結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2011−15330(T2011−15330/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、「おいしさの黄金比」の文字を標準文字で表してなり、第32類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成22年11月24日に登録出願、指定商品については、原審における同23年4月20日受付けの手続補正書により、第32類「清涼飲料(「コーヒーシロップ」を除く。),果実飲料,豆乳飲料,ビール製造用ホップエキス,飲料用野菜ジュース」と補正されたものである。
原査定において、本願の拒絶理由に引用した登録第4916625号商標(以下「引用商標」という。)は、「黄金比」の文字を標準文字で表してなり、平成17年4月28日に登録出願、第30類「コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン」を指定商品として、同年12月16日に設定登録されたものである。
請求人は、本願商標の指定商品中の「飲料用野菜ジュース」(以下「本願商品」という。)と、引用商標の指定商品中の「アーモンドペースト」(以下「引用商品」という。)とは、類似しない商品であるから、本願商標を拒絶する理由はない旨の主張をしているので、これについて検討する。
商品の類否の判断は、取引の実情、即ち、商品の生産部門、販売部門、原材料及び品質、用途、需要者の範囲が一致するか否か、完成品と部品との関係にあるか否か等を総合的に考慮して判断をすべきものであり、その類否は、2つの商品に同一又は類似の商標が使用された場合、これに接する取引者、需要者が商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって判断すべきものである。
そこで、本願商品と引用商品について検討する。
(1)原材料及び品質
本願商品は、「トマト,セロリ,ニンジン,キャベツなど生食できる野菜をしぼったジュース。」(「改訂 調理用語辞典」社団法人全国調理師養成施設協会発行)であり、野菜を原材料とする飲料であるのに対し、引用商品は、「アーモンド1に対し砂糖2を配し,これに卵かブドウ糖を充分に添加したペーストのことで,マジパンに似ている。」(「パン・洋菓子事典」パン・洋菓子事典編纂会発行)であり、アーモンドと砂糖を原材料とするペースト状のものであるから、両商品は、原材料、品質が相違する。
(2)用途
本願商品は、そのまま飲用されるものであるのに対し、引用商品は、菓子を作るための材料として用いられるものであるから、両商品は用途が相違する。
(3)生産部門及び販売部門
本願商品は、飲料メーカーによって生産され、メーカーから直接販売されるか、一般には、自動販売機やコンビニエンスストアなどの小売店にて販売される商品である。
一方、引用商品は、ナッツ類の加工業者や製菓材料などの食品の素材メーカーによって生産され、菓子材料を取り扱う専門店等の製菓材料販売部門で販売される商品であるから、両商品は、生産部門及び販売部門が相違する。
(4)需要者
本願商品が、広く一般の人々及びレストラン等の飲料を提供する飲食店を需要者とするのに対し、引用商品は、ケーキ等の菓子を製造する企業や店舗及び家庭にて菓子作りをする者を需要者とするものであって、需要者の範囲は一部一致するものの、両商品の需要者は概ね、相違する。
してみると、両商品は、原材料及び品質、用途、生産部門及び販売部門及び需要者の範囲等において相違し、また、完成品と部品等との関係にないことも明らかであるから、両者に同一又は類似の商標が使用された場合において、これに接する取引者、需要者が商品の出所について誤認、混同を生ずるおそれはないものとみるのが相当である。
そうとすれば、本願商品と引用商品とは、互いに類似しない商品といわざるを得ない。
その他、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、類似する商品と認められない。
なお、上記した商品及び役務の類否の判断は、我が国の商取引の実情、経済界の現状に即応すべきところ、近年の商取引の事情の変化により、これまでの「類似商品・役務審査基準」は、必ずしも取引の事情に即応したものとはいえなくなってきていた。そして、「商標制度の在り方について」(平成18年2月産業構造審議会知的財産政策部会報告書)等においても、これまでの「類似商品・役務審査基準」について、経済の実態や取引の実情に合致したものに変更すべきとの要請もあった。そこで、商品及び役務の区分に属する商品又は役務について規定する商標法施行規則別表の一部改正(平成23年経済産業省令第66号 平成23年12月5日公布)が行われたところ、これに対応し、かつ、商品及び役務の類否関係を経済の実態や取引の実情に合致したものとした「類似商品・役務審査基準」が〔国際分類第10版対応〕として作成されたところである。
これによれば、本願商品と引用商品とは非類似の商品としての取り扱いがなされているものである。
したがって、本願商標と引用商標とは、その指定商品において類似しないものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。