sokuhyo

Trademark Appeal Case

地域団体商標の周知性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2008−11461(T2008−11461/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は、「喜多方ラーメン」の文字を標準文字で表してなり、第30類「福島県喜多方市産のラーメンのめん,福島県喜多方市産の即席ラーメン」及び第43類「福島県喜多方市における又は福島県喜多方市を発祥地とするラーメンの提供」を指定商品及び指定役務として、平成18年4月1日に地域団体商標として登録出願されたものであり、その後、指定商品及び指定役務については、原審における同19年2月21日提出の手続補正書及び同19年5月25日提出の手続補正書において、最終的に、第43類「福島県喜多方市におけるラーメンの提供」に補正されたものである。

第2 原査定における拒絶の理由(要旨)

原査定は、「本願商標は、その指定役務『福島県喜多方市におけるラーメンの提供』に使用された結果、出願人又はその構成員の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものとは認めることはできない。したがって、本願商標は、商標法第7条の2第1項の要件を具備しない。」旨認定、判断し、本願を拒絶した。

第3 当審における証拠調べ通知書(要旨)

当審では、職権により調査した結果、「本願商標又はこれに類似する文字が本願商標の指定役務との関係において、甲第86号証の『協同組合 蔵のまち喜多方老麺会会員名簿』に記載されていない者(請求人の構成員以外の者)によって、福島県喜多方市及び日本全国で使用されている事実」を、請求人に通知し、意見を求めた。

第4 当審の判断

1 商標法第7条の2第1項について

平成17年法律第56号により改正された商標法は、地域ブランドを適切に保護することにより、事業者の信用の維持を図り、産業競争力の強化と地域経済の活性化を支援することを目的として、地域の名称及び商品の普通名称のみからなる商標等について、地域団体商標として商標登録を受けることを可能とする地域団体商標制度を導入し、新たに、商標法第7条の2を規定した。

そして、商標法第7条の2第1項における地域団体商標の商標登録が認められるための要件として、出願された商標が使用をされた結果、自己(出願人)又はその構成員の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている(例えば、隣接都道府県に及ぶ程度)ことが必要であると解される。

また、出願された商標がその要件を具備しているか否かについては、例えば、実際に使用している商標及び役務、使用開始時期、使用期間、使用地域、当該営業の規模(店舗数、営業地域、売上高等)、広告宣伝の方法及び回数、一般紙、雑誌等の掲載回数並びに他人の使用の有無等の事実を総合的に勘案し判断すべきである。

2 本願商標に関する商標法第7条の2第1項該当性の有無

本願商標は、前記第2のとおり、本願商標が出願人又はその構成員の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものではないことを理由に、拒絶されたものである。

そこで、本願商標が使用をされた結果、自己(協同組合蔵のまち喜多方老麺会。以下、「請求人」という。)又はその構成員の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている(例えば、福島県及びその隣接県に及ぶ程度)か否かについて、前記第4の1の観点から検討する。

(1)「喜多方ラーメン」について

第2号証の1及び甲第79号並びに請求人の主張によれば、福島県喜多方市内に多数存在する蔵の見学を目当てにした観光客が徐々に増え始めてきた状況の中、昭和57(1982)年ころから、喜多方市商工観光課が中心となり、観光情報誌やテレビ番組などを通じ積極的に喜多方市におけるラーメンの提供を紹介し、例えば、昭和57(1982)年NHKテレビ東北アワー「東北のめん」の放映、昭和58(1983)年旅行雑誌るるぶへの記事掲載、昭和60(1985)年NHKテレビ「おはようジャーナル」の放映、昭和61(1986)年日本テレビ「遠くへ行きたい」の放映、同年雑誌「週刊サンケイ」への記事掲載などにより、昭和60年代前半には、喜多方市には、蔵の観光とともにラーメンを食べるためのツアー客が大挙してやってくるようになり、喜多方市は、「蔵のまち」、「ラーメンのまち」として、また、「喜多方ラーメン」は、「喜多方市で提供されるラーメン」として全国的に広く知られるようになったことが認められる。

