結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2010−14311(T2010−14311/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲のとおり、「炭都饅頭」の漢字を縦書きしてなり、第30類「饅頭」を指定商品として、平成21年7月1日に登録出願されたものである。
登録第5149010号商標は、「TANTO」の欧文字と「タント」の片仮名を上下二段に書してなり、平成19年10月3日に登録出願、第30類「茶,菓子及びパン,調味料,香辛料,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類」を指定商品として、同20年7月4日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
本願商標は、別掲のとおり、「炭都饅頭」の漢字を江戸文字の書体で縦書き一行にまとまりよく表してなるところ、その構成中、「炭都」の文字は、「炭鉱で栄えた都市。」程の意味を有し、「饅頭」の文字は、「小麦粉などの粉をこねた皮で餡を包んで蒸すなどした和菓子の一種。まんじゅう。」の意味を有するものである。
そして、その構成中の「饅頭」の文字部分は、本願の指定商品の「饅頭」との関係において、和菓子の一種を示す普通名称であって、当該文字部分だけでは自他商品識別力が希薄であることは否定できないものの、本願商標は、強い印象を与える江戸文字の同じ書体、同じ大きさ、等しい間隔で、縦一行にまとまりよく一体的に表されていることから、「炭都」と「饅頭」の文字とは、特に軽重の差を見出すことができないものである。
そうすると、本願商標は、縦1行にまとまりよく記して成る外観を有し、「炭都」の文字部分が、特に強調された外観のものではないから、「饅頭」の語の自他商品識別力が希薄であるとしても、「炭都」の文字部分が直ちに要部となるとはいえず、殊更に、その構成中の「饅頭」の文字部分を捨象して「炭都」の文字部分のみに着目し、これのみをもって取引に資されるというよりは、むしろ構成文字全体をもって取引されるというべきである。
そうとすれば、本願商標は、その構成文字に相応して、「タントマンジュウ」の一連の称呼のみを生ずるものであって、該称呼も無理なく一連に称呼し得るものであるから、単に「タント」の称呼は生じないものである。
そして、本願商標は、上記のとおり、「炭都」の文字部分のみが本願商標の要部ではないところ、福岡県田川市のホームページ等では炭鉱で栄えた都市を意味する語として「炭都」が使用されていること(甲第36号証)に照らすと、本願商標からは「炭鉱で栄えた都市にちなんだ饅頭」程度の観念が生じるものであり、仮に九州の三池炭鉱付近の都市が石炭の産出で繁栄した歴史を知らない者であったとしても、「石炭を産出する都市にちなんだ饅頭」や、少なくとも「炭の生産をする都市にちなんだ饅頭」程度の観念は生じるものと認められる。加えて、請求人は饅頭の皮の材料に竹炭を加え、皮を意図的に黒くして、石炭を連想させる外観の饅頭に「炭都饅頭」の商標を付して販売しており(甲第23号証)、その場合には尚更、請求人の上記商品に接した需要者ないし取引者は、「炭鉱で栄えた都市にちなんだ饅頭」程度の観念を生じると容易に認めることができる。
他方、引用商標からは、「沢山」の意味を持つ俗語「たぁんと」、「たんと」から来る観念が生じるか、あるいはイタリア語を知っている需要者、取引者にとってはその欧文字から「沢山の」という観念が生じると認められる。
そうすると、本願商標から生じる観念と引用商標から生じる観念は明らかに異なる。
結局、本願商標と引用商標とは、その外観も大きく異なり、両商標から生じる称呼も観念も異なる(あるいは、称呼が共通する場合があるとしても、外観、観念の違いが称呼の共通を大きく凌駕する。)から、両商標は類似しない。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)まとめ
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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