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Trademark Appeal Case

商標の記述性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2011−900264(T2011−900264/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5408038号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5408038号商標(以下「本件商標」という。)は、「おひさまの消臭」の文字を標準文字で表してなり、平成22年12月17日に登録出願、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,つや出し剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,芳香剤(身体用のものを除く。),その他の香料類」及び第5類「薬剤,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,医療用腕環,失禁用おしめ,はえ取り紙,防虫紙」を指定商品として、同23年4月4日に登録査定、同年4月22日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、次の(1)及び(2)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。また、これらをまとめていうときは、以下「引用商標」という。

(1)登録第5350205号商標(以下「引用商標1」という。)は、「おひさま」の平仮名を標準文字で表してなり、平成22年1月18日に登録出願、第3類「薫料,化粧品,歯磨き,つけづめ,つけまつ毛,かつら装着用接着剤,つけまつげ用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり」及び 第5類「薬剤」を指定商品として、同年9月3日に設定登録されたものである。

(2)登録第4284430号商標(以下「引用商標2」という。)は、「おひさま」の平仮名を書してなり、平成9年9月12日に登録出願、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,しょうゆ,その他の調味料,香辛料,食品香料(精油のものを除く。),穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤,酒かす,ホイップクリーム用安定剤」を指定商品として、同11年6月18日に設定登録され、その後、2件の商標登録の取消し審判(審判2004−30905、審判2011−300217)により、指定商品中「菓子及びパン,角砂糖,果糖、氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ」及び「穀物の加工品」について、取り消すべき旨の審決がされ、同16年12月27日及び同23年9月2日に、それぞれの確定審決の登録がされたものである。

3 登録異議の申立ての理由

(1)本件商標について

本件商標の構成中「おひさま」の文字は、「太陽」の別名として広く知られた文字であり、これに続く助詞「の」は、「消臭」という名詞を詳しく修飾する連帯(「体」の誤りと思われる)修飾助詞であるから、「おひさまの消臭」の語全体の意味合いは、「太陽光による消臭」という語意を容易に理解し、認識させるものである。

本件商標の構成中「消臭」の文字は、これを「消臭効果を有する商品」に使用しても、単に該商品が「消臭効果を有する化学剤・薬剤」であることを端的に理解させるにすぎないものであって、商品の品質・効能等を表示するにすぎないものである。

したがって、本件商標は、指定商品との関係でみると、「消臭」の文字が独立して自他商品識別標識としての機能を果たしえないものであり、出所識別標識としての機能を果たす部分は「おひさまの」の文字部分にあり、簡易迅速を旨とする商品取引にあっては「消臭」の文字を省略した「おひさま」の文字をもって、商品取引にあたることが少なくないものである。

(2)本件商標と引用商標の類似性

本件商標と引用商標1の類否を検討するならば、両商標は、その構成中に「おひさま」の文字を顕著に包含してなり、また、本件商標は、「おひさまの消臭」という一連の文字構成からなるとしても、その使用等(甲8の2の1ないし甲9の2)を照合すると、「おひさまの消臭」の文字下段に「ふとん用スプレー」の文字が併記され、また、該商品の特徴の説明文中には、「消臭用であること」及び「自然光や室内光でも効果を発揮する」等の記述がなされていることにかんがみれば、該商標に接する商品の取引者、需要者は、「消臭」の文字部分を除外した「おひさまの」文字部分に強い関心が惹起され、該文字を記憶媒体として商標を認識し、ひいては、「おひさまの」文字のみでも、本件商標を想起させるに至るとみるのが相当である。

さらにまた、引用商標1の使用(甲11の1ないし3)をみても、「おひさま」と「消臭・除菌」の文字とは、上下二段に分けて表示され、かつ、その構成文字が「おひさま」の文字部分を赤色背景とし、「消臭・除菌」の文字部分が青色として着色され、「おひさま」の文字部分という2部分からなるかのように判別表示されている。

したがって、「おひさま」の文字部分が「消臭」の文字部分と分離、独立しているかのごとく把握され得るという特徴を有している。

してみれば、両商標を時と所を変えて考察する場合には、両者の称呼「オヒサマ」の称呼及び観念(太陽)を共通にする類似商標であり、また、その外観上の比較からみても圧倒的差異を看取させるものではなく、全体として類似の商標とみることが相当であって、これをその指定商品中の「消臭効果を有するスプレータイプの化学剤・薬剤」に使用するときには、互いに、商品の出所が競合し、出所について、彼此相紛らわしく看取されるから、両者は類似商標と判断されることが相当である。

さらに、同旨の論拠を以って、本件商標は、引用商標2と商標の要部において、「おひさま」を共通にする類似商標であって、かつ、その指定商品において、類似の商品を包含し、互いに類似する。

そうとすれば、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

(3)むすび

以上のとおり、本件商標は、引用商標と称呼、観念において類似する商標であり、また、その指定商品も引用商標の指定商品と同一又は類似の商品であるから、商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は、取消されるべきである。

4 当審の判断

本件商標は、「おひさまの消臭」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字は、同書、同大、等間隔で外観上まとまりよく一体に構成されているものであって、これより生ずると認められる「オヒサマノショウシュウ」の称呼も格別冗長というべきものではなく、無理なく一連に称呼できるものである。

そして、たとえ、その構成中、「不快な臭いを消すこと」の意味を有する「消臭」の文字が、商品の品質、効能等を表示する語として使用されている場合があるとしても、「(幼児語)太陽、おてんと様」の意味を有する「おひさま」の文字と「消臭」の文字とを格助詞「の」によって結合してなる本件商標にあっては、その構成態様からして、全体をもって一つの商標として認識されるというべきであって、「の消臭」の文字部分を省略して、構成中の「おひさま」の文字部分のみをもって取引に当たるとはいい難く、むしろ、その構成文字よりは、全体として「おひさま(太陽)による消臭」という程の意味合いとして理解され、一体不可分のものとして認識し、把握されるものとみるのが自然である。

また、他に構成中の「おひさま」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。

そうとすれば、本件商標は、その構成全体に相応して「オヒサマノショウシュウ」の称呼のみを生ずるものというのが相当であって、かつ、「おひさま(太陽)による消臭」の観念を生じるものである。

一方、引用商標は、「おひさま」の文字よりなるところ、これよりは「おひさま」の称呼を生じ、「おひさま(太陽)」の観念を生じるものである。

してみれば、本件商標から「おひさま」の文字部分が独立して認識されることを前提に、そのうえで、本件商標と引用商標とが該文字部分の称呼において類似し、外観及び観念においても類似するものとする申立人の主張は採用できない。

その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき理由は、見出せない。

そうとすれば、本件商標と引用商標とは、本件商標が一体不可分の商標として認識し把握されるものであるから、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標と認められるものである。

したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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