そして、甲第5号証、甲第6号証、甲第8号証、甲第9号証、甲第11号証、甲第22号証及び甲第28号証などの新聞記事並びに甲第48号証ないし甲第58号証の雑誌記事によれば、その状況は、現在おいても続いていることが認められる。

(2)請求人による本願商標の使用について

ア 請求人について

請求人は、平成17年8月31日に設立された「協同組合蔵のまち喜多方老麺会」である(甲第1号証)。

ところで、喜多方市では、同市の商工観光課が仲介役となり、喜多方ラーメンの独特の味を守り、技術の向上を目指すことを目的として、昭和62年3月に、製麺業者とラーメン店46店により「老麺会」が設立され、平成3年に、ラーメン店75店と製麺業者9社により「喜多方老麺会」(任意団体)が再発足された(甲第2号証の1)。

請求人は、地域団体商標制度の導入を機に、商標登録の取得をその主な目的として、「喜多方老麺会」会員のうち、法人化に賛同するラーメン店の会員を構成員として、前記のとおり、平成17年に設立された。

そして、このような設立の経緯及び請求人の理事長に「喜多方老麺会」の会長が選任されていることから、昭和62年に設立された「老麺会」及び平成3年に設立された「喜多方老麺会」の活動についても、請求人の活動と認めるのが相当である(以下、これら任意団体も「請求人」という。甲第1号証及び甲第21号証など)。

イ 使用している商標及び役務

請求人が提出した各甲号証及び請求人の主張によれば、請求人が、昭和62年から「ラーメンマップ」を、平成17(2005)年から本願商標と同一と認められる「喜多方ラーメン」の文字が記載された「老麺会まっぷ」を、それぞれ作成して観光客などに配布したこと、また、平成17(2005)年に「喜多方ラーメン食べ歩き大会」を主催、平成18(2006)年に「蔵のまち喜多方冬まつり」における「ラーメン王国フェスタ」に参加し、喜多方市内で「ラーメンの提供」を行うとともに、「ラーメンの提供」に関する広告宣伝活動を行ったことが認められる。そして、それらのイベントに関するチラシには、本願商標と同一と認められる「喜多方ラーメン」の文字が記載されている。

また、請求人は、昭和63年に「ラーメン王国フェスティバル’88」に、平成15(2003)年に喜多方市民が福島県外を訪問して同市の観光PRを行うイベント「蔵のまち喜多方市民号」に、それぞれ参加し、さらに、同年に特別養護老人ホームを、平成16(2004)年に新潟中越沖地震の被災地を、それぞれ慰問するなど、喜多方市内や福島県外で「ラーメンの提供」を行うとともに、「ラーメンの提供」に関する広告宣伝活動を行ったことが認められる。

そして、このような請求人の活動は、新聞、雑誌の記事でも多数紹介されており、NHKテレビやテレビ朝日の番組にも請求人が出演している。

ウ 請求人の規模

甲第86号証によれば、請求人の構成員は、平成19年1月時点で46店、また、日付の表示はないが、甲第91号証によれば、47店であることが認められる。

そして、請求人は、平成19年11月2日付け上申書において、平成18(2006)年における喜多方市内のラーメン店の販売量として、甲第91号証に掲載されたラーメン店に対する製麺業者からの麺の供給量に基づいた販売数量を記載している。

これには、「老麺会所属店:177.3万食(78.1%)、老麺会以外店:49.7万食(21.9%)」との記載があるが、その数値の根拠となる資料は見当たらず、これらの数値のみをもって請求人の構成員及び構成員以外の者の営業の規模を判断することはできない。

