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Trademark Appeal Case

要部の周知性と類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2011−900260(T2011−900260/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第5405809号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第5405809号商標(以下「本件商標」という。)は、「コフジスのどフレッシュ」の文字を標準文字で表してなり、平成22年9月10日に登録出願、第5類「のど用薬剤」を指定商品として、同23年2月9日に登録査定、同年4月15日に設定登録されたものである。

第2 登録異議の申立ての理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は商標法第4条第1項第11号、同第15号、同第19号及び同第7号に該当するとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第38号証を提出した。

1 申立人が引用する商標

申立人が本件商標の登録異議の申立ての理由に引用する登録第4366173号商標(以下「引用商標」という。)は、「イソジン のど フレッシュ」の文字を標準文字で表してなり、平成11年3月11日に登録出願、第5類「のど用の薬剤」を指定商品として、同12年3月10日に設定登録されたものであり、その商標権は、現に有効に存続しているものである。

2 商標法第4条第1項第11号について

本件商標と引用商標は、そのいずれについても「のどフレッシュ」又は「のど フレッシュ」の文字部分を特徴的部分と捉えることができるので、称呼において共通し、また、外観・観念においても、「のどフレッシュ」又は「のど フレッシュ」が同一の文字構成からなる点で外観上共通し、仮に造語である「のどフレッシュ」又は「のど フレッシュ」から特定の観念が生じる場合は、その観念も共通にする。

また、本件商標の指定商品は、引用商標と同一の商品である。

してみれば、本件商標と引用商標は、同一の指定商品に使用されるものであり、また、外観、観念、称呼において共通し、商標全体としても極めて近似した印象を与えるものである。

したがって、本件商標がその指定商品について使用された場合、商品の出所について、誤認・混同させるおそれが極めて高いものであり、本件商標と引用商標は類似するといわなければならない。

3 商標法第4条第1項第15号について

申立人とそのライセンシーの業務に係る商品「のど用の薬剤」に使用する商標として周知又は著名な商標「のどフレッシュ」を構成中に含む本件商標は、これがその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

4 商標法第4条第1項第19号について

申立人とそのライセンシーの業務に係る商品「のど用の薬剤」に使用する商標として周知又は著名な商標「のどフレッシュ」を構成中に含む本件商標は、周知又は著名な商標にフリーライドするものであり、その出所表示機能を希釈化させ、かつ、名声を毀損すおそれがあるので、不正の目的をもって使用するものである。

5 商標法第4条第1項第7号について

本件商標は、申立人とそのライセンシーの周知又は著名な商標にフリーライドするものであり、公序良俗に反するものである。

第3 当審の判断

1 引用商標の構成中の「のどフレッシュ」の周知著名性について

申立人提出に係る甲各号証及び同人の主張によれば、次のとおり認められる。

(1)本件商標のライセンシーである明治製菓株式会社(以下「ライセンシー」という。)は、1994年9月から「イソジン のど フレッシュ」の商標を付した「のど用(の)薬剤」(以下、「本件商品」という。)の販売を開始し、現在も継続して販売している(甲第7号証ないし甲第9号証、甲第21号証、甲第22号証)。

また、ライセンシーは、本件商品が掲載されたチラシ、カタログを作成した(甲第12号証ないし甲第22号証)。

さらに、本件商品に関する記事が本件商標の登録出願前に発行された医薬文献、雑誌及び新聞に掲載されている(甲第23号証ないし甲第37号証)。

(2)しかしながら、本件商品の販売実績を裏付ける証拠や「のど用(の)薬剤」の市場におけるシェアは確認できず、また、テレビコマーシャルの時期、回数やチラシ、カタログの印刷部数、頒布時期・方法などが不明である。

(3)「のどフレッシュ」の文字は、常に申立人(ライセンシー)の業務に係る商品「うがい薬」を表示するものとして取引者、需要者の間に広く認識されている商標「イソジン」とともに使用されている。

(4)以上のことからすれば、「のどフレッシュ」の文字は本件商標の登録出願の時ないし登録査定時において、申立人(ライセンシー)の業務に係る商品を表示するものとして、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできないというのが相当である。

2 商標法第4条第1項第11号について

(1)本件商標について

本件商標は、「コフジスのどフレッシュ」の文字を標準文字で表してなり、その構成文字から生じる「コフジスノドフレッシュ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、「のど用(の)薬剤」については、その商品説明において「のどの爽快感」を強調することが一般に行われていることから、本件商標の構成中「のどフレッシュ」の文字(語)は、「喉がフレッシュ(さわやか)になる」程の意味合いを想起させ、識別力に強い印象を与えるものとはいえないとみるのが自然である。

そうとすれば、本件商標は、これに接する取引者、需要者に、その構成中の「コフジス」の文字部分が強い印象を与え、「のどフレッシュ」の文字部分は、強い印象を与えないものというべきである。

してみれば、本件商標は、その構成全体及び「コフジス」の文字部分から「コフジスノドフレッシュ」及び「コフジス」の称呼を生じ、いずれも特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

引用商標は、「イソジン のど フレッシュ」の文字を標準文字で表してなり、その構成文字全体から生じる「イソジンノドフレッシュ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、引用商標の構成中「イソジン」の文字は、申立人(ライセンシー)の業務に係る商品「うがい薬」を表示するものとして、取引者、需要者の間に広く認識されているから、該文字が取引者、需要者に対して商品の出所標識として強く支配的な印象を与えるものといえる。

また、引用商標の構成中「のど フレッシュ」の文字部分は、識別力に強い印象を与えないこと前記(1)のとおりであって、かつ、本件商標の登録査定時において、申立人(ライセンシー)の業務に係る商品を表示するものとして、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることができないこと前記1のとおりである。

してみれば、引用商標は、その構成中「のど フレッシュ」の文字部分を分離・抽出し、他の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは許されないものというべきである。

そうとすれば、引用商標は、その構成全体から「イソジンノドフレッシュ」の称呼を生じ特定の観念を生じず、「イソジン」の文字部分から「イソジン」の称呼及び「(ブランドとしての)イソジン」の観念を生じるものである。

(3)本件商標と引用商標との類否について

本件商標と引用商標は、両者の外観、称呼及び観念は前記(1)及び(2

)で認定したとおりであって、そのいずれの点においても区別し得ることが明らかであるから、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえない。

3 商標法第4条第1項第15号について

引用商標の構成中「のど フレッシュ」が、本件商標の登録出願の時ないし登録査定時に我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認められないこと前記1のとおりであり、また、前記2のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものということはできない。

4 商標法第4条第1項第19号及び同第7号について

引用商標の構成中「のど フレッシュ」が取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることができないこと前記1のとおりであり、また、前記2のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものであるから、本件商標は、引用商標の顧客吸引力にフリーライドするなどの不正の目的をもって使用するものとも、公序良俗に反するものとも認められない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号、同第19号及び同第7号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録は維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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