Trademark Appeal Case
論点抽出失敗
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2010−900344(T2010−900344/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第5342733号商標(以下「本件商標」という。)は、「髪子」の漢字を標準文字で表してなり、平成21年11月26日に登録出願、同22年7月1日に登録査定され、第29類「N−アセチルグルコサミンとコラーゲンペプチドを主要成分とする顆粒状又はゼリー状の加工水産物」を指定商品として、同年8月6日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4161699号商標(以下「引用商標」という。)は、「KAMICO」の欧文字及び「カミコ」の片仮名を上下2段に書してなり、平成8年12月11日に登録出願され、第5類「薬剤,衛生マスク,ガーゼ,ばんそうこう,包帯」を指定商品として、同10年7月3日に設定登録され、その後、同20年7月1日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
申立人は、本件商標は、前記2の登録商標と類似し、その指定商品と同一又は類似する商品に使用するものであって、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである旨主張し、証拠方法として甲第1号証ないし甲第14号証(枝番を含む。)を提出している。
4 本件商標に対する取消理由
当審において、平成23年9月20日付けで商標権者に対し通知した取消理由は、要旨次のとおりである。
(1)本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、「髪子」の漢字からなるものであるところ、該文字は、既成の語としては見当たらないことから、特定の語義を有しない一種の造語からなるものというを相当とし、「髪」を「かみ」、「子」を「こ」と読む例(甲第3号証)にならい、これよりは、「カミコ」の称呼を生ずるものというべきである。
他方、引用商標は、「KAMICO」及び「カミコ」の文字よりなるものであるところ、「KAMICO」は、英語の成語にはなく、下段の「カミコ」の文字は、上段の「KAMICO」の文字の称呼を特定しているものといえるものであり、これよりは、「カミコ」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものというを相当とする。
そこで比較するに、本件商標と引用商標とは、外観において異なり、観念において比較すべきところがないとしても、両商標より生ずる「カミコ」の称呼を共通にするものであるから、類似する商標であるといわざるを得ない。
(2)指定商品の類否について
ア 本件商標の指定商品は、第29類「N−アセチルグルコサミンとコラーゲンペプチドを主要成分とする顆粒状又はゼリー状の加工水産物」であるところ、申立人提出の甲各号証によれば、以下の事実が認められる。
(ア)「N−アセチルグルコサミンは、糖の一種であるグルコサミンからグルコサミン6−リン酸を経て合成されるアミノ糖である。動物体内では複合糖質の構成部分である。俗に、『美肌効果がある』、『関節によい』などといわれているが、」と記載されている(甲第8号証の1;2010年10月26日インターネット打ち出し)。
(イ)「n−アセチルグルコサミン」の項に「私たちが知るグルコサミンとは主に関節の軟骨の再生を促す効果があるといわれています。(中略)また、n−アセチルグルコサミンは、ヒアルロン酸になることから、軟骨だけでなくお肌への効果も大きいのです。」と記載されている(甲第8号証の2;2010年10月25日インターネット打ち出し)。
(ウ)「N−アセチルグルコサミン」の項に「このN−アセチルグルコサミン、多くの生理機能を持っていますが、今とくに注目されているのが、変形性関節症の痛みを和らげる作用なんだそうです。」と記載されている(甲第8号証の3;2010年10月25日インターネット打ち出し)。
(エ)「関節痛にさようなら」の見出しの下、「関節痛に悩む方に朗報があります。それは、N−アセチルグルコサミンのサプリメントによって補うことにより、関節の軟骨が再生され痛みが軽減されます。」と記載されている(甲第8号証の4;2010年10月25日インターネット打ち出し)。
(オ)「関節や肌への健康効果」の見出しの下、「N−アセチルグルコサミンの健康効果について解説しています。関節痛や肌トラブルでお悩みの方は必見です!」と記載されている(甲第8号証の5;2010年9月30日インターネット打ち出し)。
(カ)「『健康食品』の素材情報データベース」の見出しの下、名称「コラーゲン」について、「コラーゲンは健康食品として、俗に『美容によい』、『骨・関節疾患に伴う症状の緩和によい』などといわれている」の記載がある(甲第9号証の1;2010年10月26日インターネット打ち出し)。
(キ)「コラーゲン効果&化粧品の売れ筋ランキング」の見出しの下、「コラーゲンサプリメント」について「関節痛対策では、」として「加齢による膝の痛みや、スポーツのやり過ぎによって、骨と骨との間の軟骨がすり減った人が対象。」、「『コラーゲン=美容効果』と考えがちですが、コラーゲンを効果はそれだけではありません。関節痛対策・骨粗しょう症等・・・老化による健康障害にも有効です。」との記載がある(甲第9号証の2;2010年10月25日インターネット打ち出し)。
(ク)「コラーゲンペプチドサプリ」の見出しの下「リピート率87%。無添加コラーゲン 創業60年製薬会社発 お試し980円」、「ムココラーゲンペプチドC|太陽堂製薬」の見出しの下「コラーゲンを主に配合した、基礎サプリです。」及び「コラーゲンペプチド」の見出しの下「コラーゲンペプチドとは一言で言えば『コラーゲンを低分子化』したものと言えるかと思います。」の記載があるほか、「飲むコラーゲンペプチド」の記載がある(甲第9号証の3;2010年9月30日インターネット打ち出し)。