そして、前記のほかに、請求人から売上高などの営業の規模を明らかにする証拠の提出はない。

(3)他人の使用について

ア 喜多方市内における請求人の構成員比率

甲第86号証は、「協同組合蔵のまち喜多方老麺会会員名簿」であり、これには、「H19/1/1現在」の文字及び46店の店名が記載されている。また、甲第91号証は、「喜多方市内のラーメン店」との表題の一覧であり、これには日付の表示はないが、通し番号で124店の店名、住所、麺の供給先、会員の有無、閉店などが表示されている。これに記載された店のうち閉店及び不明などと表示されているものを除くと、「会員」の表示があるものは47店、該表示がないものは48店である。さらに、甲第98号証は、表題及び日付の表示はないが、「協同組合蔵のまち喜多方老麺会会員名簿」と推認されるところ、これには43店の店名が記載されている。

そして、甲第100号証は、「喜多方市内のラーメン店」の表題の一覧であり、これには、通し番号で125店の店名、住所、会員の有無、閉店などが記載されている。これに記載された店のうち「閉店」及び「ラーメン扱わず」の表示以外の店を数えると、「会員」と表示があるものは44店、該表示がないものは48店である。

そうすると、喜多方市内でラーメンを提供する店のうち、請求人の構成員は、半数に満たないことが認められる。

イ 構成員以外の者(店)による使用について

原審における拒絶理由通知書及び当審における証拠調べ通知書に記載したとおり、請求人の構成員以外の者(店)によって、「喜多方ラーメン」の文字が「ラーメンの提供」の役務に使用されている事実がある。

そして、これらの者(店)は、現在においてもその店の看板やメニューに「喜多方ラーメン(らーめん)」の文字を用い、ラーメンの提供を行っていることが認められる。

・「喜多方ラーメン蔵」店舗数16店(新橋店、赤羽店など)

(http://www.kitakata.co.jp/kura/)

・「ふぶき亭喜多方らーめん本舗」

(http://www.kitakata-ramen.jp/fubuki/index.html)

・「会津喜多方ラーメン蔵太鼓」店舗数12店(新宿南口店など)

株式会社アールシーフードシステムによる直営・フランチャイズ

(http://www.ncosmos.com/DOPPO/kasegu/FC/lamen/lamen_04.html)

・「喜多方ラーメン 坂内」店舗数19店

(東京都、神奈川県、千葉県、茨城県、三重県など)

・「喜多方ラーメン 坂内・小法師」店舗数30店

(東京都、神奈川県、千葉県、長野県、岩手県、大阪府など)

・「喜多方ラーメン 坂内・喜多方食堂」蘇我店

以上、株式会社麺食よる直営・フランチャイズ

(http://www.mensyoku.co.jp/store.htm)

・「喜多方ラーメン高蔵」半田店(http://www.takakura.gr.jp/)

・「喜多方ラーメン麺街道」清水沼田店・大須賀店・土呂店

・「喜多方ラーメン麺龍」佐久店

・「喜多方ラーメン高蔵」幡ヶ谷店

以上、株式会社高蔵によるフランチャイズ

(http://www.takakura.gr.jp/shop/index.html)

・「会津喜多方ラーメン館めん屋河京」

(http://manpuku.fct-tv.jp/ramenkan-aizuten/)

・「喜多方ラーメン 圭水」

(http://www.keisui.chiba.walkerplus.com/)

なお、請求人は、前記の株式会社麺食が運営する「喜多方ラーメン坂内」などについて、「請求人の構成員である坂内食堂の許諾の下でフランチャイズ展開されているものであり、請求人の構成員によって『喜多方ラーメン』が使用されていると言える。」旨主張するが、甲第86号証などによれば、株式会社麺食が請求人の構成員でないことは明らかである。

また、当審における証拠調べ通知書のとおり、請求人の構成員以外の者(店)が、「喜多方ラーメン」の文字及び「ラーメンの提供」との関係において、新聞・雑誌などに紹介されて事実がある。そして、以下の者(店)は現在も営業を行っている者(店)である。

