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Trademark Appeal Case

&EARTHとアースの称呼類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2011−900350(T2011−900350/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5422471号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第5422471号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり、「&EARTH」の文字を表してなり、平成22年9月14日に登録出願、第35類「薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」のほか、第11類、第16類、第18類、第19類、第20類、第25類、第35類、第36類、第37類、第41類、第42類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同23年6月10日に登録査定、同年7月1日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、別掲2の引用商標に記載の(1)ないし(14)の登録商標であり、現に有効に存続するものである。

なお、(1)ないし(14)の登録商標をまとめていうときは「引用商標」という。

3 登録異議の申立ての理由(要旨)

(1)申立人会社の沿革

申立人の創業は、明治25年4月に大阪において、局方医薬品及び外傷薬チンキ、キイロン等の製造を始めたのが第1歩であり、大正14年株式会社に組織変更、昭和4年に本邦特産である除虫菊を主成分として家庭用殺虫剤「アース」の製造を始め、昭和15年に殺虫剤「アース」の姉妹品として蚊取線香「アース渦巻」の製造、昭和28年自噴式殺虫剤「アースエアゾール」の製造を開始した。

昭和39年には、商号を商標と同じアース製薬株式会社に変更、電気蚊取器「アース電気かとり」及び電気蚊取マット「アースマット」の製造を開始した。

さらに、昭和45年に大塚グループに編入して各種医薬品及びゴキブリ捕獲器「ごきぶりホイホイ」、加熱蒸散型殺虫剤「アースレッド」並びに液体電子蚊取器「アースノーマット」、さらには、入浴剤「バスロマン」、芳香洗浄剤「セボン」、口中清涼剤「モンダミン」、エアコン洗浄剤「アースエアコン」と次々にユニークなヒット商品を生み出し、その商品の優秀性等と相まって、「アース」及び「EARTH」は、我が国において周知著名な商標となっている。

(2)本件商標の分析・比較

本件商標は、別掲1のとおり、英文字「&EARTH」と横書きし、これより「アンドアース」及び「アース」の称呼を生ずることから、申立人の引用商標(別掲2)・商号と類似であることは明白であって、申立人と何らかの関連性があるかの如く認識し、混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、その指定役務中、第35類「薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に該当する。

4 当審の判断

(1)「アース」「EARTH」の周知著名性

申立人は、「アース」及び「EARTH」の文字よりなる商標は、申立人の業務に係る商品を表示するためのものとして、本件商標の登録出願前より、周知著名であった旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第18号証を提出している。

そして、申立人の提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。

平成5年9月29日付けの東京商工会議所の「証明書」(甲2)によれば、「登録商標『アース』は、アース製薬株式会社が同社の製造・販売に係る商品『殺虫剤』について、昭和62年より現在に至るまで継続して使用しているものである。」旨記載されている。

「日本商標大事典」(甲3)によれば、「この社は先代社長木村秀蔵が明治43年創業,大正14年株式会社組織に変更、昭和4年本邦特産である除虫菊を主成分として家庭用殺虫剤アースの製造を始め、昭和15年殺虫剤アースの姉妹品として、アース渦巻蚊取線香の製造、昭和28年自噴式殺虫剤アースエアゾールの製造を開始した。」と記載され、楕円形内に「アース」の文字からなる商標が掲載されている。

「日本有名商標集」(甲4、AIPPI・JAPAN発行)によれば、「アース」の文字が掲載されていることが認められる。

以上よりすれば、「アース」の文字よりなる商標は、申立人の業務に係る商品「家庭用殺虫剤」「蚊取線香」等を表示する商標として、本件商標の登録出願時及び査定時において取引者、需要者の間に相当程度認識されていたものというべきである。

しかしながら、申立人の提出に係る前記証拠からは、申立人の製造販売に係る商品について、「EARTH」の文字が使用されていたことを見いだせないから、該文字は、周知著名な商標とは認められない。

(2)商標の類否について

本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、別掲1のとおり、「&EARTH」を同書、同大、等間隔でまとまりよく一体的に構成されているものであり、これから生ずると認められる「アンドアース」の称呼も、冗長なものでなく、無理なく一連に称呼し得るものである。

そして、前記認定のとおり「EARTH」の文字は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、周知著名であるとはいえず、その他、本件商標を「&」と「EARTH」とに分離して観察すべき特別の理由を見だし難いものであるから、本件商標は、全体として一種の造語を表したものと看取されるとみるのが自然であり、「アンドアース」の一連の称呼のみを生ずるというのが相当である。

他方、引用商標は、別掲2のとおり、「アース」「EARTH」又はその構成中に「Earth」の文字を含むものであるから、それぞれの構成に照らし「アース」の称呼を生ずること明らかである。

そして、本件商標から生ずる「アンドアース」の称呼と引用商標から生ずる「アース」の称呼とは、さ程冗長でない構成音数における「アンド」の音の有無という構成音の相違により明瞭に区別できるものである。

また、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、本件商標は、一種の造語を表したものと看取されることからすれば、観念上引用商標とは、比較すべくもないものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標である。

(3)商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号該当性について

上記(1)及び(2)のとおり、本件商標と引用商標は、同一又は類似の商標ではなく、また、引用商標中の「EARTH」の文字が、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものとは認められない。

そうとすると、本件商標をその指定役務中「薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に使用した場合に、これに接する取引者、需要者が引用商標を連想、想起するようなことはなく、該役務が申立人又は同人と組織的・経済的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかの如く、その出所について混同を生ずるおそれもないというのが相当である。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に該当しない。

(4)まとめ

以上からすれば、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定役務について、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号のいずれにも違反して登録されたものではないというべきであるから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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