結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 平成11年審判第30127号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第1854189号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、昭和58年7月15日に登録出願、同61年4月23日に設定の登録、その後、平成8年5月30日に商標権存続期間の更新登録がなされたものである。
請求人は、「商標法第50条第1項の規定により登録第1854189号の指定商品中『家事用手袋及びその類似商品』についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証の1及び2を提出した。
請求人の調査によると、登録第1854189号の商標は、指定商品中「家事用手袋及びその類似商品」について過去3年間使用された事実が認められず、また当該不使用につき正当な理由も発見できないので、商標法第50条第1項の規定に基づき、その指定商品中「家事用手袋及びその類似商品」について登録を取り消されるべきものである。
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし同第7号証を提出した。
被請求人は、審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標を、請求に係る指定商品について使用しているから、請求人の主張には理由がない。
本件商標は、上段に片仮名「グリーンシャワー」、下段にローマ字「GREENSHOWER」を配した構成である。そして、被請求人は、商標「GREENSHOWER」を、取消しに係る商品中の「靴下」に使用している。
乙第1号証は、乙第2号証の紙ラベルが取り付けられた「靴下」を撮影した写真であり、同号証中、写真1と写真2は、紙ラベルの表側と裏側を入れ替えて撮影したもので、写真3は写真2の紙ラベル部分を拡大して撮影したものである。
乙第2号証は、「GREENSHOWER」の文字が印刷された靴下用の紙ラベルを示しており、同号証中、丸1は前記紙ラベルの表側、丸2は裏側が見えるように、台紙に夫々貼り付けたものである。紙ラベルの表側には「GREENSHOWER」の文字が大きく印刷され、紙ラベルの裏側には、「GREENSHOWER」の文字が小さく印刷されると共に、「丸高衣料(株)」、品番「R31300」、サイズ「19〜21cm」が印字されている。この「19〜21cm」は、足のサイズを表している。
このように、被請求人は、商標「GREENSHOWER」及び品番「R31300」の文字が印刷された紙ラベルを、商品「靴下」に取り付けて使用している。
ここで、「GREENSHOWER」は、本件商標中のローマ字に一致し、また、本件商標中の片仮名文字とは、同一の称呼であって、『緑のシャワー』をイメージする同一の観念である。
従って、乙第1号証及び乙第2号証の商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標であるから、その使用は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の使用に該当する。
次に、被請求人は、商標「GREENSHOWER」の商品「靴下」の使用が、審判請求の登録前3年以内に日本国内において行われたものであることを明らかにする。
乙第3号証は、丸高衣料株式会社が、その配送部門の株式会社丸高デリバリーを通じて、衣料品の小売業者であるこどもの森鳥取店(鳥取県鳥取市扇町101)へ納入した靴下の納品伝票(控)であり、その伝票番号は38435である。
乙第3号証の品名欄には、「R31300(131)3Pセットムジクツ」と印字されている。ここで、括弧書きの「(131)」は、商品管理目的のために併記された数字である。「3Pセット」は、3足で1組の商品を意味し、「ムジ」は「無地」を意味する。「クツ」は、「クツシ夕」と印字すべきところが、印字可能字数をオーバーしたために、前半部分の「クツ」だけが印字されたものである。
乙第3号証の納品伝票中、左上部に印字された「980901」の数字は、商品の発送日が1998年9月1日であること、伝票番号欄の下に印字された「980902」の数字は、商品の客先納入予定日が1998年9月2日であることを示している。
乙第4号証は、宅配荷物の配達事実を証明する書類であって、今般の審判請求に係わり、株式会社丸高デリバリーが佐川急便へ要求したもので、佐川急便の埼玉業務課の担当者(岩田)から、丸高デリバリーの担当者(まるせ)へ送付されたFAX送付票(写)である。
このFAX送付票には、佐川急便が宅配した荷物の到着原票の着店控が添付されている(添付の原票では「到」の文字が欠けている)。この到着原票によれば、荷送人は、「埼玉県北葛飾郡杉戸町堤根4460 株式会社丸高デリバリー」であり、荷受人は、「鳥取県鳥取市扇町101パザガーデンIF こどもの森 鳥取」である。なお、荷送人の株式会社丸高デリバリーは、被請求人である丸高衣料株式会社の関連会社であって、被請求人の取扱いに係る商品の配送を専らの業務としている。
FAX送付票に添付された到着原票には、平成10年9月1日と印字されているが、これは宅配荷物の発送日を表している。荷姿の欄には、「袋−1、38434,435」が印字されている。これは袋が1つであり、その中身が「38434」と「38435」によって関連づけられていることを意味する。また、受領印の欄には、荷受人の「こどもの森」の署名が受領者によってなされている。
これらの証拠書類について、まず、乙第1号証と乙2号証を参照することにより、品番R31300に係る商品は、商標「GREENSHOWER」が付された靴下であることがわかる。また、乙第3号証を参照することにより、伝票番号38435の納品伝票は、品番R31300に係る商品「靴下」について、1998年9月2日を納入予定日として、1998年9月1日に発送の手配が行われたことがわかる。
さらに、乙第4号証を参照することにより、伝票番号38435に係る商品は、佐川急便を通じて、平成10年9月1日に発送され、こどもの森鳥取店へ届けられたことがわかる。
以上より、被請求人は、審判請求の登録前3年以内に、商標「GREENSHOWER」が付された商品「靴下」を、こどもの森鳥取店へ販売する行為、つまり商標法第2条第3項第2号に規定された商標の使用行為を行なったことが証明される。
乙第5号証は、丸高衣料株式会社営業部垂水久人による証明であり、乙第3号証の納品伝票の関係者として、商標「GREENSHOWER」が付された子供用靴下の発送業務を行なったことが証明されている。
乙第6号証は、こどもの森鳥取店渡瀬清恵による証明であり、乙第4号証の到着原票に記載された袋荷物には、商標「GREENSHOWER」が付された子供用靴下が含まれていたことが証明されている。
乙第7号証は、丸高衣料株式会社の会社案内である。丸高衣料株式会社では、子供用衣服の商品展開を、年代別(サイズ別)に夫々のブランドを付して行なっており、第4頁に示されるように、商標「GREENSHOWER」は、身長130〜160cmの男児を対象として用いている。
「GREENSHOWER」の「靴下」への使用は、この商品展開の一環であり、乙第3号証ないし乙第6号証についても、数多くある販売商品の単なる一例である。
以上のとおり、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件登録商標と社会通念上同一と認められる商標「GREENSHOWER」を、請求に係る商品中の「靴下」に使用していたことは明らかである。
乙第1号証ないし同第7号証によれば、被請求人は、「GREENSHOWER」の文字を表示した「靴下」を、1998年9月2日に鳥取市扇町101在の「こどもの森 鳥取」に納品したことが認められる。
そして、当該「靴下」に表示された「GREENSHOWER」の商標は、本件商標と社会通念上同一の商標と認められるものであり、使用に係る商品「靴下」は、本件取消請求に係る商品「家事用手袋及びその類似商品」中に含まれるものと認められる。
そうすると、被請求人は、本件商標を取消請求に係る商品中の「靴下」について、本件審判請求の登録前3年以内に使用していたものといわざるを得ない。
なお、請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁していない。
したがって、本件商標は商標法第50条の規定により、その指定商品中の「家事用手袋及びその類似商品」についての登録を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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