・「食堂はせ川」

(「読売新聞東京版朝刊」 2004年10月9日)

・「上海」及び「まこと食堂」

(「微笑」 株式会社祥伝社 1990年5月26日発行)

・「喜一」

(「食彩浪漫2006年8月号」 日本放送出版協会 2006年8月1日発行)

・「上海」及び「(有)はせ川」

(「週刊東京ウォーカー」 株式会社角川書店 1999年11月9日発行)

・「まこと食堂」及び「上海」

(「オレンジページ」 株式会社オレンジページ 1994年5月17日発行)

・「まこと食堂」、「さとう食堂」及び「上海」

(「旅の手帖 第12巻第1号」 株式会社弘済出版社 昭和63年1月1日発行)

・「まこと食堂」、「まつり亭」、「上海」、「さゆり食堂」及び「きくすい」

(「会津・磐梯 喜多方2008 マップルマガジン」 株式会社昭文社 2007年5月15日発行)

・「喜多方ラーメン坂内有楽町店」

(「おとなの週末2006年8月号」 株式会社講談社 平成18年8月1日発行)

また、甲第54号証、甲第57号証及び甲第62号証においても、「喜多方ラーメン」の文字とともに、請求人の構成員とは認められない「上海」、「まこと食堂」及び「ふぶき亭喜多方ラーメン本舗」が掲載されている。

ウ 請求人も主張するとおり、「会津喜多方ラーメン\蔵太鼓」の文字からなる商標が、「喜多方ラーメン蔵太鼓」を運営する「株式会社アールシーフードシステム」により商標登録(登録第3331065号)されている事実がある。

また、職権調査によれば、「喜多方ラーメン」の文字を含む商標が、請求人の構成員とは認められない「株式会社麺食」(登録第3010657号、登録3280878号、登録4861996号及び登録4861997号)及び「石毛商事株式会社」(登録第4468492号)により商標登録されている事実がある。

(4)まとめ

以上のとおり、「喜多方ラーメン」は、喜多方市で提供されるラーメンとして、昭和60年代前半から現在に至るまで全国的に広く知られていることが認められる。

そして、この「喜多方ラーメン」が全国的に知られるようになったのは、喜多方市の努力によるところが大きいものであり、また、請求人又はその構成員が昭和62年から、「ラーメンマップ」の配布やイベントへの参加などにより、「喜多方ラーメン」の文字を使用し、喜多方市においてラーメンの提供を行うとともに、「喜多方市におけるラーメンの提供」に関する広告宣伝活動を積極的に行っていたことも認められる。

しかし、喜多方市内のラーメン店のうち、請求人の構成員の比率は、50%弱であり、その構成員以外の者(店)の中には、「喜多方ラーメン」の文字を店名の一部又はメニューに使用して営業し、雑誌・新聞などにおいて紹介されている者(店)が少なくなく、また、請求人の構成員の売上高などの営業規模も不明確である。さらに、日本全国においても、「喜多方ラーメン」の文字を店名の一部又はメニューに使用して営業している者(店)があり、これらの者(店)の中には、「喜多方ラーメン」の文字を含む登録商標を有する者(店)も存在する。

そうすると、「喜多方ラーメン」の文字に接する需要者は、これを、請求人又はその構成員の業務に係る役務を表示するものとして認識するとは限らず、構成員以外の者(店)の業務に係る役務を表示するものとして認識する場合や「喜多方市で提供されるラーメン」の意味合いを表したものと認識する場合も少なくないものといわざるを得ない。

したがって、本願商標は、これが使用をされた結果請求人又はその構成員の業務に係る役務を表示するものとして、例えば、福島県及びその隣接県に及ぶ程度の需要者の間に広く認識されているものということはできない。

