1 本願商標
本願商標は、「もちもちライチ」の文字を書してなり、第31類「ライチ」を指定商品として、平成22年4月22日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、拒絶の理由に引用した登録第4691204号商標(以下「引用商標」という。)は、「もちもち」の文字を標準文字で表してなり、平成13年6月7日に登録出願、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),豆,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,乳製品,食用油脂,食用たんぱく」を指定商品として、平成15年7月11日に設定登録され、現在も有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記1のとおり、「もちもちライチ」の文字を書してなるところ、その構成文字は、同書、同大、等間隔に外観上まとまりよく一体に表されており、構成文字全体から生ずる「モチモチライチ」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、本願商標を構成する「もちもち」の文字は、「適度な弾力があること。」等の、また、「ライチ」の文字は、「ムクロジ科の常緑高木の果樹。果肉は多汁で香気があり美味。」等を意味するものであるところ、食品関係を扱う業界においても、「もちもち」は、一般に食感がもちもちとしたものであること、つまり、適度な弾力がある食感を表示するものとして、広く採択、使用されているものであり、また、「ライチ」は、指定商品との関係において、商品の普通名称を表示したものであることからすると、本願商標を構成する「もちもち」及び「ライチ」の各文字は、自他商品の識別標識として機能し得ないか又は極めて弱いものとみるのが自然である。
そして、一般に識別力がないか又は弱い文字同士を結合してなる商標においては、その構成中のいずれかの文字部分のみが着目され記憶されることなく、全体として一体のものとして認識されるものであり、本願商標においても外観上まとまりよく一体に表された「もちもちライチ」の構成文字全体として、取引者、需要者に認識、把握されるとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商標は、その構成文字全体に相応した「モチモチライチ」の一連の称呼のみが生ずるものであって、単に「モチモチ」の称呼は生じないものというべきである。
したがって、本願商標より「モチモチ」の称呼を生ずるとし、そのうえで、本願商標と引用商標とが称呼上類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。