(ケ)「コラーゲン効果」の見出しの下「コラーゲンの効果を探ります。コラーゲンは皮膚の若返りや肌の保湿性が高まる、関節の痛みを改善するなどの美容効果があります。」及び「コラーゲン商品の買い方・選び方」の見出しの下「関節痛の緩和効果を求めるのであればII型を選びましょう。」との記載がある(甲第9号証の4;2010年10月25日インターネット打ち出し)。
(コ)「コラーゲンの安全性と機能性」の見出しの下、「コラーゲンが熱によって変成したものがいわゆるゼラチンです。ゼラチンをさらに加水分解して分子量を数千程度まで小さくしたものがコラーゲンペプチドで、近年いわゆる健康食品の素材として利用されています(図7)。」の記載がある(甲第9号証の5;2010年10月25日インターネット打ち出し:食品成分有効性評価及び健康影響評価プロジェクト解説集 2004/11/04)。
(サ)「医薬品開発含むコラーゲンの可能性に期待」の見出しの下、「藤本氏はコラーゲンペプチドのこれまでの経口摂取の研究事例として、ヒトでの変形性関節症の症状軽減(中略)コラーゲンペプチドが医薬品開発につながる可能性がある根拠としては、血圧上昇の防止や骨形成促進作用などがこれまでの研究事例から確認されていることをあげた。」の記載がある(甲第9号証の6;2009年11月18日発行 薬局新聞)。
(シ)小林製薬株式会社の新聞広告記事において、「暮らしにいいモノ」の見出しの下、「グルコサミン&コラーゲンセット」について、「ふしぶしの健康をサポートするために開発されたのが『グルコサミン&コラーゲンセット』だ。年とともに減少する成分グルコサミンを手軽に補えるサプリメントに。」の記載がある(甲第11号証の1;2010年10月12日夕刊 毎日新聞)。
(ス)株式会社富士フイルムヘルスケアラボラトリーの新聞広告記事において、「新登場」の見出しの下、「グルコサミン&コラーゲン」について、「『ハツラツ』『軽快』な毎日をパワフルに応援する、グルコサミン&コラーゲン!!」の記載がある(甲第11号証の2;2010年10月15日 朝日新聞)。
(セ)ほほえみクラブ ビー・アップル株式会社の新聞広告記事において、「今まで何を飲んでも満足できなかった方に」の見出しの下、「グルコサミン+14」について、その内容成分「グルコサミン」及び「II型コラーゲン」などとともに、「15種類の成分が歩く喜びを実感させる」との記載がある(甲第11号証の3;2010年10月26日 毎日新聞)。
(ソ)甲第12号証の1は、「関節痛の薬」に関するGoogle検索(インターネット記事 10/10/25)であるが、そこには、「関節痛の改善に コラーゲン、グルコサミン、コンドロイチン、ヒアルロン酸を配合」、「毎日つらい痛みに痛散湯」、「飲む関節痛薬」等の記載がある。
(タ)甲第12号証の2は、「関節痛 薬」に関するGoogle検索(インターネット記事 10/10/26)であるが、そこには、「武田薬品 アクテージ」、「毎日つらい痛みに痛散湯」、「関節痛の漢方薬」、「腰痛・膝痛は飲んで治す!?“飲む関節痛薬”が人気の・・・」等の記載がある。
(チ)甲第12号証の3は、【楽天市場】お薬>関節痛薬:くすりのチャンピオン(インターネット記事 10/10/26)であるが、そこには、取扱商品として「関節痛薬」が示されており、「関節痛・腰痛に飲んで効く!!ノイビタコンドロ錠」等、飲み薬が「第3類医薬品」として販売していることが示されている。
(ツ)甲第13号証の1は、2009年11月25日発行の薬局新聞であるが、そこには、「男女ともに自覚症状率の高い関節痛」の見出しの下、関節痛に関する「内用薬」及び「外用薬」の記事とともに、「健康食品」の市場動向の記事が掲載されている。
(テ)甲第13号証の2は、「関節痛の薬通販 特価販売中」(インターネット記事 10/10/26)であるが、「関節痛の飲み薬」と「関節痛のサプリメント」が流通市場において、競合していることが示されている。
(ト)甲第13号証の3は、「関節痛」に関するGoogle検索(インターネット記事 10/10/25)であるが、そこには、「小林製薬の“グルコサミン”」、「大正製薬の“グルコサミン”」等、製薬会社が関節痛のサプリメント市場に参入していることが示されている。
(ナ)甲第13号証の4は、【楽天市場】健康食品>関節なめらかに:くすりのチャンピオン(インターネット記事抜粋 10/10/26)であるが、そこには、他の薬剤とともに、「健康食品(サプリメント)」として、「グルコサミン・コンドロイチン」等を取り扱っていることが示されている。
イ 以上の事実によれば、本件商標の指定商品である「N−アセチルグルコサミンとコラーゲンペプチドを主要成分とする顆粒状又はゼリー状の加工水産物」は、いわゆる「健康食品(サプリメント)」ということができ、「健康食品」は、通信販売で販売されているほか、薬局、薬店を通じて販売されることも多く、引用商標の指定商品中の「薬剤」とは、「薬剤」全般についてはさておき、この種商品「関節痛薬」の一般的需要者においては、実質的に同質の商品と理解され得るものであり、商品の内容、用途、販売店舗、販売方法、需要者層を共通にする類似する商品であるといわざるを得ない。
(3)結び
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、類似する商標であって、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品中の「薬剤」とは、類似するものであるから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものである。
5 商標権者の意見
前記4の取消理由に対し、商標権者は、何ら意見を述べるところがない。
6 当審の判断
本件商標についてした前記4の取消理由は、妥当なものと認められる。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
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