3 請求人の主張について

(1)請求人は、「『喜多方ラーメン』が全国的に知られるようになったのは、喜多方市内においてラーメンの提供をしていたラーメン店の存在があったからこそであり、これらのラーメン店が構成した団体が『蔵のまち喜多方老麺会』であることからすれば、本願商標の出所は、当然、請求人に帰属するというべきである。そして、拒絶理由に記載された『喜多方ラーメン蔵』、『ふぶき亭喜多方らーめん本舗』及び『会津喜多方ラーメン蔵太鼓』のほか、喜多方市外の大手フランチャイズチェーンが開業したのは、いずれも請求人が昭和62年に周知性を獲得した後に使用を開始したものである。」旨主張する。

しかし、前記のとおり、本願商標は、使用をされた結果請求人又はその構成員の業務に係る役務を表示するものとして、例えば、福島県及びその隣接県に及ぶ程度の需要者の間に広く認識されているものとはいえず、また、それは、昭和62年においても同様である。

そして、本願商標の登録の可否の判断は、審決時であって、昭和62年の時点ではない。

したがって、請求人の前記主張は、採用することはできない。

(2)請求人は、「地域団体商標『喜多方ラーメン』(蔵のまち喜多方老麺会出願)に関する地元の反応について」(甲第92号証)及び「『協同組合蔵のまち喜多方老麺会』以外の市内ラーメン店の状況について」(甲第97号証)を提出した。そして、これらには、請求人の構成員以外の店(喜多方市内でラーメンの提供の営業を行っている者)が、請求人が本願商標について商標権を取得することに同意する旨が記載されている。

しかし、たとえ、請求人の構成員以外の者(店)の同意があるとしても、これらの者(店)が構成員でないことに変わりはないから、前記の認定・判断に影響を及ぼすものではない。

(3)請求人は、「地域団体商標は、商標法第3条第2項よりも周知性の要件が緩和されているのであるから、これを適用し登録することができる商標は、特定の出所ではなく、一定の出所から流出したことが一般的に認識できれば足りる」旨主張する。

そこで、この点について考察するに、商標法第7条の2第1項は、「(前略)その商標が使用をされた結果自己又はその構成員の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されているときは、第3条の規定(同条第1項第1号又は第2号に係る場合を除く。)にかかわらず、地域団体商標の商標登録を受けることができる。」と規定し、「自己又はその構成員の業務に係る商品又は役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている」ことを要件としている。

そうである以上、本願商標が商標法第7条の2第1項に定める要件を備えて地域団体商標の登録を受けようとするためには、本願商標が請求人又はその構成員の業務に係る役務を表示するものとして、需要者の間に広く認識されていることが必要である。

また、特許庁編 工業所有権(産業財産権法)逐条解説[第17版]には、「地域団体商標制度においては、地域の名称と商品(役務)の名称等からなる文字商標について、三条二項よりも登録要件を緩和し、三条二項の適用にあたり実務上要求される商標の認識範囲及び程度よりも範囲が狭くまた程度が低い場合であっても商標登録を受けられるようにしている。・・・(中略)・・・要求される周知性の程度は、需要者の広がり及びその認知度において、三条二項に基づき登録を受ける場合に実務上要求されるものよりも狭く、また低いもので足りる。需要者の広がりについては、商品(役務)の種類、取引者・需要者層、取引の実情等の個別事情によるが、例えば隣接都道府県に及ぶ程度の需要者に認識されていることが必要であると考えられる。」と記載されており、地域団体商標における周知性の要件の緩和は、需要者の広がり及びその認知度についてのものと解される。

そして、本願商標は、使用をされた結果、請求人又はその構成員の業務に係る役務を表示するものとして、福島県及びその隣接県に及ぶ程度の需要者の間に広く認識されているといえないことは、先に認定したとおりであることから、請求人の主張は採用することができない。

以上のとおり、請求人の主張は、いずれも採用することができない。

4 むすび

したがって、本願商標は、商標法第7条の2第1項の要件を具備しないものであるから、これを理由に本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。