接する需要者をして、申立人又は引用商標を想起させるものとは認められず、当該商品を申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがある商標ということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。