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Trademark Appeal Case

名店と大黒の結合商標の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2011−6930(T2011−6930/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「名店大黒」の文字を明朝体で横書きしてなり、第30類「調味料,穀物の加工品」を指定商品として、平成22年4月1日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第536977号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、昭和33年8月11日登録出願、第41類「醤油、『ソース』及び酢の類」を指定商品として、同34年6月12日に設定登録され、その後、4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成22年3月24日に指定商品を第30類「ウースターソース,グレービーソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(2)登録第1740591号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、昭和56年2月6日登録出願、第31類「調味料、香辛料、食用油脂、乳製品」を指定商品として、同60年1月23日に設定登録され、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、平成18年1月25日に指定商品を第30類「調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと」とする指定商品の書換登録がされたものである。

(3)登録第4640149号商標(以下「引用商標3」という。)は、「大黒」の文字と「だいこく」の文字とを上下二段に書してなり、平成14年4月12日登録出願、第30類「コーヒー及びココア,氷,コーヒー豆,穀物の加工品,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす」を指定商品として、同15年1月24日に設定登録されたものである。

(以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。)

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「名店大黒」の文字を明朝体で横書きしてなるところ、その構成中の各文字は、同じ書体、同じ大きさ、等間隔に外観上一体的に表されており、また、その構成全体から生ずる「メイテンダイコク」の称呼は、よどみなく一連に称呼し得るものである。

そして、その構成中の「名店」の文字は、「有名なみせ」(「広辞苑第6版」株式会社岩波書店発行)を意味する一般に親しまれた語であるところ、例えば、「名店○○」のように、他の語に冠して「○○という名称の有名な店」程の意味合いを表す複合語を形成する場合もしばしば見受けられることからすれば、本願商標は、その構成全体をもって、「大黒という名称の有名な店」程の意味合いを想起させる不可分一体のものとして認識し、把握されるとみるのが相当である。

そうとすれば、本願商標は、その構成文字全体に相応する「メイテンダイコク」の一連の称呼のみを生じ、「大黒という名称の有名な店」程の観念を生ずるものである。

他方、引用商標1は、別掲1のとおり、円輪郭線内に七福神の一である大黒天を表したと容易に理解される図形を描き、かつ、その下方に「大黒」の文字を配してなるところ、該「大黒」の文字は、大黒天の略語としても知られているものである。

そうとすれば、引用商標1は、その構成中の図形部分及び文字部分が相まって、「ダイコクテン」及び「ダイコク」の称呼を生じ、「大黒天」の観念を生ずるものである。

また、引用商標2は、別掲2のとおり、亀甲形の図形内に「大黒」の文字を縦書きにし、かつ、該図形の下方に「ダイコク」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「ダイコク」の文字は、該図形内の「大黒」の文字の読みを表したものと理解され得るものである。

そうとすれば、引用商標2は、その構成中の図形部分から「キッコーダイコク」の称呼を生ずるほか、その構成中の「ダイコク」の文字部分から、該図形中の「大黒」の文字と相まって、「ダイコク」の称呼及び「大黒天」の観念をも生じ得るというのが相当である。

さらに、引用商標3は、「大黒」の文字と「だいこく」の文字とを上下二段に書してなるところ、下段の「だいこく」の文字は、上段の「大黒」の文字の読みを表したものと理解されるものである。

そうとすれば、引用商標3は、その構成文字全体に相応する「ダイコク」の称呼及び「大黒天」の観念を生ずるものである。

そこで、本願商標と引用商標との類否について検討するに、本願商標及び引用商標は、各々、上記のとおりの構成からなるものであるから、外観において、明らかに異なるものである。

また、本願商標から生ずる「メイテンダイコク」の称呼と引用商標から生ずる「ダイコクテン」、「ダイコク」又は「キッコーダイコク」の称呼とを比較すると、各称呼は、その音構成及び構成音数において明らかな差異を有するものであるから、それぞれを一連に称呼しても、明瞭に聴別できるものである。

さらに、本願商標は、「大黒という名称の有名な店」程の観念を有するのに対し、引用商標は、「大黒天」の観念を生ずるものであるから、観念上互いに紛れるおそれはない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、何ら相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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